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「おむすび権米衛」のおむすびが大きいワケ【後編】(3/3)

柏木 智帆

ライター:

連載企画:お米ライターが行く!

「おむすび権米衛」のおむすびが大きいワケ【後編】

首都圏を中心に国内43店舗、海外3店舗を展開するおむすび店「おむすび権米衛」は、契約農家直送のお米を店内で炊き上げ一つ一つ手でむすんでいます。その大きさは具も含めて140グラムとコンビニおむすびの1.5倍。この大きさにも象徴されるように、目指すは一貫してお米の消費拡大。立ち上げ当初から農家が再生産可能な一定価格でお米を買い取るなど、生産現場の下支えにも貢献しています。国内のみならず欧米でも日本のお米文化を広めようと、2017年11月には海外3店舗目となるフランス・パリにもオープン。売上目標の代わりに設定しているお米消費目標は、現在の倍の2,000トンです。

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売上よりもお米の消費量を目標に

契約農家での田植えと稲刈りのイベントには岩井社長も参加

国内に目を向けると、日本のお米の消費量は減る一方ですが、おむすび権米衛の売上は店舗の拡大とともに少しずつ伸びています。

全店舗の中で最も売上額が多いのは、川崎市にある「アトレ川崎店」で、その額は1日70万円以上、1ヶ月で1,800万円。新幹線の停車駅でもあるJR新横浜駅(横浜市港北区)直結の「キュービックプラザ新横浜店」では、お盆や年末年始になると1日に80万円以上を売り上げています。

2017年度3月期決算では全店で約30億円を売り上げましたが、いかにもおむすび権米衛らしいのは、今後の売り上げ目標はないということ。代わりに掲げている目標は、お米の消費量。現在の全店で年間1,000トンを2,000トンに倍増させたいと言います。そのために今後は100店舗を目指して店舗を展開していき、必然的にお米の消費アップを目指していきたいと考えています。

近年、おむすび屋が増加することについて、岩井社長は競合が増えていることに気をもむどころか「お米の店が増えた」と喜んでいるのだとか。お米の消費アップへの思いは誰よりも強いのです。

 
【写真提供】
株式会社イワイ(おむすび権米衛)

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