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2020年度の確定申告の注意点は?コロナ禍の農業経営のヒントもご紹介!【農業専門紙の編集者厳選】

2020年度の確定申告の注意点は?コロナ禍の農業経営のヒントもご紹介!【農業専門紙の編集者厳選】

コロナ禍の今こそ農家に届けたい情報を、農業専門紙「全国農業新聞」の編集者が選定!2020年度の確定申告の注意点や、2021年の農業経営を成功させるコツ、さらには近年注目を浴びる新しい農業の形をご紹介していきます。

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補助金の計上方法は?2020年度確定申告の注意点まとめ

2020年はコロナ禍により、農業経営にも大きな影響がありました。20年分の確定申告で、農家が留意すべき点をピックアップしてご紹介していきます。

給付金は交付決定通知のあった年に計上

新型コロナに関連し国などから支払われる給付金などは、原則として、交付決定通知があった年の収入に計上しましょう。

各給付金の計上方法

  1. 経営継続補助金
  2. ・経営継続に向けた取り組みでは、機械装置など固定資産の取得に充当した金額は収入金額に計上しません。販路の開拓、生産・販売方式確立などの取り組みは、補助金は雑収入、支出金額は必要経費に計上します。
    ・感染防止対策に充当される補助金(上限50万円)は雑収入に計上し、支出金額は必要経費に計上します。

  3. 持続化給付金
  4. ・給付金は雑収入に計上し、支出金額は必要経費に計上します。

  5. 高収益作物次期作支援交付金
  6. ・同交付金は雑収入に計上し、支出金額は必要経費に計上します。機械・施設などの取得や整備に充てた交付金は収入金額に計上しません。

補助金等を総収入金額に算入しない場合

補助金を機械や施設の取得や整備に充てた場合、総収入金額に算入せず、減価償却費として計上する必要があります。補助金の交付を受けた年によって対応が異なりますので要注意です。

(1)経営継続補助金の1次募集採択者で、20年中に補助金確定通知および補助金交付があった場合
固定資産取得のための補助金は、収入金額に計上せず、固定資産取得価額から補助金額を差し引いた残額を取得価額として減価償却費を計上しましょう。なお、固定資産が複数の場合、補助金の充当額は固定資産の取得価格によりあん分して算出します。

確定申告の際、「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」の添付が必要です。

税務署・国税庁HPから取得可能

(2)20年中に補助金交付決定通知があり、21年に確定通知および補助金交付がある場合
固定資産の取得のための補助金は、20年分の収入金額に計上しません。20年中に固定資産を取得した場合、固定資産の取得価額を基に、減価償却費を計上し、21年に補助金に係る調整を行う必要があります。

2021年の農業経営は消費行動とリスクヘッジが鍵

確定申告は、来年度の経営方針を定める良い機会でもあります。2人のトップ経営者に、コロナに負けない農業経営のコツについてアドバイスをもらいました。

“時短簡単”の時代、加工食品に力を【(有)平田観光農園 代表取締役社長 平田真一】

(有)平田観光農園 代表取締役社長 平田真一さん

コロナ禍の今後の消費を捉えるにあたり、おひとりさま世帯の増加がポイントになります。2019年の統計で、50歳時点で一度も結婚したことのない男性は4人に1人、女性は7人に1人でした。結婚した3組に1組が離婚している事実を加味すると、50歳時点のおひとりさま割合は50%と思われます。さらに、結婚している世帯のうち共働き世帯は48.8%(2017年)で、少子高齢化も合わせ、一世帯当たりの消費単位は間違いなく小さくなっています。そんな時代のキーワードは時短簡単です。

2019年8月に農水省から発表された食料消費の推計では、40年までに加工食品が大きく伸び、生鮮品が3分の2に減ると予想されています。加工食品は昨年すでに10兆円を超えています。これからさらに伸びるでしょう。

2019年9月に加工食品の主要原材料原産地表示の義務付けが法制化され、22年4月から完全に義務化されます。われわれにとって追い風です。自ら加工食品を製造したり、原材料供給から加工までのサプライチェーン構築が、勝ち組になっていくことでしょう。
ただ農産物を栽培して販売する時代は終わりました。ホスピタリティを発揮し、食べやすい大きさにするとか、お客さまが使いやすい農産物を目指しましょう。

転ばぬ先のつえ、使える制度の活用を【(有)横田農場 代表取締役 横田修一】

(有)横田農場 代表取締役 横田修一さん

コロナの影響と米価の下落で売り上げが下がるいま、売り上げや経営の安定を目指すには、自分でコントロールしやすい米の単価を、いかに安定させられるかが重要です。
一方、生産するすべての米の価格や数量を、事前に販売先と決めるのは難しく、これはこれでリスクにもなります。なので、市場の米価の影響を一切受けずに経営することは難しく、当然私も影響を受けています。ただし、それが経営の持続性に影響を及ぼす割合を抑えています。さらに言うと、予想される最低の収量や米価でも会社が傾かない程度の余裕を経営に生み出せるよう、さまざまな細かい努力をしています。

今後20年で起こりうるリスクは、われわれの想像をはるかに超えるでしょう。できる限りリスクヘッジしたうえで、最後はセーフティーネットとして農水省の収入保険制度を活用するなど、使える制度の活用を再検討しても良いかもしれません。

新しい農業の形「半農半X」

コロナ禍の働き方の変化により、若年層を中心に地方移住や農業への関心が高まっている昨今、ライフスタイルとして農業を取り入れている若い人たちがいます。別の仕事をしながら、農業に関わり、地域を支えている「半農半X」の取り組みをご紹介します。

農業女子3人「食に興味」競合品目避けイベントなどで販売 新潟・三条市 農業Crew

農業Crewのメンバー。左から順に長野さん、小川さん、金子さん

新潟県三条市の農業Crewは地元出身の長野美鳳さん(27)、小川沙織さん(28)、金子理紗さん(28)の3人で2018年に結成した農業女子のグループです。長野さんがツイッターで友達に「一緒に農業やらない?」と声を掛けたのがきっかけでした。
平日は地場産業である金属加工関連の仕事をしている3人。長野さんは、「もともと食に興味があったが、主体的に関わりたいという思いが強くなり、農業をやってみることにした」と振り返ります。

農業Crewでは、長野さんの両親が所有する畑を使い、バターナッツやビーツ、コリンキーなどを栽培。長野さんは「地域の農家との競合を避け、また、値崩れしにくい品目を選んだ」と話します。週末中心の農業のため栽培できる量が限られていることから、市場出荷でなく、主に地域のマルシェやイベントで販売しています。2年目となる2019年は生産した野菜を使った野菜おにぎりや野菜たっぷりカレーなどもマルシェで販売し、手応えを得たそうです。

小川さんは「みんなで和気あいあいとしながらできるので農業は楽しい」とやりがいを口にします。長野さんも「収量や品質にこだわりストイックになるのではなく、自分たちが楽しんでやることが一番大切だと思うし、実際に楽しくやれている」と話します。また、「土日に休めないのはきついが、地域からも喜ばれているので、長く続けていきたい」と今後の意欲を語ります。

思わぬ発見も! 農業界の最新動向を掴むなら『全国農業新聞』

2021年元日発行の『全国農業新聞』1面

今回紹介した記事が掲載されている『全国農業新聞』は、月4回・毎週金曜日に、食と農にまつわる情報を農業者の視点に立って発信しています。農政の最新動向や経営に役立つ情報はもちろん、地域ならではの話題や各地の取り組みも紹介中。知らなかった情報や思いもよらなかった情報に出会えるのも大きな魅力です。ぜひチェックしてみてください。

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