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AIDAの法則とは? 販売戦略に生かせる顧客心理を知る方法

AIDAの法則とは? 販売戦略に生かせる顧客心理を知る方法

農業とマーケティングは何か関係があるの?と思われる方もいるかもしれません。マーケティングを知らずして、農業で稼いでいくことはできないと言っても過言ではないでしょう。商売センスがあり、知らず知らず感覚で儲かってしまうという人もたまにはいますが、マーケティングをきちんと勉強した方が成功する確率は高くなります。では、まず何からすればいいのかをお伝えします。

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農業マーケティングの基礎中の基礎、AIDA(アイーダ)の法則とは

あなたはAIDAの法則を知っていますか?「AIDA」はアイーダと読みます。AIDAは4つのマーケティングのステップの英単語の頭文字を取っています。Aは、Attention(注意を引く)、Iは、Interest(興味・関心を持つ)、DはDesire(欲求をかきたてる)、そして最後のAはAction(行動をさせる)です。ご存知の方も多いと思いますが、これはおそらくマーケティング用語の中でも最も知られ、使われている用語の1つと言っても過言ではないのです。しかし、有名であるAIDAの法則ですが、これを使いこなしている人は多くないように感じます。だからこそ、このAIDAの法則を使いこなし、マーケティングを行っていくことはとても効果を発揮すると思います。「農業でもAIDAの法則は使えるのか?」という質問も出てきそうですが、もちろん農業のマーケティングでも使うことができます。今日はこのAIDAの法則について、農業に応用する話も織り交ぜながらお伝えしていきたいと思います。

農業マーケティングで最も重要なことはAttentionを取ること

AIDAの法則の一番最初のAはAttention(注意を引く)のAです。マーケティング戦略を考える上で、最も重要で、最も時間と労力を費やすのがこのAttentionの部分です。この注意を引くという部分が最も難しく、ここに成功することこそが、最も売上にインパクトをもたらすからです。私たちが1日に接触している広告は約3,000。私たちが1日に見るテレビCMの数は、約100と言われています。もちろん、いろんな種類の広告があると思いますが、これらのおびただしい数の広告に勝っていかければならないわけですから、並大抵の難しさではないということは簡単に想像できると思います。

例えば都会から離れた田舎で、水分をたっぷり含み糖度がとても高い甘い桃を作っていたとします。正直、この桃は他とは比べ物にならないほどおいしいという確信があります。この桃を世の中の人は誰も知りません。ということは、どれだけおいしい桃なんだと言ったところで知らない可能性があります。だからこそ、まずは注意を引き、存在を知ってもらう必要があります。自分の存在に気付いてもらい、知ってもらわなければ購入してもらうことはできません。

農業マーケティングでAttentionの次のステップはInterest

マーケティングにおいて、マーケターが最も時間と労力を費やすのがAttentionのステップだということをお伝えしましたが、Attention(注意)を引くことができたら、次のステップはInterest(興味・関心)を持ってもらうというフェーズになります。ここで多くの人が間違えてしまうのが、いきなり物を売ろうとしてしまうということです。たくさんの売り込み広告を毎日見ているから分かるかと思いますが、せっかく注意を引いても、いきなり売り込みをされて「なんだ売り込みか」と言って、チラシを捨ててしまったり、インターネットのページから離脱したことがあるのではないでしょうか。まず自分たちの存在を知ってもらったら興味・関心を持ってもらう必要があります。

先ほどの桃の話の続きで言えば、田舎でとてもおいしい桃があると口コミになったとします。その桃が、どのぐらい丁寧に作られたか、どれほどの甘さがあって、それを食べた人はどんな感想を持っているのか。もしメディアや雑誌などで取り上げられたことがあれば、その実績もお客さんの興味・関心を引くことになります。簡単に言うと、「良さそう!」という良い印象を与えるということです。これがInterestのステップです。

農業マーケティングDesireのステップでお客さんに欲しいと思わせる

Attentionのステップで、自分たちの存在をお客さんに知ってもらい、Interestのステップで「良さそう」と思わせたら、Desireのステップで「欲しい!」と思わせます。ここでも、「買ってください!」と言ってはいけません。なぜなら、お客さんはまだ「良さそう(欲しいかどうかはまだ分からないけれど)」という段階だからです。桃の話で言うと、「この桃を食べるとどのような味がするのか、食感は、どのような気分になれるのか。」これらを先ほども出てきましたが、お客さんの声なども参考にしながら「これを食べた人はみんな幸せな気分になっている」と思わせます。するとお客さんは、「私も食べてみたい!」となり、ここで初めて行動を起こそうとするのです。これがDesire(欲求)のステップです。

農業マーケティング最後のステップはAction

ここまできていよいよAIDAの法則の最後のステップ、Action(行動)になります。簡単に言うと、ここまで来てようやく「買ってください」と言うということです。ここでのポイントは、「買ってください」と、きちんと言うということです。どういうことか言うと、買ってもらうためには買うためのステップを用意しておくということです。申し込み用のFAX用紙があるのなら「申込書に必要事項を記入して、FAX番号00-0000-0000に送ってください」と丁寧に、お客さんに取ってほしい行動を伝えることが求められます。Desireのステップまでしっかり踏んでいるお客さんは、商品が欲しくなっていて購買意欲が高まっている状態にあります。よって丁寧に伝えないと申込方法がよく分からなくなってしまい、購入する気持ちをどんどん失ってしまいます。また、数に限りがあることや、◯月◯日までという期限なども一緒に伝えると今すぐ申込みをしないといけない、と思わせることができます。

農業マーケティングの基礎中の基礎、AIDAの法則のまとめ

ここまでお伝えしてきたのが、AIDAの法則です。最初にもお伝えしましたが、AIDAの法則はとても有名です。しかし、AIDAの法則を知っていても、正しく使えている人は少ないと感じています。AIDAの法則をしっかりと使うことで成果を上げることができます。既に知っていたという方も、改めてAIDAの法則に従ってマーケティングを見直してみてはいかがでしょうか。

【農家がはじめるマーケティング基本のキシリーズ】
その1 マーケティングとは?
その2 SNSの活用法
その4 AISASの法則とは?
その5 トリプルメディアを理解しよう
その6 抑えておきたい重要な3つのМ!

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