過疎地域に嵐を呼ぶ! 伝統野菜“三島独活”の伝道師

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過疎地域に嵐を呼ぶ! 伝統野菜“三島独活”の伝道師

テーマ:移住&就農

Profile

中井 優紀(なかい・ゆうき)さん

作っているもの
働いている場所
農業女子PJ

16過疎地域に嵐を呼ぶ!
伝統野菜“三島独活”の伝道師

中井 優紀(なかい・ゆうき)さん

大学卒業後、一般企業でマーケティングや人材育成を担当。2014年に夫の実家のある大阪府茨木市千提寺に移住。その後、三島独活の魅力にハマり、夫と共に千提寺farm.を立ち上げて就農。現在は主に広報や営業を担当しながら、地域おこしの活動も積極的に行う、通称「嵐を呼ぶぽっちゃり」の農業女子です!

作っているもの
三島独活(みしまうど)
働いている場所
千提寺farm.
  • Q1就農と移住のきっかけを教えてください。

    夫の地元である大阪府茨木市北部の千提寺に住むことになったのがきっかけです。ここは夫の実家で、夫の父が亡くなり母も病気で、この家に暮らす人がいなくなってしまったので、「じゃあ、ここに住むか」ということになりました。当時は二人とも会社員で、農家になるつもりはありませんでした。千提寺の方々と交流して、自分で食べるものを自分で育てたり、自然と共存している地域の皆さんの暮らしを知り、自分たちも地域に根を張って暮らしたくなったんです。

    ここに来る前は三島独活のことは何も知りませんでした。千提寺に暮らすようになって初めて三島独活を食べましたが、これまで食べたものと違って、梨のようにみずみずしくておいしくて、すっかり虜に。そのおいしさは伝統農法によるもので、とても手間がかかると知りました。

    2014年に、最後の生産者さんが高齢のために栽培をやめると聞き、「これが食べられなくなったら困る!」と思ってたら、夫も同じ気持ちでいてくれて、三島独活を栽培しようと決めました。夫はその農家さんに弟子入りして1年間栽培方法を学びました。2016年のシーズンから、千提寺farm.として本格的に三島独活を育てています。

  • Q2三島独活という伝統野菜を栽培していらっしゃいますが、その魅力、育てていてよかったと思うところなどお聞かせください。

    三島独活

    ウドって「独活」と漢字で書くのに、すごく手間がかかるんです。その分「独りじゃ活きられへん」ことを教えてくれます。手間のかかる農作業には、三島独活を愛してくださるお客さんやボランティアの方々がたくさん協力してくださって、地域の方々は独活の伏せ込みをする温床に使う干し草やわらを提供して下さる。いろいろな人に支えてもらって生きる暮らしの豊かさを教えてくれる作物です。

  • Q3千提寺は隠れキリシタンの里ということですが、地域の魅力はどんなところでしょうか? 暮らしやすさなどアピールポイントがあれば教えてください。

    この地域は、里山が残っていて、昔ながらの伝統や風土も魅力です。何より、住民の皆さんが個性的で魅力的。最初はこれまでとは違う濃密な関係性に驚きましたが、私も、村の人に、「嵐を呼ぶぽっちゃり」とキャッチフレーズをつけられるくらい、人と関わって面白いことをするのが好きなので、一緒に色んなことに取り組むうちに、千提寺が大好きになりました。いまは「茨木ほくちの会」という団体で、この地域を盛り上げる活動もやっています。
    それから、うちの子どもたちは、地域のみんなに育てられているようなものです。どこに行っても誰かが子どもたちを見ていてくれる。すごくありがたいし、安心して子育てできます。

  • Q4三島独活はあまり市場に出回らない作物ですが、どのように販路拡大されているのでしょうか。

    直売がほとんどです。お客様は個人経営の飲食店や一般の方で、インターネットやお電話で直接注文が入ります。最初の年は飲食店に飛び込み営業をしたこともありました。でも三島独活のおいしさをわかって下さる方が口コミで広めてくださっています。また、「株主制度」で、栽培から関わって下さる方もいます。農作業や収穫の喜びを一緒に味わって、1年の最後に収穫物をお渡しします。一株当たり5000円で、年によってお渡しできる量が増減しますが、それでも株主の皆さんは事あるごとに農作業の手伝いにいらっしゃって、私たちと関わることも楽しみの一つにしてくださっています。


  • Q5農業を「やっていて良かった」と思う瞬間は? 今後農業を通して叶えたいことや将来の夢を教えてください。

    自分たちだけじゃ農業を続けてこれませんでした。いろんな方に支えられていることを感じるとき「農業をやっていてよかった」と思います。また、農家同士のつながりもありがたいです。昨年の夏は豪雨もあって、本当にダメージが大きかったんですが、この農業女子プロジェクトを通して知り合った全国の方々からたくさんの応援をいただきました。お野菜を送っていただいたり、心配してメッセージを送ってくれたり、エールが心に沁みました。
    今回の災害のおかげで仲間や自然のありがたみを知ることができました。農業はプラスのこともマイナスのことも教えてくれる、いい仕事だと思います。

    1日のスケジュール

  • 農業女子あるある

    副鼻腔炎になりがち! 下を向いての作業が多いせいか、作物に鼻水を垂らすまいと副鼻腔炎になる農家仲間が多い気がします!

  • 特技

    手紙を書くのが得意で、書道七段です! 商品に添えるお手紙を書くときに役立っています。

  • 必須アイテム

    おいしいお茶です。畑に行くときに、農家仲間からいただくお茶を淹れて持っていきます。説明書きの通りに淹れるとめっちゃおいしい!

  • 私の癒し

    子どもと、おいしいもの。全国の農家さんや料理人の皆さん、お客様から差し入れが届くので、いつもおいしいものが家にあります。

農業は気力と体力が必要ですが、どうやって維持していますか?

大阪の農家 髙岡さんからのお答え

ヨシダファームの卵を食べることです!卵は完全栄養食です。