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漁師になりたいあなたへ 漁師になる方法や漁師の就業スタイルについて解説!

漁師になりたいあなたへ 漁師になる方法や漁師の就業スタイルについて解説!

漁師の働き方は大きく二つ。自分で漁業を営む「独立型」か、誰かのもとで働く「雇用型」です。雇用型であればすぐにでも働くことができますが、自分で漁業を営むためには、漁業法に基づいた許可や権利を認められなければ営むことができません。いずれにしてもゼロから漁師になる場合は、「受け入れ先」を探し、雇用されながら経験を積む必要があります。

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漁師の就業スタイル

漁師の就業スタイル

雇用型

会社もしくは個人経営の漁師のもとで働くスタイル。一人前になるまでは多くの収入は見込めませんが、固定給の場合が多いので、月の収入は安定しています。

独立型

許可や権利を得て、自らが漁業を行うスタイル。頑張り次第で大きな収入も期待できますが、漁業者として地域の信頼を得ることや、経営者としての知識も必要になります。

半独立型

許可や権利を得て、自営と雇用(もしくはパート)の半々で働くスタイル。他に雇用されることで一定の収入を得ながら、自分自身の水揚げも行います。

漁業の許可と権利について

海は、みんなのもの。だからこそ、たくさんのルールが定められていて、船で魚を獲るのも、養殖物を育てるのも、勝手に行えるものではありません。独立型の説明に「許可」や「権利」と書きましたが、底びき網やまき網など漁獲効率が高い漁船漁業は、国や県の許可が必要な「許可漁業」。そして、日本の漁師の多くが営む沿岸漁業は「漁業権漁業」(共同漁業権、区画漁業権、定置漁業権)で行われています。「漁業権」は、県からその浜を管轄する漁業協同組合(以下、漁協)に免許されているため、取得するためには漁協の組合員になることが求められます。
組合員になるための条件は地域によって異なりますが、一定期間の就業実績があることや、就業する浜に住まいを構えていること、地域の同意を得ることなどがあげられます。大切なのは、海のルールを守る仲間として、地域との信頼関係を築くこと。このことを忘れないでください。
漁師さんとのコミュニケーションの取り方、信頼関係の築き方のアドバイスはこちらの記事でも紹介しています。

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漁業の許可と権利について

漁師になるための具体的なアクション

近年は積極的に若者を受け入れようとする漁師も多く、漁業の世界の扉が開かれつつあります。まずは情報収集を行い、漁業就業フェアや体験イベントに積極的に参加してみるなど、アクションを起こすところからはじめましょう。

就業までの4つのステップ

  • 仕事を知る・情報を集める・相談をする
  • 漁業体験や現地ツアーに参加する
  • 就業前に研修やお試しで働き、お互いの相性を確かめる
  • 就業決定

タイプ別 漁業就業に向けたアドバイス

学生のあなたへ


漁師の仕事は、体力とやる気さえあればいつでも働くことができる仕事です。もしあなたがすぐに社会で働かなくもいい状況にあるのなら、学生生活を十分に楽しんでください。それでも「漁師になりたくて、いてもたってもいられない!」というのであれば、水産高校への進学をおすすめします(さらにその先には水産系の大学漁業を学ぶ専門機関もあります)。水産高校では、漁業に関する専門的な知識を得たり、さまざまな資格を取得したりすることも可能です。地域の漁業バイトや就業先を紹介してもらえることもあります。社会へ飛び出す一歩手前の期間を十分に活用しましょう。

社会人のあなたへ


漁師への転職を考えているあなたにまずお願いしたいのは、今の仕事を勢いで辞めないでほしいということです。漁師の仕事を新しくはじめる場合、今までのキャリアも関係なく、ゼロからのスタートになります。どんな地域で、どんな漁業に携わりたいのか。ゆくゆくはどんな働き方がしたいのか。せっかく興味があることを仕事にするのであれば、働くイメージができるまで時間をかけて情報収集をしましょう。会社のお休みなどを利用して、漁業体験などに積極的に参加してみるのも良いのではないでしょうか。

第2の人生を考えているあなたへ

定年退職後に漁師の道を考えているあなた。担い手育成事業を掲げている自治体の多くは、地域の漁業者の若返りを図るため、使える制度に年齢制限を儲けている場合があります。制度にこだわらなくて良いのであれば、家族や親戚、知り合いがいる(交流がある)地域などを頼ってみるのも良いでしょう。何度も足を運び、地域の人との繋がりを作ることが大切です。

女性のあなたへ


漁師といえば男性の仕事のイメージがありますが、実際に海に出て活躍している女性もいます。新規の女性の就業事例はまだまだ少ないのですが、本人のやる気をかって受け入れる漁師も少しずつ増えてきています。地域によっては夫婦(めおと)船として漁に出たり、海女(あま)をとして素潜り漁を行なったりする地域もありますので、まずは女性が活躍している地域を探したり、世話を焼いてくれる漁師を探したりするのがおすすめです。

独立を目指すあなたへ

いつか自分で独立したいと考えている人は、独立が前提の求人(地域)や、少しでも可能性がある地域を選びましょう。船や漁具をそのまま受け継いでくれる後継者を探している人もいれば、市町や県をあげて独立支援を行っている地域もあります。また独立にあたっては、船、漁具など高額な資金がかかります。独立できたとしても、すぐには十分な収入を得られないことも考えられるので、ある程度の蓄えを作っておくことや、プラスアルファの収入源を考えておく必要もあります。

情報収集こそ、漁師になる近道

ここまで紹介してきた通り、漁師への道はたくさんの選択肢があります。どんな漁をしたいかということも大事ですが、働き方も大きなポイント。そして、意外と重要なのが「地域選び」です。全国各地に漁師を募集する求人がありますが、あなたのことを親身に考え、相談できる人がいる地域を選ぶようにしましょう。あなたが心から信頼を寄せられる人のもとでたくさんのことを学び、一人前の漁師としてステップアップしていきましょう 。

関連サイト:TRITON JOB「【漁師入門】漁師になるには?

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