テクノロジーが農業を変える 「農業Week 2019」レポート(その1)

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テクノロジーが農業を変える 「農業Week 2019」レポート(その1)

テクノロジーが農業を変える 「農業Week 2019」レポート(その1)
最終更新日:2019年10月29日

国内最大級の農業見本市「農業Week 2019」が、10月9~11日の3日間、幕張メッセで開催されました。ドローンやAIなどを活用した最新の農業技術はもちろん、農産品の加工・販売機器、養豚・養鶏・養牛に関する資材・設備など、農業に関するあらゆる技術、機器、サービスを提供する680社が一堂に会した様子は圧巻です。注目のブース情報など、マイナビ農業編集部が取材した展示会の様子をお届けします。

CO2とAirを無線で遠隔制御【テヌート】

栽培用ハウスの模型を使い、CO2局所施用コントローラー、光合成効率促進装置「コンダクター」のデモを行った。天窓の開閉や換気に、ほぼ影響されることなくCO2施用が可能

農業における二酸化炭素(CO2)の有効活用をテーマに技術革新を行うテヌートは、10月に発売開始された新製品、CO2局所施用コントローラー「ブレス」CC-5000、光合成効率促進装置「コンダクター」TNCS-5000のデモンストレーションを行っていました。

「ブレス」や「コンダクター」は野菜・果樹の育成を促進するため、CO2とAir(コンプレッサー圧縮したハウス外気:以下Air)の効果的な散布を制御する装置です。新機種が優れているのは太陽光パネルで蓄電できることと、無線制御が可能になったこと。数百メートル離れた複数のハウスや露地での生産現場や植物工場を、遠隔操作で一元的に環境制御できます。

「コンダクター」は、複数のハウスやエリアを集中同時制御し、設備コストを削減する。CO2施用時の配管には、古タイヤを再利用した素材が使用されている

光合成効率促進装置「コンダクター」は、多くのセンサーに接続でき、CO2やAirのリアルタイム流量、積算流量も収集可能。適宜LEDを用いて照射量を補光したり、波長の設定次第で栄養生長、生殖生長を促進し、光合成を効率化できます。

同社の製品は徹底した環境配慮も大きな特徴。使用するCO2は産業界で排出されたものを分離回収して再利用したもので、電源には太陽光を可能な限り利用しています。代表取締役の藤原慶太さんは、「SDGsが声高に言われるなか、農業界の環境対策は遅れています。低炭素社会を意識した取り組みに賛同してくれる生産者に期待しています」と信条を語ります。

テヌート

最新型の選果設備で生産性アップ【三井金属計測機工】

半自動で青果の糖度を判定し、規格ごとに分類するセンサー「SMART-SORTER」

「計測制御技術」と「精密機器部品の設計・組立技術」という2つの強みを生かしたモノづくりに取り組む三井金属計測機工は、青果物内部品質センサーの新商品「SMART-SORTER」を発表しました。これまでも同社は、定評ある「QSCOPE」シリーズを手がけてきましたが、従来の簡易型では時間あたり1万個強だった処理能力が、ライン型の「SMART-SORTER」では最大1万8000個と、約1.7倍に大幅にアップしました。ミニトマトの場合、1日に1700kg以上の選別が可能です。

中央のパネルでブリックス値(糖度の指標)の範囲を入力し、規格の設定を行う

「ハウスを増設するなどして収量を増やしても、これまではセンサーの処理能力に限界があるうえ、選別に人手がかかることがボトルネックとなっていたんです」と営業部長の山田保晴さんは開発の背景を語ります。

「SMART-SORTER」は農作物を半自動で投入でき、同一ラインで糖度とサイズの両面からの選別が可能です。排果口数の設定も自由自在。さらに、投入口に鮮度保持装置「Fkeep」を設置すれば、化学薬剤を使わず、光を照射するだけで瞬時に鮮度をキープ。簡易システムでは物足りないが、大型選場施設では過剰だという規模の農業法人や出荷組合などでの利用を見込んでいるといいます。

三井金属計測機工

マルチスペクトルカメラと一体化したドローンで生育状況をすぐに把握【DJI JAPAN 株式会社】

鉢植え植物の生育状態を、正規化差植生指数(NDVI)分析で見える化。注意が必要な箇所を視覚的に捉えられる

ドローンメーカーのDJI JAPAN 株式会社は、2つの最新ドローンを発表しました。1つはリモートセンシングに特化したドローン「P4 MULTISPECTRAL」です。マルチスペクトルカメラがドローン本体と一体化していることが大きな特徴。6つのセンサーから取得したデータを組み合わせ、作物ごとや、圃場全域の植生の健康状態を見える化できます。機体、カメラ、ソフトウェアすべてがDJI製のため、自動飛行によるセンシングから画像処理にかかる時間もわずか数十分。あらゆる農作業をスマートに管理できるのが強みです。

もう1つは、16リットルという大型薬剤噴霧タンクを搭載し、広い噴霧幅を誇る農薬散布ドローン「Agras T16」です。従来機種と比べて大型化したことにより、作業効率の大幅アップが期待できます。さらにレーダーの改良により、障害物を検知した際には自動回避する機能も完備。安全性も更に向上しました。

農業ドローン推進部マネージャーの岡田善樹さんは、「P4 MULTISPECTRALで取得した圃場の3Dマップを基に、Agras T16で果樹の真上からピンポイントで農薬を散布することも簡単です」と語り、水稲以外の場面での利用にも期待を寄せています。

従来機種に比べて大型化した薬剤噴霧タンクを搭載する、農薬散布ドローン「Agras T16」

DJI JAPAN 株式会社

(その2)はこちらから
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