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2022年の農業生産は要注意、急浮上したリスクは「肥料が足りない」

吉田 忠則

ライター:

連載企画:農業経営のヒント

2022年の農業生産は要注意、急浮上したリスクは「肥料が足りない」

農業の現場がかつてない困難に直面する可能性が浮上している。巨大台風などの天候不順でも、新型コロナウイルスによる販売不振でもない。肥料不足だ。日本は化学肥料の原料のほとんどを海外からの輸入に依存している。その安定的な調達に黄信号がともり始めている。

農業法人の規模拡大をはばむ肥料不足

「肥料をイレギュラーでほしいと言われても、対応できない可能性がある」。ネギを生産する農業法人、こと京都(京都市)の社長の山田敏之(やまだ・としゆき)さんは最近、資材の販売業者からそう言われたという。

こと京都は2022年に30ヘクタールの畑でネギを栽培することを計画している。この面積で向こう1年間に必要となる肥料については、注文通りに販売するという確約を業者から取りつけてある。

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問題は周辺の農家が規模を縮小したり離農したりして、新たに畑を借りるチャンスが生じたときだ。追加で肥料が必要になったときに販売してくれるかどうかを業者にたずねると、答えは「対応できないかもしれない」。

画像1)こと京都

こと京都が栽培したネギ

5年前の面積は20ヘクタールだった。ここまで順調に規模を大きくしてきたが、肥料が手に入らないために拡大にブレーキがかかる恐れが出てきた。同社は主力のネギ以外に30ヘクタールでコメも栽培しているが、こちらも肥料の調達がネックになって面積を広げる機会を逸する可能性がある。

なぜ肥料の追加発注への対応が難しくなっているのか。山田さんへの業者の説明は「海外から入ってこなくなっているから」。山田さんは「2023年以降は状況がもっと厳しくなるのではないか」と話す。最大の懸念は、いまある田畑で必要な分も不足し、生産を縮小せざるをえなくなることだ。

そして肥料不足はこと京都だけでなく、日本の農業全体を覆う問題になっている。なぜここにきて、肥料が問題になっているのだろうか

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