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とちおとめにスカイベリー! 栃木県が誇るイチゴやとちぎ和牛などの特産品【47都道府県の地域食材】

連載企画:47都道府県の地域食材

とちおとめにスカイベリー! 栃木県が誇るイチゴやとちぎ和牛などの特産品【47都道府県の地域食材】

現在、栃木県ではイチゴの新しい品種である「スカイベリー」やオリジナル品種の水稲「なすひかり」、高品質な黒毛和牛である「とちぎ和牛」などのブランド化を推し進めています。栃木県が誇る農産物を紹介します。

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新品種の積極的なキャンペーン

栃木県は、イチゴの生産が全国1位であるほか、モヤシと二条大麦についても全国1位の生産量を誇っています。
県が育成したイチゴの新品種「スカイベリー」はパティシエと連携してオリジナルスイーツを開発したり、テレビや雑誌など様々なメディアにおいて宣伝活動を行ったり、積極的に認知拡大のPRを実施しています。また、「とちぎ和牛」と「なすひかり」については、県内観光地のホテルや旅館において「とちぎ和牛となすひかりを食べよう!キャンペーン」を開催するなど、栃木の食の魅力を積極的にアピールしています。

とちおとめ(イチゴ)

とちおとめ

特徴

大粒の実で酸味が少ない分、甘みが強く、濃い赤い色が特徴の果実です。

名前の由来

とちぎで育てられたことと、イチゴのもつ女性的なイメージをかけあわせて命名されました。

生産状況と将来性

2014年には1900戸の農家が生産し、作付面積は520ヘクタール、販売金額は215億円まで達しています。毎年、安定的に新規栽培者が増えており、その2013年で2万6000トンも生産されています。

スカイベリー(イチゴ)

特徴

栃木県が開発した新しい品種で、とちおとめの1.5倍もある大きい果実が特徴です。果汁たっぷりで酸味が控えめ、甘さが引き立つジューシーな味わいを感じられます。

名前の由来

栃木県内にある「皇海山(すかいさん)」にちなみ、大きさ、美しさ、おいしさのすべてが空に届くほどのすばらしいイチゴであることを意味しています。

生産状況と将来性

本格販売が始まったのは2015年からであるものの、高級なイチゴとして高い評価を得ています。今後も生産拡大が見込まれており、2014年時点では248トンが生産されています。

とちぎ和牛

とちぎ和牛

特徴

口の中でとろけるようなうま味が特徴です。選ばれた生産者によって育てられた黒毛和牛のため血統が明確で、肉質の格付けが「A-4」、「B-4」以上のものがとちぎ和牛とされています。すき焼き、しゃぶしゃぶ、ステーキ、焼き肉などに料理されています。

生産状況と将来性

栃木県では、和牛の子牛の生産が盛んであり、全国へ肥育素牛を送り出しています。肉用牛の飼養頭数も増えています。県外へのキャンペーンの他、県内においても外食産業と連携し、消費拡大をはかる取り組みを進めることになっています。

カンピョウ

食材

特徴

下野市、小山市、下都賀郡壬生町で主に生産されています。全国1位の生産量を誇っており、栃木県にカンピョウが伝来して300年以上という、歴史のある生産物です。

用途・食べ方

巻きずし、みそ汁、煮物などに利用されています。

生産状況と将来性

「かわちしろ」、「しもつけしろ」、「ゆう太」などの品種が栽培されており、2014年には140ヘクタールの面積で作付けが行われています。2014年には、315トンが収穫されています。

なすひかり(米)

食材

生産地

県の中・北部である那須地区、塩谷地区が中心となって生産されています。

特徴

栃木県が育成した水稲のオリジナル品種で、コシヒカリと愛知87号を掛け合わせたものです。大粒で、甘味が強いのが特徴で、しっかりとした歯触りと粘りがあります。冷めても美味しく食べられるため、おにぎりに適した品種です。

名前の由来

コシヒカリの長所を引き継いでいることと、那須高原の持つさわやかなイメージを合わせて命名されました。

生産状況と将来性

日本穀物検定協会が実施している食味ランキングにおいて、2010年度から4年連続で最高評価である特Aを獲得しており、品質と味の良さには折り紙付きです。2014年の作付面積は約2800ヘクタールとなっています。2012年には1万4320トンが生産されています。

にっこり(ナシ)

特徴

栃木県農業試験場で育成したオリジナルの品種です。晩生種の赤ナシで、大きな果実が特徴です。酸味が少なく、糖度は12パーセント程度で、柔らかい食感が感じられます。10月中旬から収穫され、常温で1月中旬まで保存できるほど貯蔵性の高い品種となっています。

名前の由来

国際的な観光地である日光(にっこう)と梨(り)を合わせて「にっこり」と命名されました。

生産状況と将来性

2012年の栽培面積は67ヘクタールで、栃木県のオリジナル品種として人気が高まっています。2013年には、637トンが生産されています。

プレミアムヤシオマス(ニジマス)

特徴

日光市、さくら市、那須塩原市、矢板市などが主な生産地です。ニジマスの改良型である地域の特産魚、ヤシオマスを特別なエサで育て、クセのない味となめらかな口当たりに仕上げたものです。オレイン酸を1グラムあたり280ミリグラム以上含むなどの品質基準を達成したものが「プレミアムヤシオマス」と呼称されています。刺身、マリネ、焼き物、ムニエルなど幅広い料理に向いています。

名前の由来

身の色が栃木県の県花である「ヤシオツツジ」に似ていることと飛躍的に品質を向上させたことから「プレミアムヤシオマス」と命名されました。

生産状況と将来性

生産者が協議会を設立して品質基準の統一化を進め、増産体制が築かれています2013年には、57.5トンが生産されています。

ニラ

食材

特徴

全国一の栽培面積を誇っており、パイプハウスを活用して一年中栽培されています。宇都宮市は餃子の町であり、餃子にはこの県内産のニラが使われています。

生産状況と将来性

省力機械が導入されたことに栽培面積が拡大されています。2013年には、1万1400トンが生産されています。

※ 各品目の内容は、本調査時点(2014年9月~2015年)のものです。一つの目安としてご理解下さい。

参考:『日本の地域食材2015年版』(NPO法人 良い食材を伝える会)

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