マイナビ農業読者の生産者ら、タイで商談会に参加 現地のニーズを探る

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マイナビ農業読者の生産者ら、タイで商談会に参加 現地のニーズを探る

マイナビ農業読者の生産者ら、タイで商談会に参加 現地のニーズを探る

最終更新日:2019年02月05日

街中にはしゃぶしゃぶやラーメンなど日本食レストランが軒を連ね、東南アジア諸国でも、特に日本の食文化の浸透が進んでいるタイ。日本産農産物の輸出も進んでいます。販路拡大の機会を求めて、生産者らマイナビ農業の読者8人がタイや日系企業のバイヤーとの商談会に参加し、現地のニーズを探りました。

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バイヤーとの商談会に参加、現地ニーズを探る

タイ・バンコクで行われた、旅行会社大手JTB主催の「2018 Japanese Foods“Premium”Trade Fair in Thailand」(2019年1月22日~23日)に、「マイナビ農業」読者である8人の生産者らが参加、現地のタイ人バイヤーと商談し現地のニーズを探りました。(「マイナビ農業」招待ツアーの一環)。

会場はタイ・バンコクの中心部・BTS(高架鉄道)アソーク駅に隣接するホテルで、生産者らを含む出展者全20社が、タイ現地のスーパーマーケットやメーカーなど約40社のバイヤーに、日本の農産物の魅力をPRしました。

同商談会は、事前に出展者とバイヤー双方からヒアリングした商談希望を元にマッチングし、一社につき30分間の商談を行う「事前マッチング」が特徴。JTBのふるさと開発事業部がシンガポールや香港などアジア各都市で行い、5回目となる今回は初めてタイで開催しました。

商談会では、タイ人バイヤーからアスパラガスやトウモロコシなど作物ごとの旬や取引可能なロット数、農園名の由来まで、次々と詳細の質問が寄せられました。バイヤーは、日本食レストランや卸売商社、現地の高級スーパーやホテル、在タイ邦人やタイ人富裕層に向けて日本の農産物の宅配事業を展開しようとする会社の担当者。

生産者は、通訳者を介して生産のこだわりや日本の食文化について解説しました。圃場の写真を引き伸ばしたパネルや手製のタイ語の説明書を使い、試食品を進めつつ、細やかに対応していた生産者は、現地のバイヤーからの見積書取得に繋げていました。

一方で、海外への輸出展開は平易ではないことを実感させる場面もありました。タイの小売店や日本食レストランが、直接日本の輸出業者から輸入することは稀で、輸入卸業者を介しての流通が主だといいます。輸入卸売業者の多くは、自社でタイ関連政府機関への輸入申請を行い、小売店やレストランへの売り込みから店舗配送までを担っています。

商談を通して輸入卸売業者の重要性を知り、自らアポイントを取るなど積極的に動いていた生産者の女性は、「買いたいという思いを強く持ってやってくるバイヤーさんが多かった印象。海外輸出は、他と被らないものを持っている生産者が有利だと思う」を語りました。

日本食が‟定番“に タイの食事情と日本の農産物

日本食が爆発的なブームになったタイでは、近年では流行を超えて、定番の料理ジャンルとして定着しています。タイ人が好む日本食は、天ぷら、ラーメン、焼き鳥、しゃぶしゃぶなど典型的な日本食メニューで、街中でも専門店が多く見られました。反対に、好まれないものは納豆、生卵、塩辛など、ぬめぬめとした食感を持つものだといいます。

バンコクの高級スーパーマーケットは日本食用食材の品揃えが豊富で、生鮮食品売り場には日本語表記のパッケージに包まれた葉物野菜、きのこ類や根菜、トマトなどは並ぶ。「肉厚」「見た目が鮮やかできれい」「甘い」などの評価を得ていますが、消費者は在タイ邦人、タイ人の富裕層~中間層に限られます。

参加者で農業関連事業会社に勤める小畑直也(おばた・なおや)さんは、高級嗜好の消費者から一般消費者向けまで、市内9店舗のスーパーマーケットや百貨店など食料品店を視察してまわり、日本産の農作物や日本食商品の価格などを調べていました。

ひと玉約1万円以上のクラウンメロンといった贈答用の日本産果物などは高価格である一方、「日本とうたいながら現地で生産し、価格を抑えているものも多い。現地で生産しづらい商品であれば、販路が開けるのでは」と分析しました。
このような日本の農業技術を使って現地で生産する「日本式農産物」は、タイで多く見られました。日本の農業生産法人のグループ会社が現地で生産した野菜は、減農薬や生産工程の安全性をアピールするブランド品として扱われているようです。

一方で、高値の日本産農産物を取り巻く環境は、少しずつ変化しています。タイへの輸出歴の長い生産者によると、イチゴ1パックが1600バーツ(約5,000円)で売れることもありましたが、値ごろ感のある韓国産イチゴの台頭、輸入量の増加などの影響で値崩れが起きているといいます。自治体主導での輸出策を促進してきた背景により、日本の農産物同士が産地間で競争を繰り広げているケースもあります。

今後は、客貨混載や産地間連携による共同輸送で、輸出コストの削減や事業拡大の工夫が必要とされています。事務局の担当者は、「納得感のある値付けにこだわりつつ、タイの市場を面白がれる生産者が、進出していく」と話します。国内外の市場ニーズや周辺情報を察知し、自身の強みを客観的に捉えることが、海外販路を拓く生産者に求められているのでしょう。

***
商談会後、生産者らはタイ中部カオヤイ山脈にあるオーガニック農園を見学しました。その様子は、追って記事でお知らせします。

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