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売り上げは3億4000万円、創業者から2代目へのバトンタッチにみる農業の未来

吉田 忠則

ライター:

連載企画:農業経営のヒント

売り上げは3億4000万円、創業者から2代目へのバトンタッチにみる農業の未来

平成時代の農業界の成果は、多くの生産者が法人を立ち上げて企業的な経営を始めたことだろう。そして令和時代はその創業者から2代目へのバトンタッチが本格的に進むことになる。経営を継いだ社長たちはどう会社を発展させようとしているのか。サツマイモの栽培と加工を手がけるコウヤマ(熊本県上益城郡益城町)の社長、香山龍海(こうやま・たつみ)さんに話を聞いた。

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二つの課題を見つけ改善する2代目

コウヤマは農家出身で現会長の香山勇一(こうやま・ゆういち)さんが1991年に設立した。35ヘクタールの畑でサツマイモを育てて菓子などに加工し、卸会社などに販売している。2021年7月期の売り上げは3億4000万円。

加工品のブランド名は「芋屋長兵衛」で、主力商品は「いきなり団子」。輪切りにしたサツマイモと粒あんを小麦粉の生地で包み、蒸してつくる熊本の郷土菓子だ。コウヤマは2001年に製造を始め、業容を拡大してきた。

社長の龍海さんは現在、37歳。飲食店や自動車の板金工場などで働いた後、28歳のときに父親が経営するコウヤマで働き始めた。最初に配属になったのは、サツマイモを焼いてペースト状に加工する部門だ。このとき龍海さんは、二つの課題を見つけたという。

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