参加者全員に新鮮野菜が届く!「食」と「農」をつなぐオンラインツアーを開催!
全国農協観光協会は、生産現場と消費者をつなぐ取り組みの一環として、2021年9月11日にオンラインツアー『畑のごちそうと千葉の農業女子と。~千葉県の農業女子に会いに行こう!~』を開催します。ゲストに「ファームいしばし」の石橋正枝さんと「Lindo-tomaco,Farm」の石毛麻里子さんを招いたトークセッションでは、落花生のバーチャル収穫体験や参加者全員に送られる新鮮野菜を使ったミニクッキングレッスンなどを楽しむことができます。※
イベントを前に、ゲストのお2人に農業を仕事に選んだ理由や伝えたい思いをお聞きしました。
※当日の進行状況により予定が変更となる可能性があります。
子育ても自分の予定も自由。ストレスフリーで、自分らしく輝ける仕事。
千葉県で青瓜(はぐらうり)、落花生、長ネギ、水稲、ホウレンソウなどを栽培する「ファームいしばし」の石橋正枝さんが就農したのは約4年前のこと。
それまではテレビ局の受付やテーマパーク、飲食店などに勤務し、農業とは無縁の生活を送っていました。
「夫の実家は農家ですが継がなくてもいいと両親に言われていたので、長くサラリーマン生活を送っていました。ところが、両親が高齢から離農を考えるようになったのを機に、家業を途絶えさせてはいけないと夫が専業農家になることを決意。安定収入を捨てて農家に入るのは嫌でしたし、正直、最初の1〜2年は農業で家族を養うことができるのか、不安しかありませんでした」。
当時、飲食店でパートをしていた石橋さんは、野菜の箱詰め程度の手伝いはしていたものの、基本的に農業に携わることはありませんでした。
状況が一転したのは、大きな台風が関東地方を襲った2017年10月。
農作物への被害は甚大で、野菜の供給が追いつかず、市場価格が高騰しました。幸い、「ファームいしばし」のほ場は被害がなかったため、作業が追いつかなくなるほど多忙になったそうです。出荷においては、主力品目のネギに掛かり切りになってしまい、主力でなかったほうれん草が1棟分丸々放置されている状態でした。
そこでご主人から「手が回っていないほうれん草は出荷した分をお小遣いにしていい」と言われた石橋さん。野菜を売って利益を生み出す方法について、初めて思いをめぐらせました。
この経験が就農のきっかけになったと、石橋さんは当時を振り返ります。
「農業経験もなく、農家の知り合いもいないわたしはまず友だちを作ることから始めました。働く環境が同じだから、愚痴を言い合えたり作業を効率化するアイディアをもらったり。そんなたわいもない会話からビジネスチャンスが生まれるのも、おしゃべりが好きな女性ならではかもしれませんね」。
女性農家の仲間や新たな友人ができたことがとても嬉しかったという石橋さん。彼女たちとの会話やテーマパークで勤務していた経験を活かして、就農からわずか数年の間に、さまざまなアイディアを形にしてきました。
「ただ落花生を売るのではなく、はっきりとした甘みが特徴の「Qなっつ」をローストしたり、アイスクリームに加工したり、目指したのは「お土産に喜ばれる落花生」です。ロゴデザインも自分で考え、保存しやすいパッケージにするなどの工夫もしました。せっかくおいしい農作物を作っても、知ってもらい、手に取ってもらわないことには収入につながりません」。
就農したことで時間の使い方が変わり、自分のペースで仕事ができるようになったことも農業の大きな魅力だと石橋さんは話します。就農当時、娘さんは小学生。晴れ姿を見ようと学校行事に参加したり、体調不良で学校を休むときに寄り添ったり、子育てのうえでも農業は石橋さんにとって理想的な環境だったと言います。
「今までは、仕事を休むには代わりの人を探したり、上司に許可をもらったりする必要があり、手間とストレスを感じていました。わたしの場合、家族経営で恵まれている部分はあるものの、勤めに出ていたときより自分の時間が増え、ストレスが全くありません。農業は休みがなく、キツい労働環境と誤解されますが、決してそんなことはありません。オンラインイベントでは“リアル”な農業の姿をお伝えしたいと思います。畑でお茶を楽しむような気軽な気持ちで参加してくださいね」。
“落花生といえばファームいしばし”と言ってもらえることが目標と、弾ける笑顔で話す石橋さん。その自慢の落花生は生の状態で参加者に届けられ、イベント当日はゆで方や食べ方などをレクチャーしていただく予定です。
心と体が喜ぶ野菜を届けたい。「食」がもたらすウェルネスな暮らし
「社会人になってスーパーで買った野菜を食べたとき、両親が作る野菜のおいしさを改めて実感し、長女のわたしが農業を継がないとおいしい野菜が食べられなくなってしまうと思ったことが就農のきっかけでした」。
と話すのは、千葉県でトマト、セロリ、キャベツ、大根、トウモロコシなど、年間約50種類の野菜を栽培する「Lindo-tomaco,Farm」の石毛麻里子さんです。
スポーツインストラクターをしながら実家の農業を手伝っていた石毛さんは、結婚を機にご主人が専業農家となり、自身も本格的に農業に携わることに。職業として従事するのであれば何か役に立つ資格がほしいと考え、野菜ソムリエの資格を取得します。
「農作業をしていると家と畑の往復だけになってしまいがちです。野菜ソムリエの資格を取ったことで仲間ができ、イベントや勉強会に参加する機会が増えました。収穫した野菜を市場に出荷するこれまでのスタイルでは、直接野菜を口にする消費者の顔が見えません。それは消費者も同じこと。野菜ソムリエの資格を生かし、生産者と消費者をつなぐ架け橋のような存在になれたらいいなと思っています」。
2020年には収穫した野菜で季節の料理を提供する農家レストラン「Mariko’s Little Kitchen」をオープン。
順風満帆に見える石毛さんの農ライフですが、食を強く意識するようになったのは、自身の病気がきっかけと話します。
「不妊治療を受けていた際、婦人病を経験したことで食に強く関心を持つようになりました。当たり前のことですが、体は食べたものでできています。自然の恵みを受けた旬の野菜中心の食事を心がけるようになったことで、体はもちろん、心まで元気に。肌の調子も良くなり、長年の便秘も解消したことには自分でも驚きました」。
自身の経験から同じ悩みを持つ女性に食の大切さを伝えたいと決心した石毛さん。レストランで使用する食材は、自分たちの畑で収穫したものと地元の生産者さんの野菜を使用し、旬の素材を生かした体に優しい調理法で提供しています。
体と心は食べたものでできているーそう話す石毛さん。そんな石毛さん一家の素敵な「食」を生み出すほ場のこだわりは、土にあるのだとか。
「土づくりにこだわる父は、できるだけ化学肥料は使わず、土中の微生物を大切にしていました。ケミカルな肥料や農薬は、見た目こそきれいな野菜に育ちますが長くは続きません。耐性菌ができ、連作障害を招く恐れがあるのがその理由です。何より、自然の力で育った野菜は味が濃く、とにかくおいしいんです。父とともに、100年後も同じ畑で作物ができる土づくりを目指しています」。
現在、農家レストランの営業は週2回。農作業と直売所への品出しなど、多忙な毎日を送る石毛さんですが、「ストレスに感じないのは体も心もヘルシーでいられるから」と笑顔で話します。
「素材を生かした食事を心がけるようになって、イライラしなくなったし、常にポジティブでいられるようになりました。自然とともに生きる環境は、心を穏やかにしてくれます」。
石毛さんは収穫体験や調理教室なども積極的に開催していて、「農」と「食」をつなぐ架け橋になりたいと、今回のイベントへも期待を込めています。
「イベントではミディトマトやミニトマト、カラフルトマトなどの詰め合わせをレシピ付きでお届けする予定です。野菜のおいしさを通して、普段口にする食べ物に少しでも関心を持っていただけたらうれしいです」。
イベントではトマトを使ったレストランの味を伝授していただく予定です。野菜を味わいながら、おしゃべりしながら、食の大切さを一緒に考えてみませんか?
『畑のごちそうと千葉の農業女子と。~千葉県の農業女子に会いに行こう!~』に参加しよう!
石橋さんと石毛さんと直接おしゃべりができる『畑のごちそうと千葉の農業女子と。~千葉県の農業女子に会いに行こう!~』では、生産者、野菜ソムリエが伝授するおいしい食べ方をご紹介。落花生のバーチャル収穫体験も楽しめます。
参加者にはイベント前日に千葉県産の新鮮な農作物を自宅にお届けします。
参加費はワンコイン・500円のみ!
【お届け内容】
・生落花生(おおまさり)/ファームいしばし
・トマト(ミディ・ミニトマト・カラフルトマトなどの詰め合わせ)/Lindo-tomaco,Farm
※生育状況などによって変更の可能性がありますので、ご了承ください。
農業に興味がある人はもちろん、おいしい野菜が食べたい、生産現場を見てみたいという方も大歓迎。アグレッシブな農業女子とのおしゃべりを楽しんでみませんか?
応募はこちらから
(締め切りは9月6日正午。定員になり次第、締め切りとなります)
※イベントは終了しました