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1.大分県ってどんなところ?
大分県は九州の北東部に位置し、瀬戸内海と豊後水道に面しています。その地形は複雑で、県西部には「九州の屋根」と呼ばれるくじゅう連山などの山々が連なっており、県の約7割は林野で占められています。県内を南北にかけて火山帯が走っているため、至るところで温泉が湧いている大分県は、数、湧出量ともに日本一です。
大分県の気候は複雑で、地域それぞれに異なっています。北部は、冬に季節風の影響で曇りの日が多め。中部は北部と西部に比べると冬に好天となる傾向があります。西部は内陸にあるため夏の雷雨が多く、南部はもっとも温暖で雨が多い気候です。こうした多様な気候によって、大分県の農業は豊かなものになっています。
大分県基本データ | ||
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総面積 | 6,340.76km2 | 全国22位 |
総人口(※) | 1,112,827人 | 全国33位 |
※ 2024年1月1日時点(住民基本台帳より)
2.大分県の農業の現状は?
大分県の耕地面積の約7割を田んぼが占めているのが特徴です。2022年の農業生産額は1245億円で全国26位、耕種(穀物、野菜、果樹、花きなど)が764億円、畜産が472億円と、耕種の方が盛んです。
大分県では、温暖な気候を生かしたハウスミカンの栽培が盛んで、早生温州(わせうんしゅう)のハウスミカンの生産量は、全国でも上位。また、カヤツリグサ科の植物で、畳の材料になる「七島イ(しちとうい)」は、日本では大分県の国東(くにさき)地方のみで栽培されています。江戸時代から昭和にかけて全国で流通していた七島イは、生活様式の変化による畳の需要の減少で衰退しましたが、近年では改めて七島イの価値が見直され、新たな地域産業として注目されています。
3.大分県の代表的な農産物は?
大分県では、多くの個性豊かな農産物が栽培されています。2019年の作況調査によると、ネギの収穫量は全国6位。ミネラルたっぷりの砂地で栽培された甘い白ネギや、昔ながらの土耕栽培で作られた風味豊かな小ネギなど、さまざまな種類のネギ類の栽培が盛んに行われています。
果物ではカボスの栽培が盛んで、全国の生産量の99%を占めます。また、干しシイタケの生産量が全国1位で、国内産のうちおよそ36%が大分県で作られています。
さらに、グラムあたりの価格が最も高いスパイスと言われるサフランは、全国生産量の71.4%にあたる12キロが大分県で収穫されています。サフランは花の雌しべの部分が生薬や料理の着色に利用されています。
4.大分県の就農状況は?
大分県の新規就農者は増加傾向にあり、2023年度のデータでは年間285人でした。そのうちの多くが自営就農者で、ピーマンやイチゴなどの野菜の栽培に取り組んでいます。
大分県では、積極的に新規就農者を増やす取り組みが行われています。例えば、女性の新規就農を支援する取り組みや、戦略品目に対する補助金加算など、県独自でさまざまな支援制度を設けています。また、コロナ禍においても、オンラインで就農相談を受け付けるなど、大分県での就農の支援を行っています。新規就農者にとっては、農業を始めやすい環境だと言えるでしょう。