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パッケージに舞妓の写真、売り上げに弾みをつけた戦略にせまる

吉田 忠則

ライター:

連載企画:農業経営のヒント

パッケージに舞妓の写真、売り上げに弾みをつけた戦略にせまる

農業を取材していると、斬新なアイデアで大きな可能性を感じさせてくれる人に出会うことが度々ある。九条ネギやトウモロコシを生産しているロックファーム京都(京都府久世郡久御山町)の社長、村田翔一(むらた・しょういち)さんもその一人だ。若いチームの力で限界を突破しようとする村田さんにその戦略を聞いた。

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取り扱い店舗が少ない九条ネギ、販路開拓に成功

村田さんは現在、34歳。実家は兼業農家で、村田さんはもともと消防士の仕事をしていた。だがアルバイトの形で農作業を手伝ううち、気持ちは次第に農業へと傾いていった。「本当にやりたいのは、農業ではないのか。一回きりの人生、勝負をかけてみたい」。仕事を農業一本に絞るために2018年に消防士を辞め、2019年1月にロックファーム京都を立ち上げた。
満を持しての設立だった。アルバイトの形ではあったが、作付計画を自分で立て、他のバイトに作業を指示するなど、消防士を辞める前から実質的には経営を担うようになっていた。そうした中で、農業について抱くようになった疑問があった。「なぜもっとお互いに協力し合おうとしないのだろう」
販売は以前から農協に頼っておらず、消防士を辞めた後は販路の拡大に一段と力を入れようと思っていた。その際に課題になると考えたのが、出荷の安定だ。京都産の九条ネギはブランドイメージが高いにもかかわらず、なぜ関東など他の地域であまり売られていないのか。スーパーなどにヒアリングすると、こんな答えが返ってきた。「出荷が不安定なので取り扱いたくない」

ロックファーム京都を立ち上げた村田翔一さん

ロックファーム京都は栽培面積が10ヘクタールある。ネギ農家としては大規模の部類に入るうえ、さらなる規模拡大も見込んでいた。だが、それを待っていたのでは販路を一気に増やすのは難しいと考えた。「自分だけでは限界がある。チームを作ろう」。

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