香川県の特徴
四国の北東部に位置する香川県は、美しい自然と温暖な気候に恵まれ、日本一面積が小さい県でありながら、県内に魅力的な食材が揃っています。
香川県の県木・県花であるオリーブで育った「オリーブ牛」や、うどん用小麦「さぬきの夢」、いちごの「さぬき姫」にキウイフルーツの「さぬきゴールド」など、数多くの農畜産物があり、香川県では一層の地域食材のブランドかを進めています。
オリーブ
香川県は国内一のオリーブの生産地です。1908年(明治41年)に当時の農商務省によって、全国3ヶ所でオリーブの試験栽培を行なった結果、瀬戸内海に浮かぶ小豆島だけが栽培に成功し、以降小豆島での本格的なオリーブの栽培が始まりました。
小豆島のオリーブは食用として加工されるほか、食用・化粧用のオリーブオイルとしても使用されています。オリーブ製品に対する需要が近年高くなっているため、生産拡大が期待されています。
金時人参
瀬戸大橋を臨む沿岸地域を中心に、客土(※)をして金時人参を栽培しています。東洋系人参品種であり、肉質が柔らかく甘みが強いのが特徴です。ビタミン・ミネラルをたっぷり含み、他のニンジンに比べて鮮やかな赤色にはリコピンが含まれています。
香川県では、正月に食べるあん餅入り雑煮に縁起を込めて、家庭円満の丸い紅白を象徴する、赤い金時人参と白い大根の薄切りを入れる習わしがあります。全国的にも金時人参はおせち料理の煮物の具材として重宝されています。さらに、その甘みが強い特徴を生かして、ジューサーなどで搾ってそのままニンジンジュースとして飲んでもおいしいです。
※客土(きゃくど) 土地改良法の1つで、植物の育ちがよくない土に、他の土地から性質の異なる土を運んで混入すること。
キウイフルーツ「さぬきゴールド」
さぬきゴールドは果実の表面が褐色で、表面の毛が少なく、果実の大きさが160~180グラムのキウイフルーツです。
普通のキウイフルーツに比べると大型の実をつける品種で、果肉は濃黄色をしているのが特徴。糖度は16~18度と風味・味ともに良く、酸味が少なくてなめらかな食感なので、ブロック状にカットして食べるのがおすすめです。
さぬきゴールドの中でもランクがあり、糖度が高いものは「黄様(おうさま)」の名前で出荷されています。
名前の由来は、香川県で育成されたオリジナルの品種であることと、濃い黄色の果肉が特徴であることから「さぬきゴールド」と名付けられました。
讃岐牛(さぬきうし)
香川県内で飼育され、血統が明確な黒毛和種の中で、枝肉が牛枝肉取引規格の上位6ランク(A5、A4、B5、B4、A3、B3)のものが讃岐牛として販売され、このうち上位4ランク(A5、A4、B5、B4)を『讃岐牛(金ラベル)」、5・6ランク(A3、B3)を「讃岐牛(銀ラベル)」として格付けしています。
柔らかい霜降り肉が特徴で、「讃岐夢豚」「讃岐コーチン」と合わせて「讃岐三畜」として総称されています。明治15年頃から小豆島で黒毛和種の飼育が始まり、大正に入ると、京阪神で「讃岐牛」の名前で親しまれるようになりました。
香川県の魅力的な特産品を紹介しました。「香川といえば讃岐うどん」というほど、讃岐うどんは香川のトップグルメとなりましたが、讃岐うどん以外にも、気候を活かして生産された地域食材が多く揃います。近年、首都圏にアンテナショップもでき、気軽に香川の食材を味わうこともできるので、試してみてはいかがでしょうか。
※ 各品目の内容は、本調査時点(2014年9月~2015年)のものをベースに作成しています。一つの目安としてご理解下さい。
参考:『日本の地域食材2015年版』(NPO法人 良い食材を伝える会)