パプリカが勝手に営業する?! ブルーオーシャンに挑んだ凄腕経営者

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作って売れる農業経営者
パプリカが勝手に営業する?!
ブルーオーシャンに挑んだ凄腕経営者

テーマ:農業で起業

Profile

中條 綾子(なかじょう・あやこ)さん

千葉県の専業農家出身。農家に憧れるも三女のため継承せず、結婚、出産、育児を経て農業で起業することを決意。群馬県沼田市の土壌特性をいかしたパプリカが評判を呼び、現在TVやメディアに引っ張りだこの“作って売れる経営者”です。

作っているものパプリカ
働いている場所中條農園

Q1.農業を始めたきっかけは何ですか?

結婚してしばらくは専業主婦だったのですが、夫と将来家を建てたいという話になって、共働きを考え始めました。当時は2人目の子供が産まれて間もなく、働きに出るには条件が限られるので「それなら幼い頃から憧れていた農業で起業しよう!」と。
やるからには覚悟を持とうと、家を建てるための貯蓄を全部使って10アールの土地を借り、水はけの良い沼田市の土壌環境に適した作物を考え、収益を調べて起業しました。
今では農家や民間企業が研修に訪れていただくまでになりましたが、最初の頃は「奥さんの良い趣味ね」と言われ、なかなか農業者として認めてもらえずに悔しい思いもしました。

中條農園

Q2.作物はどうやって決めましたか?

利益の出る農業をしたかったので、ブルーオーシャンを狙いました。当時輸入解禁になって7年程で、国産の品質も低かったのがパプリカでした。ちょうど、地域で設立された「パプリカ部会」に入れてもらえたことも良いきっかけでした。
パプリカと決めたら一つに集中しようと、今でも他の作物は作っていません。

中條農園

Q3.土地はどうやって決めましたか?

新規就農者が土地を探すのは本当に大変です。特に、群馬県は大農村地帯で就農者も後継者も多く、当時は農地が余っていませんでした。自治体を通じて借りることも出来るのですが、土地も実績もない者にはハードルが高い条件があったので、パプリカ栽培が出来るよう、ハウスをお持ちの農家さんを自力で探して交渉しました。

Q4.師匠は誰ですか?どうやって修業しましたか?

当時はパプリカ農家さんがおらず、教科書的なものもなかったので、試しては失敗して学んで……の繰り返しでした。1年目はハウス1棟分をダメにしてしまいました。「パプリカ農家と名乗ってもいいかな」と思えたのは、5年くらい経ってからですね。

中條農園

Q5.助けになっている存在は?

全国の美味しい野菜を作っている篤農家さん達です。こだわり野菜を扱う飲食店「農家の台所」を運営する国立ファームさんとの契約を機に知り合うことが出来て、一気に世界が変わりました。また、群馬県主催の「ぐんま農業フロントランナー養成塾」に通っていた時に知り合った農業経営者仲間も精神的な支えになっています。経営者は孤独な闘いが多く、独りで抱え込むことも多いので、互いに励ましあっています。

Q6.農業をやっていて良かったことは?逆に良くなかったこととは?

調整が出来る点です。3人の子どもを育てながら経営出来たのも、農業だからこそ。小さい時は一緒にハウスに行って遊ばせたり、農繁期には一時的に託児所のお世話になったり、時間を作って経営塾に通ったりと、自分でやりくり出来ます。一方で、頼れる人がいないので、何があってもやり切らないといけないプレッシャーはあります。

1日のスケジュール
1日のスケジュール

Q7.「農業女子あるある」といえることは?

パプリカを持てば、S、M、L、2Lの重さが分かります。

チャート
就農前と後の、満足度の変化
【学びについて】
学びについては、「3→10」にしたい位です。健康面は、就農15年目なので基礎体力が落ちて少し下がりました。お金については、子ども達の成長と共に支出もあるのでこの数字にしました。

Q8.おすすめアイテムを教えてください。

B.V.D.(ビーブイディー)の「涼ブラ」という下着。軽くて通気性が良く、ムレない。夏場の農作業には必須です。

これから農業を始める人へのメッセージ

かつて経営者の先輩から、「自分の哲学を持って貫き通しなさい」とアドバイス頂きました。その姿勢が作物にも表れるし、お客様への信用にも繋がることを実感しています。何か一つブレないものを持つことは、経営者に限らず、生きることそのものにおいて大切なことだと思います。
中條 綾子さん