伝統野菜と農産物のブランド化
埼玉県では、ネギ、サトイモ、コマツナの生産量が全国1位を誇る他、キュウリとホウレンソウの生産量も全国2位とランクインしています。また、のらぼう菜、クワイなどの県内の伝統野菜を復興させ、特産化する取り組みも始められています。さらに、伝統野菜に加えさまざまな野菜や卵、肉などのブランド化も推し進められています。
比企のらぼう菜
特徴
江戸時代の古文書にも書かれている比企(ひき)地域に春を告げる伝統野菜で、栄養価が非常に高い葉物野菜です。東松山市、比企郡で生産されています。お浸し、炒め物、かき揚げなど、味にくせがないためさまざまな料理に利用することができます。ケーキなどの菓子類、コロッケ、うどんなどにも加工され、販売されています。
生産状況と将来性
2014年には、比企地域で82人の生産者が5.2ヘクタールで生産をしています。青果のほか加工原料としての需要もあり、生産振興が図られています。2014年には、35トンが生産されています。
富の川越いも(サツマイモ)
特徴
入間郡三芳町上富(かみとめ)を中心に生産されています。紅あずま、紅赤などが主な栽培品種で、江戸時代に三富開拓として開拓された土地で、落ち葉堆肥を肥料として栽培されるサツマイモです。焼き芋、てんぷらなどの料理、菓子類の原料などとして利用されています。
名前の由来
旧川越藩上富村の一字をとり、商標登録されています。
生産状況と将来性
都心に近いため、県外からも訪れる消費者が増えてきており、直売のほか、宅配便による販売も行われています。