【元気な農作物育成ガイド】知識を深める! 栽培環境に合った植物の選び方

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【元気な農作物育成ガイド】知識を深める! 栽培環境に合った植物の選び方

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【元気な農作物育成ガイド】知識を深める! 栽培環境に合った植物の選び方
最終更新日:2019年05月17日

栽培環境は、地域やその土地特有の風土によって様々です。農作物や植物によって栽培に適した環境が異なるので、それを知ることでご家庭や畑の環境に合った品種をスムーズに選定することができます。今回は、植物や野菜、果樹など種類ごとの栽培に適した環境と、その環境に適した整え方を紹介します。

草花の選び方

ペチュニア

ペチュニアのような雨に降られても花弁が傷まないよう改良された品種や、日本特有の蒸し暑い夏の気候にも耐えられるよう改良されたハーブの品種があげられます。現在普及している草花は、花つきを良くしたり栽培しやすくするため、人工的に改良を加えられています。

こうした品種は、害虫が寄生しにくく病気にも感染しにくい長所を備えています。ですが、一部の品種には抵抗力の弱ったものもあり、購入する際は添付のラベルをよく読み、「〇〇病に注意」という説明も確めることを忘れずに。病気や害虫の発生を未然に防いでおきたいものです。

野菜の選び方

栽培環境に適した野菜を選ぶ際は、地元で長く作り続けられている品種を選ぶことをおすすめします。地元での栽培実績のある野菜類は、病害虫にも強く、その土地の気候風土に合っている点から非常に育てやすいとされています。その種類が本来、自生している地域の環境も事前にリサーチし、その環境に少しでも近づけるよう努めましょう。

また、わき芽(※1)や枝の調整を怠らないようにしましょう。定期的な確認をすることで、病害虫の被害から守ることにも繋がり、手間暇をかけた分だけ農作物や植物が元気に育つ環境へと好転していきます。どうしても手に負えない場合には、病害虫の種類を特定して、初期の段階で専用の農薬を散布する対策をとりましょう。

(※1)葉や茎の付け根から出る芽(枝)のこと。

果樹・庭木・花木の選び方

どんな樹木でも、大きく育つと手に余るようになるものです。

そこで購入する前におさえておきたいポイントとして、
1.木の成長度
2.剪定の手間の頻度
3.寒暖への強さ
この3つの条件を満たしているか基準にし、栽培環境などを考慮しながら購入する品種を選んでいきましょう。

そのほかに、ご自宅の庭の大きさや修景(※2)上の釣り合いも十分に考え、好みのものを選定しましょう。種類によってはさほどが日があたらなくてもスムーズに育つものもあります。丈が高くなる品種をバランス良く混合させながら、広がりや奥行きのある庭にしていきましょう。

(※2)修景(しゅうけい)…自然の美しさを損なわないように風景を整備すること。

樹木の高さを考慮した品種の選択

モクレン

サクラを筆頭に、モクレンやサルスベリなどの高木は、日あたりの良い位置に植栽することで、花つきや実つきが良くなります。これに対して、ハクチョウゲやサザンカなどの中~低木の品種は日陰への耐性があり、加えて高木の下で木漏れ日しかあたらない環境であっても問題なく育っていきます。クチナシ、ナンテン、ミズキの仲間なども同様です。

品種ごとの開花シーズンも十分に考えていきながら、日なたと日陰どちらに向いた特性をもつ樹木なのかを見極めていくことが大切です。両者を上手に組み合わることで、日照りや風通しも効率良く保たれ快適で病害虫の発生しにくい、植物の生育傾向に合わせながら好条件な環境へと変化させることができます。

日なた向きの樹木
ウメ、エニシダ、サクラ、ザクロ、サルスベリ、ハナカイドウ、ハナミズキ、バラ、ピラカンサ、モクレン、ユキヤナギ、ライラックなど

日陰向きの樹木
アオキ、アセビ、キンシバイ、クチナシ、コムラサキ、サザンカ、サツキ、シモツケ類、ジンチョウゲ、ナンテン、ハクチョウゲ、ミズキなど

下草類を利用した景観づくりと効用

ビンカ

木の下が少し寂しいと思う時におすすめなのが、アイビーの仲間や宿根草(※3)などに代表される下草(※4)を敷きつめる方法です。下草の植栽は、それだけでひときわ景観が良くなるので、庭づくりにおいてはとても重要といえます。アジュガやジャノヒゲ、ビンカやヤブコウジの仲間などは、樹木の下でも病害虫の被害にあいにくく、順調に育ちやすい品種として挙げられます。

(※3)宿根草(しゅっこんそう)…毎年花を咲かせる草花や球根植物のことで、多年草の一種。生育に適さない時期には、地上部が枯れてしまうが、地下には根が残っているのが特徴。
(※4)下草(したくさ)…木下に生えている草や、木陰に生えている草。

バーベナ

一日の中で4~5時間ぐらい日光があたる場所であれば、長期間花が咲き続けるバーベナやテネラ、黄色い花弁が印象的なヒペリカムの仲間、さらに乾燥した環境に耐性を持つマツバギクなどが適しています。

ササなどを使って和風のテイストでまとめるのもオススメです。いずれの下草も夏場の強い日差しの照り返しを防ぎ、土壌の保水性や通気性を高めているので、果樹や庭木、花木にとって強力な味方になるでしょう。

日なた向きの下草類
クサツゲ、ササ類、バーベナ類、ハナスベリヒユ、ヒベリカム、マツバギク、マツハボタン、リボングラスなど

日陰向きの下草類
アイビー、アジュガ、ギボウシ、クリスマスローズ、ジャノヒゲ、シラン、ツボサンゴ、ツユクサ、ビンカ、ミント類、ヤブコウジ、レプタンスなど

紹介した植物の中には、普段の生活で目にしたこともあるかと思います。栽培する環境によって、その栽培に適している特性を持つ植物があります。街中で見かける植物や、ガーデニングにオススメされている植物には、このような理由で選定されていることが多いです。どの土地で栽培するのか、どのような景観に整えたいかによって選定していきましょう。

参考:『病害虫百科』(万来舎)

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