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多品種栽培を30年余り、ベテラン農家が教える「何でも売り切るスキル」

吉田 忠則

ライター:

連載企画:農業経営のヒント

多品種栽培を30年余り、ベテラン農家が教える「何でも売り切るスキル」

若い農家に営農のスタイルを聞くと、「たくさんの種類の野菜を少しずつ作ってます」という答えが返ってくることが少なくない。「農協を通さず、自分で売ってます」という答えもいまやふつう。だがそれを、30年余り前からやっているとしたらどうだろう。秋田市のベテラン農家、斉藤善秀(さいとう・よしひで)さんに、多品種栽培を選んだわけと販売の工夫を取材した。

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ピーク時には800品種を栽培

斉藤さんはいま65歳。栽培面積は畑が2.6ヘクタールで、2021年は約500種類の野菜やハーブを育てる計画。農協を通さず、直売所やスーパーに売っている。ほかに約1ヘクタールの田んぼでコメも作っている。
斉藤さんは農家の7代目。長野県にある八ヶ岳中央農業実践大学校で栽培方法を学んだ後、秋田の実家に戻って就農した。
就農後は農作業のかたわら、しばらく他の仕事もやってみた。「農家は世間知らず。何が足りないのか考えたい」と思ったからだ。試した仕事は、冠婚葬祭用のギフトの販売や食品販売、トラックの運転手などさまざま。そのときの経験が、新しいことにチャレンジするうえで生きたという。
就農したとき、主な作物は切り花用の菊だった。出荷先は市場。だが菊に農薬を噴霧していて、自分にもかかることが度々あり、他の作物に変えたくなった。そこで30代のときにハーブの栽培を開始した。

ハーブの一種のゲッケイジュ

そのころ、農園の名前を「リトルガーデン」に決めた。「規模が小さいので、謙虚な気持ちでそういう名前にした」という。経験のためにほかの仕事をやってみるのもやめ、専業農家としての営農が本格的にスタートした。
ここからが、斉藤さんの本領発揮だ。

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