地方野菜という楽しみ! 島ニンジン&島ラッキョウを育てる【脱枯れ専のベランダ畑】

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地方野菜という楽しみ! 島ニンジン&島ラッキョウを育てる【脱枯れ専のベランダ畑】

連載企画:脱枯れ専のベランダ畑

地方野菜という楽しみ! 島ニンジン&島ラッキョウを育てる【脱枯れ専のベランダ畑】
最終更新日:2020年02月07日

野菜を自分で育ててみたいけれど、植物は枯らしてしまうばかりの“枯れ専”だった──。そんな世話下手が始めたベランダ菜園2年目。自分で野菜を育てることの楽しみの一つに、スーパーなどであまり見かけない品種のものを育てられることがあります。例えば地方特有の品種などがそう。その楽しみを知ると、旅先で見かけた種や苗にも心がひかれてしまうもので……。一昨年末に沖縄で入手した秘蔵の(?)野菜の種をまいて育ててみました。

沖縄野菜の種を入手した!

旅先での買い物ほど楽しいものはありません。最近では、地域ならではの農産物を見るのも楽しいのですが、そんな中で衝動買いしてしまったものがあります。それが、沖縄野菜の種です。

みやげ物店の店先で見つけた野菜の種。この写真は2019年12月撮影。

2018年の冬に、出張帰りで立ち寄った那覇・国際通りのみやげ物店で購入しました。いまは地方野菜の種も多くはネットで買うことができるのですが、店先でこれらの種を見つけた瞬間に「買うしかない」という心境に。東京から遠く離れた土地の種を持ち帰り、それが芽を出して育っていくことに旅が持続していくような、ある種のロマンを感じたのではないかと思います。

旅先で衝動買いした沖縄野菜の種の一部

で、集まった種がこちらです。いろいろありますが、購入した時は冬の最中。「種まきにはまだ早い」と、寝かせるうちにすっかり種まきシーズンを逃していました。そこで、とりあえず今年は夏から種をまける島ニンジンを栽培することにしました。

島ニンジン・島ラッキョウを育てる

島ニンジンの育て方

島ニンジンは、沖縄在来のニンジンです。沖縄本島の方言名は「チデークニ」といい、黄色い大根の意味だそう。その名前の通り、細長く、鮮やかな黄色の根に育つのが特徴です。中城(なかぐすく)村の特産品として盛んに栽培されているようですが、元々は中国から伝わった野菜で古くから滋養食として食されてきたといいます。

種まきをしたのは7月中旬。最終的に30〜40センチもの長さに育つというので、深さが30センチ以上あるプランターを使用しました。適当にばらまきをして、薄く土を被せます。

ジャガイモ用に購入したフェルトプランターを使用

育て方は普通のニンジンと同様です。種袋の栽培方法によると、本葉2〜3枚で1回目の間引き、本葉5〜6枚で2回目の間引きをして株間を10センチ程度空けます。追肥は2回の間引き時に行えばOK。やはり気候や日当たりが違うせいか、なかなか育ちませんでしたが、特に手もかからないので気長に待ちます。

10月上旬ごろ。葉が大きくなってきた

島ラッキョウの育て方

その間にホームセンターで見つけた島ラッキョウも植えてみました。

島ラッキョウは、沖縄独自のラッキョウの品種で、本土のラッキョウに比べると小型で香味が強いのが特徴だとか。糸満市や伊江島などで盛んに栽培されているようです。

島ラッキョウは球根で販売されていました。球根のパックについていた栽培方法によると、植え付け時期は9月から10月。購入時点で10月末というギリギリのタイミングでした。

売り場で最後の一個だった島ラッキョウ。残り物に福はあるのか

65センチのプランターに9芽が目安

プランターで育てる場合、65センチのものに9芽が目安。芽を上向きにして、深さ5〜6センチのところに植えつけます。この島ラッキョウは半日陰から日陰で水はけの良い土で育てるといいそうで、冬越しして収穫は4〜6月というのですが……。

葉が出た後、弱々しく息絶えたという感じ

植え付けから数カ月目。チョロチョロ葉を出している他は大層元気がない様子です。いかにもおかしいのではないかと思って枯れている気配しかない部分を掘り起こしてみます。すると……。

びっくりするくらいスカスカ

何にもないではないですか!

植え付け時点ではあったはずの中身がスカスカ。植え付けが遅かったのか、水をやりすぎて多湿になったのか、原因は定かではありませんが、さすがにこれは厳しそうです。

恐るべし、青虫!

さらに、ゆっくりしたスピードながらも葉を増やしていた島ニンジンの方にも異常が見られ始めました(以下、閲覧注意です)。

よく見るとプランターの周りにナゾの粒々が

葉全体のボリュームが少なくなってしまった

プランターの周りに何やら黒い点々が落ちていると思ったら、なんだか葉がスカスカになってきて元気がない様子。

もしかすると……アイツの仕業なのか。
いや、まさか。
いやいや、そうに違いない。
半信半疑で必死に目を凝らします。

葉の色と見分けがつかないような体の色をしている

優雅にプランター上をはってくれているじゃないか

いたー! 青虫!!

あっちにもこっちにも計3匹いました。栽培主がぼやぼやしている間にせっせと葉を食い、そこかしこに排せつしていたのです。おかげで葉がすっかり寂しい状態に。青虫くん、どれだけ腹ペコなの。

ほとんど茎だけになってしまっている葉も

申し訳ないけれど青虫には引越しをしてもらうことにし、茶色くなった葉を取り除いて、復活を願います。

沖縄野菜の味わいは?

青虫駆除の成果もあってか、島ニンジンの葉は徐々に復活し、再びもっさりしてきました。

だいぶ復活したニンジンの葉

葉が重なり合ってきたので、間引きも兼ねて一部を収穫してみます。

引き抜いて見るまで根の伸び具合の予想ができない

間引き収穫とはいえ、まだまだ小さい

「うわっ、黄色!」

引き抜いた瞬間にそう感想が漏れました。写真で見る以上に実物は黄色い印象です。いい感じで太りつつあったものも、うまく育っていないものもありますが、総じて黄色い。果たしてその味は──?

島ニンジンのチャンプルー風

……おいしい!

チャンプルー風に炒めて食べてみましたが、かみしめるとしっかりニンジンらしい香りがしながらも、ニンジン臭い感じではなく、ほんのり甘みもある。油で炒めると黄色がさらに際立って、料理の彩りになりそうです。

栽培が秋から冬にかかったせいか、なかなか育たなかった印象もありますが、逆に言うと暑さにはめっぽう強いのが沖縄野菜。近年では東京あたりでも夏はものすごく暑くなるので、その暑さをうまく利用できればよく育つのではないかという気もします。残りの種は春以降の種まきに向けて、もう少し隠し持っておこうと思います。

◆次回は、ジャガイモ栽培リベンジ! 新たな敵、鳥害との戦いも。

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