公式SNS

マイナビ農業TOP > 農業ニュース > 農業の記録は「話して自動入力」の時代へ イヤホンで作業管理、現場DXの新プロジェクト

農業の記録は「話して自動入力」の時代へ イヤホンで作業管理、現場DXの新プロジェクト

農業の記録は「話して自動入力」の時代へ イヤホンで作業管理、現場DXの新プロジェクト

農業現場の記録業務を、手入力から音声へ――。有機農業を手がけるFARMANと農業DX支援の粋農は、イヤホンを活用したハンズフリー型の作業計測プロジェクトを開始した。現場負担を減らしながらデータ精度を高める新たなアプローチとして注目されそうだ。

twitter twitter twitter twitter
URLをコピー

記録業務の煩わしさ、煩雑さを解消する新アプローチ

有機農産物の生産・販売を手がける株式会社FARMAN(本社:山梨県北杜市、代表取締役 井上能孝)と、農業法人向けにDX支援を行う株式会社粋農(代表取締役 池田岳斗)は、農作業中の記録負担を軽減するため、イヤホンを活用したハンズフリー型の作業計測プロジェクトを開始した。

これまで農業現場では、作業時間や内容、担当者ごとの実績などを把握するため、スマートフォンによる入力が一般的だった。しかし実際の現場では、手袋や泥、水濡れ、強い日差しといった環境により、スマートフォンを取り出して操作すること自体が大きな負担となっている。作業を中断して入力する必要があるため、現場のリズムが崩れ、入力漏れや記録精度のばらつきが生じやすいという課題もあった。

今回のプロジェクトでは、こうした課題を解決するため、イヤホンを通じた音声操作・音声入力により、作業開始・終了、休憩、作業内容の切り替えなどを記録できる仕組みの構築を目指す。スマートフォンに触れることなく、作業を続けながら記録が残るハンズフリーの運用が特徴だ。実証はFARMANの実際の農場で行われ、一部の作業者・作業工程から段階的に導入。現場での使いやすさや記録精度、作業者の負担感などを検証しながら、音声操作の設計やイヤホン運用の最適化、管理者向けのレポート機能の改善を進めていく。

農業法人にとって、作業記録の蓄積は労務管理や生産性向上に直結する重要な要素だ。一方で、記録業務の煩雑さが運用定着の障壁となるケースも多い。特に外国人スタッフや新規就農者への操作説明に時間がかかるなど、現場の負担は小さくない。
今回の取り組みでは、将来的に音声認識の高度化や多言語対応も視野に入れており、多様な人材が直感的に使える仕組みづくりを進める。オフライン環境での一時保存や通信回復後のデータ送信にも対応する予定で、圃場単位・作業者単位での詳細なデータ取得も可能にする。

粋農はこれまで、農業人事評価アプリや動画マニュアル、学習プラットフォームなどを通じて、農業現場の人材育成や作業標準化を支援してきた。今回の作業計測機能も、こうした既存の仕組みと連携させることで、現場教育から労務管理までを一体的に支える基盤へと発展させる方針だ。

両社は本プロジェクトを通じて、農業の記録業務を「あとから入力するもの」から「作業中に自然に残るもの」へと転換することを目指す。作業者の負担軽減とデータ活用の高度化を両立し、農業経営の改善につなげられるか、今後の今後の実証結果が注目される。

各代表者のコメント

株式会社FARMAN 代表取締役 井上能孝氏

農業現場では、作業の記録が大切だと分かっていても、実際には作業中にスマートフォンを操作することが難しい場面が多くあります。現場の作業者にとって負担にならず、自然に記録が残る仕組みができれば、作業改善や人材育成にもつながると考えています。今回の取り組みを通じて、現場で本当に使える作業計測の形を検証していきます。

株式会社粋農 代表取締役 池田 岳斗氏

農業DXで最も重要なのは、現場で使われ続けることです。どれだけ機能があっても、作業者の負担が増えてしまえば定着しません。今回のイヤホン作業計測プロジェクトでは、スマートフォン入力を前提にしない、より現場に近い記録体験をFARMAN様と一緒に作っていきます。農業現場の記録を、もっと自然で、もっと続けやすいものにしていきたいと考えています。

関連キーワード

シェアする

  • twitter
  • facebook
  • LINE
  • Hatena
  • URLをコピー

関連記事

新着記事

タイアップ企画