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落花生や房州びわだけじゃない! 野菜も魚も豊富な千葉県【47都道府県の地域食材】

連載企画:47都道府県の地域食材

落花生や房州びわだけじゃない! 野菜も魚も豊富な千葉県【47都道府県の地域食材】

千葉県は、野菜だけでなく、水産物や水産加工品、そして果実まで幅広く農林水産物を生産している県です。有名な落花生を始め、さまざまな種類の農産物が作られ、全国1位や2位の生産を誇る野菜や果実が多くあります。また、東京湾と太平洋に囲まれた地形から、銚子のカツオや東京湾のノリなど人気のある水産物も多い県です。千葉県の主な農林水産物について紹介します。

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農産物も水産物も豊富

千葉県は、落花生、ホウレンソウ、ダイコン、エダマメ、日本ナシの生産量が全国1位を誇ります。野菜や果実などの農産物以外にも魚や水産加工品など海の恵みも豊富にあります。千葉県では、太陽の味ちばの海「千葉ブランド水産物」として県内の優良な水産物や水産加工品を認定し、全国にPRする試みを始めています。

落花生

特徴

県内全域で生産されており、タンパク質、脂質、ビタミンB2、ビタミンEなどの栄養素がバランスよく含まれています。素煎り落花生、煎りざや落花生、ゆで落花生、レトルト落花生、バターピーナッツなどに加工されています。

生産状況と将来性

千葉の畑作において重要な基幹作目で、全国シェアの70パーセント以上を占めています。新たな需要拡大や新しい品種の育成を図っており、今後の期待も高い作物です。2013年は1万2700トンが生産されています。

エダマメ

特徴

主に東葛飾・印旛・千葉地域が中心産地であり、鮮度を重視した長期出荷を行うために、5〜8月まで品種や施設の利用を組み合わせて出荷を行っています。おつまみ、豆ごはん、枝豆豆腐、かき揚げ、スープなどに利用されています。

生産状況と将来性

消費者からの人気が非常に高い作物です。鮮度管理が重要なため、流通面の整備や秋どり品種の導入など、さまざまな取り組みを行っています。2012年に7,830トンが生産されています。

ホウレンソウ

ホウレンソウ

特徴

東葛飾・千葉地域で主に生産されており、新鮮で食味がよく、安全で安心なホウレンソウで消費者に人気があります。おひたし、バター炒め、あえ物、卵とじなどの料理に利用されています。

生産状況と将来性

周年出荷が確立されていますが、秋から春にかけては特に生産量が多くなっており、旬の時期といわれています。2012年には3万5,900トンが生産されています。

海苔

食材

特徴

東京湾で生産され、香りが良くうま味のある江戸前の海苔です。海苔は、ビタミン類やカルシウム、リン、鉄などのミネラルも豊富に含まれた食品です。生海苔は酢和え、焼き海苔は巻きずし、おにぎり、磯部揚げなどで食べられています。佃煮、味付け海苔などの加工品も生産されています。

生産状況と将来性

近年の生産量はわずかに減少傾向となっています。2012年の生産量は、約3億2,296枚となっています。

房州びわ

びわ

特徴

南房総市富浦町・富山町、館山市、安房郡鋸南町が主な生産地です。初夏を代表する果実で、みずみずしく上品な甘さがあり、ビタミンAを豊富に含有しています。生食の他、葉はお茶に、種は焼酎に漬けて種酒などに使われます。ジャム、アイスクリーム、缶詰、びわ茶、石けん、シャンプーなど30種類以上の加工商品も生産されています。

生産状況と将来性

ビワは、千葉県の特産果樹であり、高品質で生産性の高い園地の整備と経営体の育成を図っています。2012年には、541トンが収穫されています。

千葉のお米「ふさおとめ」

特徴

千葉県農業総合研究センターが開発し、1998年にデビューした品種です。千葉は早場米の主産地であり、8月中旬から収穫できる早生品種となっています。粒が大きく、つやがあり、ボリューム感のある食味にも優れたものとなっています。

名前の由来

白くふっくらとつやのある炊き上がりが、乙女の姿を彷彿させるために命名されました。

生産状況と将来性

早生種の優良品種としての期待が高く、1万ヘクタール以上の作付けが見込まれています。

スイカ

スイカ

特徴

主な生産地は、富岡市、八街市であり、一般的な大玉スイカのほかに小玉スイカも栽培しています。加工品として、果汁を利用したスイカゼリー、皮を利用した漬物なども生産されています。

生産状況と将来性

作付面積は富里市で200ヘクタール、八街市で130ヘクタールで、全国2位のスイカ産地となっています。今後も品質を重視して、土壌づくりを基本とした栽培を目指しています。2012年には4万3,500トンを生産しています。

スズキ

特徴

ルアー釣りではシーバスとして親しまれている釣りの対象魚です。白身魚の中では脂が溜まりやすく、夏の大スズキは脂がのっています。

生産状況と将来性

近年の水揚げ量は安定しており、全国1位の漁獲量を誇ります。2012年での漁獲量は、2,158トンとなっています。

カツオ

カツオ

特徴

銚子・外房地域が主な生産地です。春と秋が旬ですが、春は脂が少なくさっぱりとした味、秋は脂がのったコクのある味と季節により違いがあります。ミオグロビンなども豊富に含み、栄養価も高い魚です。刺身、たたき、あら煮などで食べられており、加工品としては鰹節、塩辛、カツオなまり節、角煮などが生産されています。

名前の由来

鮮度が落ちやすい魚のため、以前は生食が限られており、干して堅い状態になったものを食べていたことから「堅魚」と呼ばれ、それがカツオに転じたと言われています。

生産状況と将来性

漁獲量は近年減少傾向にあります。2012年での漁獲量は、547トンとなっています。

※ 各品目の内容は、本調査時点(2014年9月~2015年)のものです。一つの目安としてご理解下さい。

参考:『日本の地域食材2015年版』(NPO法人 良い食材を伝える会)

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