「日本の田んぼを守る」パーマネントな酒蔵・仁井田本家【前編】 – マイナビ農業

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生産者の試み

「日本の田んぼを守る」パーマネントな酒蔵・仁井田本家【前編】

「日本の田んぼを守る」パーマネントな酒蔵・仁井田本家【前編】

2018年02月15日

福島県郡山市の「仁井田本家」は、1967年から自然米(栽培期間中、農薬・肥料不使用)のお酒を製造販売している“自然酒”の先駆者。酒蔵ですが、日本酒だけを見ているわけではなく、原料となるお米と田んぼを将来にわたって守っていくという幅広い視点と強い決意を持っています。田んぼを守るために、お米を栽培して、日本酒や発酵食品をつくって、多くの人たちに飲んで食べてもらう。ただし、お米に農薬や化学肥料は使いません。あくまで、持続可能な田んぼを目指す、それが仁井田本家が言う「田んぼを守る」ということなのです。

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農薬や化学肥料を使わないお米で造る「自然酒」

18代目蔵元・杜氏の仁井田穏彦さん。日本の田んぼを守るという強い決意を持って米を作り、酒を造っている

仁井田本家は日本酒を製造するだけでなく、原料となる自然米を1997年から自社田で生産しています。

栽培を始めたきっかけは、お米農家の高齢化などによってお酒の原料となる自然米を確保できなくなる懸念があったためでした。18代目蔵元・杜氏の仁井田穏彦(にいだ・やすひこ)さんは当時をこう振り返ります。「稲作を引き継ぐ息子さんは兼業なので、物理的に手間がかかる自然栽培ができなくなってしまいます。せっかくの自然栽培の田んぼが慣行栽培に戻るのはもったいないし、自然米を確保できなくなると蔵にとっても命とり。いざとなったら仁井田本家が代わりに生産を担っていけるよう、今から練習しておく必要があると考えたのです」。そして、2009年には農業生産法人「仁井田本家あぐり」を設立。有機JAS(農産物・加工食品)の認定、有機農畜産物加工酒類の認定も取得しました。

当初は農薬不使用の自然米と自然派酒母を使った純米の自然酒は一部でしたが、農薬不使用・化学肥料不使用の田んぼを徐々に拡大していき、2013年からはすべてのお酒が自然酒に切り替わりました。現在は、自社田5.5ヘクタールで自然米を生産。8軒の契約農家の田んぼと合わせて生産面積は約50ヘクタール、約2300俵のお米を生産しています。

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