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アブなすぎる害獣図鑑!農家の敵とその撃退方法 ~アナグマ編~

アブなすぎる害獣図鑑!農家の敵とその撃退方法 ~アナグマ編~

最終更新日:2018年07月26日

人里に出没し、農作物を荒らす害獣といえば、イノシシ、シカ、サル、クマなどの大型動物をイメージしがちですが、タヌキ、アライグマ、ハクビシンなどの中型動物による農作物への被害も深刻化しています。2016年度の農林水産省の調べでは、野生鳥獣による農作物への被害総額はなんと約172億円。これでも4年前からは減少傾向にあります。そんな中、実は中型動物の農作物への被害は増え続けているのです。
「アブなすぎる害獣図鑑」今回は、あまり知られていない穴掘り名人の中型動物・アナグマの生態と農作物への被害、その撃退方法に迫ります。

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名前の通り穴を掘るのが得意なアナグマ

害獣

「同じ穴の狢(ムジナ)」ということわざがありますが、このムジナとは主にアナグマのことを言います。アナグマの掘った穴にタヌキが住むことがあり、見た目も似ていることから、このことわざは「実は同類」という意味で古くから使われてきました。しかし実のところは同類ではなく、タヌキはイヌ科タヌキ属、アナグマはイタチ科アナグマ属です。

北海道以南に生息しているアナグマ(ニホンアナグマ)は、胴長で小さな頭、短い尾が特徴。顔には頭部から目の下にかけて黒い模様があり、鼻筋が白いので、名前の似ているアライグマよりも外見はハクビシンに似ています(見分け方としてはハクビシンは尾が長い)。その名の通り、5本の指の長い爪を使って穴を掘るのが得意で、竹林などに巣穴を掘って暮らします。雑食性で、土を掘って昆虫の幼虫などを食べる他、甘みのある果実を好むため、年々、農作物への被害が増加しています。

かつては絶滅危惧種、今は増加中!?

害獣

日本の固有種であるニホンアナグマは、過去に数を減らして絶滅危惧種に指定されていたこともあります(今も一部の府県では準絶滅危惧種となっています)。しかし、国内の竹林の増加によって巣穴作りに適した生息域が広がり、アナグマの数が年々増加。人里を最高のエサ場として、農作物への被害も拡大してきました。

頻繁に見られる被害状況としては、イチゴ、スイカ、トウモロコシなど、アナグマの好物とされる甘みのある作物への被害の他、雑食性のため、養蚕施設に入り込んで蚕を食べたという報告もあります。また、得意の穴掘りで農地を掘り起こされたなど、アナグマ特有の被害も発生しています。

穴を掘らせてはダメ! その被害対策とは?

害獣

アナグマの被害を防ぐために一番重要なのは、地面を掘って農地に入ってくるのを防ぐことです。防護柵を設置する場合、柵の下部30センチ程度を地面に埋め込んで、侵入を防ぎます。その際、地上部分の高さが40センチ程度だと乗り越えられる危険があるので、柵の高さを補う工夫が必要です。

また、被害発生前ならば、電気柵の使用も効果的です。あえてアナグマが登りやすい40センチ程度の高さに設定し、そこに電流を流すことで、感電するように誘導します。これは他の中型動物にも有効な装置ですが、アナグマだけは、一度でも農作物を食べて味を占めてしまうと、登れそうな高さの柵でも登らずに、より得意な「掘る」行動をとるようになる可能性があります。電気柵は、必ず被害が発生する前に設置しましょう。

一般的にはなじみが薄く、他の動物と比較するとまだまだ謎な部分が多いアナグマ。まずはその生態や行動を知り、個人での防護対策と地域ぐるみでの対策を重ねて、農作物への被害を食い止めたいものです。敵は穴掘り上手、地面の下からの侵入・巣穴作りを防ぎましょう。

次回も農家にとっての憎らしい天敵、意外な害獣をご紹介します。

 
参考:野生鳥獣被害防止マニュアル(中型獣類編)(PDF)/農林水産省

上記の情報は2018年7月1日現在のものです。

【アブなすぎる害獣図鑑】シリーズはこちら!

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