本質的な事業に挑戦する農家の娘
2カ月で4千人が集まるブドウ園。Uターン就農で気づいた地元の価値
Q1.農業を始めたきっかけは何ですか?
10年以上東京で生活をしていたのですが、東日本大震災を機に食と農への意識が高まり、家族で帰郷し実家の観光農園を手伝うことにしました。地元を離れて始めて庄内の素晴らしい環境に気づき、ブドウ栽培に適した地だということがわかりました。全国でも珍しい多品種栽培の地域柄、色々なブドウを食して欲しいという思いから一粒ずつ食べることができる観光を生み出しました。
観光農園にカフェを併設し、無化学肥料、無農薬、無堆肥栽培を実施されている農家さんから野菜を仕入れて本質的な食を提供しています。
Q2.作物はどうやって決めましたか?
代々ブドウを作っていました。
Q3.土地はどうやって決めましたか?
代々所有している土地を活用しています。
Q4.師匠は誰ですか? どうやって修業しましたか?
母。農薬の使用量を通常の3分の1に抑える減農薬栽培で糖度20度以上のブドウを栽培しています。栽培技術は天下一品。自然と対話できる素晴らしいセンスを持ち合わせている彼女の農業スタイルはとても勉強になります。
Q5.助けになっている存在は?
家族と運営スタッフ。忙しい時は家族が家事や育児を協力してくれます。運営スタッフはみんな「カラフルぶどう園」が大好きで、自分たちで考えて動いてくれます。マニュアル要らずでみんなが楽しく働いてくれるので私も嬉しいです。
Q6.農業をやっていて良かったことは? 逆に良くなかったこととは?
良かった点は、果樹園の環境が素晴らしさを実感できたことです。良くない点は、1年間の稼ぎが繁忙期に集中するので経済面が不安定なこと。自然災害など不測の事態もあるので、これからは作物の販売だけに頼っていられないと思います。
Q7.「農業女子あるある」といえることは?
生鮮ショップに立ち寄ると、つい果物の糖度をチェックしている自分がいます。
Q8.おすすめアイテムを教えてください。
三脚。果樹農家のお役立ちアイテムです。
日常に支障のないように健康に特に留意しています。
山形県鶴岡市のブドウ農家の娘。2011年の東日本大震災を機に家族で帰郷して実家で就農。人気の観光農園を支えながら、マルシェの開催やオーガニックカフェの運営など、環境に配慮した農業の普及にも取り組んでいます。