『水(み)まわりくん』を選んだ理由は将来のため
取材に訪れたのは、ICTを活用した先進的な農業への一歩を踏み出した愛媛県西条市北条エリア。以前から生産者の高齢化や後継者不足といった課題がある中、西条市北条改良区の西山理事長は、「産地の未来を考えるならまずは自動給水栓のような仕組みを採用し、ICTを使ったスマートな農業が欠かせない」と生産者さんたちを説得。国営事業で基盤整備と潅水パイプ工事を行い、『水(み)まわりくん』を採用しました。
リモコンやICT等を活用したタイマー機能により水管理の省力化を可能にする自動給水栓が国営事業で採用になったのは初めての事例です。(※試験導入除く、積水化学工業調べ)
『水(み)まわりくん』はスマホから簡単に操作できること、カレンダー機能などのさまざまなかんがい方式がセットできること、今回採用したタイプは将来的には遠隔操作も可能な機能を備えていること等も採用の決め手になったそうです。
今回は実際に導入した現場を訪れ、生産者さんに使用感や効果などを伺いました。
-お話をいただいた生産者さん-
徳永 大宣さん(右)/29歳 水稲25 ha その他麦、大豆、玉ねぎなどを栽培
武方 謙一さん(左)/42歳 水稲5ha その他いちごを栽培
実際に『水(み)まわりくん』を導入、使用した感想を聞かせてください。
【徳永さん】
「『水(み)まわりくん』の評判は聞いていたので、正直、“待っていました”という感じでした。これまでは水を見て回るのに午前中いっぱいかかっていましたが、『水(み)まわりくん』を採用してからはその4時間分の作業がゼロになりました。水回りに充てていた時間は、他の作業にまわせるので労力が配分できて助かっています」。
【武方さん】
「これまでは、時計を見ながらそろそろ水が入る頃かなと田んぼを見に行っていましたが、他の田んぼに水が入り始めるとなかなか水がいっぱいにならず、何度も水のチェックに行かなければならない状態でした。これが本当に手間だったんです。でも今は設定しておけば、自動的にバルブが開閉されるので何度も足を運ぶ必要がなくなりました」。
『水(み)まわりくん』の操作性はどうでしたか?
【武方さん】
「スマホで操作しますが、画面も見やすいですし、簡単ですよ。スマホ操作が苦手な方もこれくらいならできると思います」。
お米を作るうえでのこだわりは何ですか。
【徳永さん】
「25haという面積を管理するのに人力では限界があります。品質を保ちつつ、収量を確保しようと思えば、こういった機械の導入は不可欠。テクノロジーを活用した農業で面積を拡大していくことが目標です」。
【武方さん】
「作る以上は味を追求したいと考えています。それにはやはり“水”が大切なんですよね。西条市は石鎚山の伏流水がある、非常に恵まれたエリアです。水枯れすることはありませんし、稲作は“水稲”と書くように水が欠かせないものなのです。だからこそ、この恵まれた資源を上手に使っていきたいと思います」。
今後の展望を教えてください。
【徳永さん】
「私もお米の等級アップには期待しています。あと、栽培面積の目標を100haと掲げているので、いろいろな工程で機械化していかなければならないと思っています。『水(み)まわりくん』は大きな省力化になりました。こういうものがあれば、面積を広げても少ない労力で管理できるんですよね。西条市からICTを活用した新しいモデルケースを確立し、発信できればいいですね」。
【武方さん】
「もうすぐ収穫を迎えるので、収量や品質にも期待しています。『水(み)まわりくん』は夜間潅水に設定すれば、夜の冷えた水を取り込むことができます。稲作は1日の温度差が大きいほどおいしいお米が取れるので、これからもっと機械をうまく使っていきたいです」。
水管理を省力化することでメリットがたくさん
徳永さんや武方さんが話すように、これまで時間を割いていた水管理作業を『水(み)まわりくん』に任せることで、栽培面積を拡大し、経営規模を拡大することが現実的になりました。また、空いた時間を他の作業労働時間に振り替えられるので、施設園芸や果樹栽培など高収益営農との両立も夢ではなくなったのです。
実際に収量が増加したという話や、品質が向上し等級がランクアップしたという事例もあり、農家さんや営農法人に注目されています。
また水不足で節水対策に苦慮する地域や中山間地域で水管理に大きな労力がかかる地域の生産者さんにも向いている製品です。
まずは導入しやすいレンタルやリースを活用してみて!
初期費用が不安な人や、「まずは試してみたい」という人に向けた、レンタルやリースのサービスがあります。
特にエアダスバルブをすでに設置されている農家さんの場合、上部に『水(み)まわりくん』を設置するだけなので、すぐにでもレンタルが可能。本格的に導入する前に、実機で試して『水(み)まわりくん』の使い心地を知ることができます。
一方リースプランは初期費用の負担が大きく採用に踏み切れない農家さんにおすすめしたいプランです。設置費用を含めた初期投資の費用を分配することにより、負担を軽減する仕組みです。加えて動産保険も含んでいるため、盗難や天災等による不具合にも対応することができます。
このように、リースやレンタルなら小規模農家さんや新規就農者の方でも挑戦しやすそうですね。
未来の“スマート農業”を支える積水化学の技術
農業を技術でサポートしてきた積水化学は、現場の声や課題を目の当たりにしてきたからこそ、生産者たちの夢を形にしていく開発が可能です。今後の農業はよりスマートになり、省力化のアイテムが普及していくことでしょう。積水化学では本当に必要な機能は何かを考え、費用対効果の観点も踏まえた機械の開発や、導入しやすい仕組みを提供しており、未来のスマート農業を力強くバックアップしてくれることでしょう。
【問い合わせ先】
積水化学工業株式会社 環境・ライフラインカンパニー 管材事業部
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