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家庭菜園におすすめのハーブ15選【初心者でも育てやすい!】

家庭菜園におすすめのハーブ15選【初心者でも育てやすい!】

暮らしを豊かに、華やかにしてくれるさまざまなハーブたち。ドライタイプのハーブやハーブオイルでも香りや色を十分に楽しめますが、家庭菜園に取り入れることで摘みたてのフレッシュハーブを思う存分使うことができます。
ホームセンターなどで苗を買えばすぐに育てられますし、種から丁寧に育てて生育を一喜一憂しながら見守るのも楽しいですよ。
今回は食卓を彩るハーブのほか、花も楽しめるハーブ、和ハーブの三つのカテゴリごとに家庭菜園におすすめのハーブをご紹介していきます。

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ところで、どんな植物が「ハーブ」なの?

ハーブ(herb)に明確な定義はないようですが、ラテン語で「草木」を意味する「Herba」にその語源があるように、食などに役立つ有用な植物全般がハーブと呼ばれています。

ハーブは料理の香りづけをはじめ保存料や防虫などに利用され、薬品や化粧品、スキンケア商品に用いられることもあります。ヨーロッパでは古くから山野に自生していたオレガノ、バジル、タイム、パセリ、ローレル、ローズマリーなどの葉や花の香りを食用や薬草にして暮らしに取り入れており、やがて自家栽培もするようになりました。中国の漢方薬や日本の薬味類もハーブの仲間。

正月明けに新芽を食べることで邪気を払い1年の健康を祈願する「七草粥(がゆ)」や、こどもの日に楽しむ「菖蒲(しょうぶ)湯」、長寿を祈願して菊の花を食す「重陽の節句」も、ハーブ活用のイベントといえるかもしれませんね。

ハーブを育てるメリットとは?


元々は、世界のさまざまな地域で自生していたものが多いハーブたち。種や苗を購入して家庭菜園に取り入れることで、さまざまなメリットをもたらしてくれます。ここでは、ハーブを育てるメリットを、大きく四つに分けて解説していきます。

料理がもっと楽しくなる

ハーブは料理に食欲をそそる香りづけや彩りを与えてくれます。バジルを使ったジェノベーゼパスタなど、そのハーブがないと始まらないメニューもたくさんありますし、いつものレシピにハーブをトッピングするだけで、料理が驚くほどおいしく華やかに生まれ変わることもあります。

家庭菜園で挑戦しやすい

ハーブは、暑さ寒さ、乾燥などの厳しい環境でもたくましく育つ品種が多数あります。鉢植えで気軽に始められるハーブも多く、園芸店やホームセンターはもちろんスーパーで購入できる苗もあるので、初心者でもチャレンジしやすい作物です。

1年を通じて楽しめる

その数1万種を超えるともいわれるハーブの世界。世界のさまざまな環境で育つハーブは、1年を通じて何かしらの品種を楽しめます。葉っぱや新芽をいただくハーブも多いため、栽培期間が短めなのもハーブの魅力。いろんな品種にチャレンジして、フレッシュな香りを楽しんでください。

虫よけ効果があるハーブも

虫や鳥が嫌いな匂いや物質を分泌して食べられるのを防ぐハーブもあります。その作用を活用して、さまざまなハーブが古来から虫よけに使われてきました。蚊が嫌う「蚊嫌草(カレンソウ:英語名はローズゼラニウム)」というバラのような香りのハーブもありますよ。

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ハーブ栽培の基本ポイント


ハーブの種類は千差万別。ハーブによって好む土壌も、温度も、水やりの頻度も違います。植え付け前に、そのハーブを育てるコツをインターネットなどで調べておくと枯らすことなく元気に育ち、たくさんの収穫が叶います。

屋外で育てるか、屋内で育てるかを事前にチェック!

太陽の光が大好きなハーブと、日光が直接当たらない半日陰が好きなハーブの両方が存在します。屋外で育てるべきハーブを室内に置いておくと元気がなくなっていきますし、日陰が好きなハーブを外に出すと一気に枯れてしまいます。

水も、ハーブの好みに合わせてあげて!

水やりの基本は「乾いたらたっぷりあげる」ですが、ローズマリーなどの乾燥に強いハーブは水をあげすぎると根腐れの原因になることも。育てるハーブの好みに合わせて水の量を調節し、育ちやすい環境を整えてあげてください。

土はたっぷり。土壌酸度に気をつけて!

夏場に、ほんの数日留守にしただけで植物を枯らせてしまった経験がある方も多いはず。土は多ければ多いほどいいというわけではありませんが、鉢が小さいほど水の管理が難しくなります。また、酸性/アルカリ性の土壌を特に好むハーブもあります。

家庭菜園におすすめのハーブ15選

ハーブの楽しみ方は人それぞれ。ここからは作り手の趣向ごとに、おすすめのハーブを5選ずつ紹介していきます。栽培のポイントや注意点も解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

毎日の食卓を彩るおすすめハーブ5選

パセリ


栽培マメ知識

・弱酸性の土を好む
・水は乾いたらたっぷり

洋食のさまざまな料理で活躍するパセリ。清涼感とパンチのある香りが肉や魚の臭みを消してくれ、鮮やかな緑が食欲をそそります。

パセリには抗酸化成分が豊富に含まれ、ビタミンCとカロテノイドには体内のフリーラジカルを減少させる作用があります。消臭作用や抗炎症作用もあり、体内環境を整える効果が期待されます。

ホームセンターで種や苗を買って、プランターで気軽に育てられます。とうが立って花が咲きはじめると急に硬くなるので、種をとる必要がなければ花茎は早めに摘んでしまいましょう。

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ディル


栽培マメ知識

・弱酸性の土を好む
・水は乾く前にたっぷり

北欧料理の定番ハーブ「ディル」。独特の香りが食欲をそそり、サーモンなどの魚料理はもちろん、肉料理にもピッタリ。針状の葉がとても美しく、添えるだけでお料理が華やぎます。サンドイッチの具に入れたり、タコとレモンとあえて冷製パスタにしてもおいしく召し上がれます。

ディルは胃や腸などの消化器系の不調改善に用いられるほか、口臭を消してくれる効果もあります。 母乳の出をよくする効果も期待できるので、授乳中の方に適しています。
育てる際には、真夏の暑さとアブラムシ、うどんこ病に注意してください。

バジル

栽培マメ知識T

・弱アルカリ性を好む
・水耕栽培も可
・水は乾いたらたっぷり

家庭菜園初心者に人気のバジル。畑でもプランターでも、水耕栽培でも育ちます。葉がついた枝を水につけておくだけで根が出るほど元気ですが、摘むとすぐに酸化して黒っぽくなるので家庭菜園向きのハーブです。抗酸化作用の強いβ-カロテンやビタミンEが豊富で、カルシウムや鉄、マグネシウムなどのミネラルも含まれています。

バジルに松の実やオリーブオイル、チーズなどを加えて作る香り高いジェノベーゼソースは大人気。鮮やかな黄緑色の葉は、料理のあしらいにも活躍します。
栽培時はイモムシの食害に要注意。地植えのバジルは元気に育つ一方で葉も固くなりやすいためプランター栽培がおすすめです。

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ミント

栽培マメ知識

・土壌はあまり選ばない
・水は乾く前にたっぷり

家庭菜園やガーデニングをたしなむ方は、ミントのとてつもない生命力をきっとご存じでしょう。地下茎を使ってどんどん広がっていき、気づいたら庭じゅうにミントが生えているという話も聞くほどです。

ミントには殺菌、抗炎症、解熱作用があるといわれ、のどあめによく用いられます。ミントに含まれるメントールの清涼感が頭や気分をスッキリとさせてくれ、鎮静(リラックス)効果も期待できます。

デザートやカクテルのトッピングに使われるほか、ミントティーにしてもおいしくいただけます。

生命力が強いので育てるのも簡単ですが、想定外の広がりを防ぐために仕切りをしたり、プランターで育てたりしてください。

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チャイブ/アサツキ/芽ネギ

栽培マメ知識

・弱アルカリ性の土を好む
・水耕栽培も可
・水は乾いたらたっぷり

チャイブは西洋料理で好んで使われるネギの仲間。アサツキは日本に自生するチャイブの一種です。そして芽ネギは青ネギの若芽です。どれも強く旺盛に育つため、小さめのプランターや吸水機能がついたハーブプランターで年間を通じてこまめに収穫が楽しめます。
ビタミンCや鉄分が豊富に含まれ、栄養価も高いことからチャイブは貧血予防に良いとされ、紫色のかわいい花も食べられます。アサツキや芽ネギは毎日のお料理に大活躍してくれます。
水耕栽培で、水だけでも育つほどなので栽培は難しくありません。虫もつきにくいですが、日光が強すぎると葉焼けしたり葉が固くなってしまうので注意が必要です。

花も楽しめる! 見た目もかわいいハーブ5選

ローズマリー


栽培マメ知識

・弱アルカリ性を好む
・乾燥ぎみを好む

葉の形がユニークで、香りも独特なローズマリー。紫色のかわいい花が咲きます。葉が料理に重宝されるほか、芳香剤や美容、薬用など幅広い用途があるのが魅力です。肉類の香草焼きをはじめ、パンやお菓子、ドリンクにも使われます。
ローズマリーには抗酸化作用や血行促進作用、アンチエイジング作用など多様な効果があり、ローズマリーに含まれる香り成分には、頭をすっきりさせ明るい気持ちにし、集中力や記憶力を向上させる効果があるそう。
観葉植物としても人気で、スーパーでも鉢植えが販売されています。暑さや乾燥には強いですが寒さには弱いため、冬以外は屋外で育てるのがおすすめ。水のやりすぎは根腐れの原因になるので注意してください。

カモミール

カモミール

栽培マメ知識

・弱アルカリ性を好む
・やや乾燥ぎみを好む

地中海沿岸原産のキク科のハーブ。和名は「カミツレ」です。中心の黄色い部分(筒状花)と白い花びらのコントラストが美しく、「大地のリンゴ」を意味するギリシャ語に由来するようにリンゴに似た甘い香りが特徴です。ヨーロッパで最も歴史のある民間薬とされています。カモミールは花を摘んでハーブティーにするのが一般的。リラックス効果をはじめ痛み止めや冷え性改善、安眠効果も期待できます。
カモミールは春と秋に種をまくことができ、3〜6月に開花・収穫が可能です。春になるとホームセンターや園芸店で苗も販売されます。栽培時はアブラムシの発生に注意してください。

ラベンダー


栽培マメ知識

・アルカリ性の土を好む
・やや乾燥ぎみを好む

鮮やかな紫色と心地よい香りが魅力のハーブ。北海道富良野のラベンダー畑は全国的に有名です。その香りには鎮静作用や高揚作用、睡眠誘発作用などさまざまな効果があるといわれ、エッセンシャルオイルをはじめスキンケア製品や化粧品などに多用されています。紫色のラベンダーの花弁はスイーツの色づけやトッピング、シロップなどに使われる一方で、猫にとっては毒になるので注意してください。
ラベンダーは涼しく乾燥した環境を好みます。高温多湿や直射日光は苦手です。多年草ですが3年ほど経つと枯れやすくなるため、春に挿し木をして新たな株を増やすのがおすすめです。

ナスタチウム


栽培マメ知識

・土壌はあまり選ばない
・水は乾いたらたっぷり

金蓮花とも呼ばれる南米原産の草花です。名前の通り金色の花が咲き、エディブルフラワーとして人気があります。見た目もかわいいナスタチウムですが、花や葉を食べてみるとピリリとした辛味と酸味が感じられるのが人気の秘密。カイワレやクレソンに似た食味で、サラダや肉・魚料理にトッピングしておいしくいただけます。
ビタミンCやミネラルを豊富に含み、胃腸の機能を高めたり貧血改善の効能も期待できます。コナジラミやアブラムシが嫌うため、コンパニオンプランツとしても優秀です。
3月下旬から4月中旬が種まきの適期ですが、2月下旬から室内で早まきするのがおすすめ。一晩水につけてからポットにまき、覆土をして発芽を待ちます。

ワイルドストロベリー


栽培マメ知識

・土壌はあまり選ばない
・水は乾いたらたっぷり

「幸福な家庭」という花言葉を持つワイルドストロベリー。スーパーで購入するイチゴのように生食には向きませんが、年に何度も収穫できるかわいらしい実をジャムに加工したり、葉を乾燥させてリーフティーにして楽しめます。鉄分、カルシウム、リンなどを豊富に含んでいるため貧血の予防におすすめで、利尿作用で体内の浄化を促す効果もあります。
生育も旺盛で、地植えなら肥料もほとんどいりません。環境が合うと「つる」のように伸びる茎やこぼれ種で新しい株が自然と増えていきます。
ジャムに加工する際は一度冷凍してからザル上で勢いよく転がして、大量の種をふるってからジャムにすると種が気にならなくなるのでおすすめです。

健康志向の方にもぴったり。和食のあしらいに最適な和ハーブ5選

木の芽(サンショウ)

山椒の実

栽培マメ知識

・弱酸性の土を好む
・植え替えは難しい
・水は乾いたらたっぷり

タケノコやうなぎに欠かせない和のハーブ「木の芽(サンショウ)」。爽やかな芳香とピリリとした辛さがお料理にアクセントをもたらしてくれます。
サンショウは山野草のイメージがありますが、毎年春になると木の芽の鉢植えがスーパーの野菜売り場に並びます。

料理のトッピングとして鉢植えを長く楽しむコツは、しっかり育った葉から順番に使うこと。黄緑の新芽を使いたくなりますが、新芽から摘んでしまうと使える部分があっという間に終わってしまいます。育った葉から使ってしっかり水やりしてあげると、秋ぐらいまで長持ちさせることも可能です。

栽培時に注意したいのが、根がデリケートなサンショウは植え替えが非常に難しい所。鉢植えの場合、成長すると根が詰まってしまうので、冬まで待ってから庭先などに地植えしてあげると根が張りやすいです。

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シソ

栽培マメ知識

・弱酸性の土を好む
・水は乾く前にたっぷり

刺し身をはじめ、和食のあしらいや薬味として食卓で大活躍するシソ。生育が旺盛なので家庭菜園でも扱いやすい作物です。作物としてのシソの魅力は、なんといっても連作障害に強いこと。畑に一度植えれば、毎年春になるとこぼれ種からグングン成長していきます。
旺盛に育つので栽培は難しくありませんが、アブラムシ、ハダニ、アザミウマ、コナジラミ、ヨトウムシなどの害虫被害に注意が必要です。害虫が発生すると一気に広がるので、見つけ次第の対策がおすすめです。

シソは発汗作用や解熱作用に加え、胃腸の働きを整える作用や魚介類による食中毒時の解毒・予防などが期待できます。 αリノレン酸が含まれるシソ油には、アレルギーの抑制効果があるといわれています。

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さわやかな香りが食欲をそそるシソ。和風ハーブの代表格とも言われ、日本での栽培の歴史は古く、平安時代からと言われています。シソには緑色と赤色があり、刺身の下に敷いてあるのは青ジソ、シソジュースや梅干しに使われるのは赤ジソ…

セリ

栽培マメ知識

・湿った土壌を好む
・受け皿に水を張る

七草粥の一つに数えられるセリ。お吸い物や鍋ものに重宝するセリも、家庭菜園で育てられます。スーパーで根付きのセリを購入し、根っこから7センチほどでカットして水に挿しておけば新芽と根っこが生えてきます。その苗を植えてあげれば匍匐茎(ほふくけい)で増えていき、七草粥のシーズンに若葉を収穫して楽しめます。

セリにはカロテン、葉酸、ビタミンC、カリウム、鉄などが豊富に含まれており、貧血予防の効果があります。 精油にはリラックス効果もあります。
セリはふつうの畑でも育てることはできますが、葉が固くなりがちです。屋外の水洗い場の近くなど、常に湿っている環境で育ったセリのほうがおいしくいただけます。鉢植えで育てる場合は、受け皿に水を張っていつでも吸水できる環境にしてあげることが大切です。

タカの爪


栽培マメ知識

・中性土壌を好む
・水は乾いたらたっぷり

代表的な日本の唐辛子「タカの爪」も、栽培期間は長いものの比較的簡単に育てられます。さまざまな料理に重用されるだけでなく、米の中に入れておくと防虫効果を発揮するなど、日本人の暮らしに根付いた作物です。

タカの爪はホームセンターで種を購入してもいいですし、お料理に使っているタカの爪から種を取り出してもよいでしょう。発芽適温は25~30度、種まきの適期は2月末~5月です。暖かい環境が好きなので、苗の植え付けはゴールデンウイークが明けてからがおすすめです。

食欲をそそる、真っ赤に熟したタカの爪もいいですが、青いうちに収穫すると鮮烈な風味で、違った味わいが楽しめます。
辛み成分「カプサイシン」には体内のコレステロールや老廃物の排出を促す作用があり、生活習慣病の予防にも期待できます。

ドクダミ


栽培マメ知識

・酸性土壌を好む
・水は乾いたらたっぷり

家庭菜園をしている方にとって、もしかしたらドクダミは嫌われ者かもしれません。とにかく生命力が強く、地下茎でどんどん広がっていきます。地下茎が残っているとまた増えるので、駆除が難しい雑草の一つです。

その一方で、ドクダミにはとてつもない健康パワーが宿っています。独特の臭い成分には殺菌作用があり、昔からやけどや化膿(かのう)、傷の治療に用いられていました。肌荒れの原因となる細菌の働きを抑制することでニキビや吹き出物も抑えます。ドクダミを乾燥させて煎じた「ドクダミ茶」には強力なデトックス作用があり、むくみ解消、便秘にも効果があるといわれ、中国ではドクダミの根が食材として珍重されています。

ドクダミは酸性土壌を好むため、家庭菜園の土の酸度チェックの目安にもなります。雑草として駆除するだけでなく、ぜひドクダミの健康効果をご家庭に取り入れてみてください。

ご家庭でハーブを育て、暮らしに彩りと健康を

健やかで、彩りのある暮らしをサポートしてくれるハーブたち。たくさんのハーブに囲まれた毎日は、心まで豊かにしてくれます。
今回ご紹介したハーブはわずか15種。1万種ともいわれるハーブの、ほんの一部です。この記事をきっかけに家庭菜園にハーブを取り入れて、多彩なハーブの世界を楽しんでみてください。

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