土にも根にも効く腐植酸とは? 話題のバイオスティミュラントとしても注目の資材に迫る

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土にも根にも効く腐植酸とは? 話題のバイオスティミュラントとしても注目の資材に迫る

土にも根にも効く腐植酸とは? 話題のバイオスティミュラントとしても注目の資材に迫る
最終更新日:2019年05月30日

質の良い作物をたくさん収穫するための土づくりに欠かせないのが「腐植酸」です。そんな腐植酸が今、世界の農業の発展に寄与する成分として注目されています。今回お話を伺うのは、長年、JA全農で肥料研究に携わってきた技術士であり、現在、デンカ株式会社の技術顧問を務めている吉田吉明(よしだ よしあき)さんです。腐植酸についての解説、そして腐植酸を主原料としたデンカの土づくり資材の効果や施用方法について教えていただきました。

腐植酸で、元気な農作物をたくさん育てる土に体質改善

デンカ株式会社

作物が健全に育ち、目標とする収量を得るためには、土壌の物理性、化学性、生物性が良い状態であることが前提です。デンカの吉田さんによれば、これらの良し悪しは、粘土鉱物と腐植物質の種類と量の割合で決まると言います。

「作物が良く育つ畑は、黒くほくほくした感じの土が多いでしょう。こういった土に比較的多く含まれるのが腐植物質です。腐植物質が多いほど黒色を呈し、良い土の目安になります」

腐植物質とは、動植物の死骸が微生物に分解されながら、長い時間をかけて変化した暗褐色の有機物を指します。

この腐植物質は、酸とアルカリの水溶液に対する溶解性の違いから腐植酸、フルボ酸、ヒューミンの3種類に分類されます。この中でも重要なのが腐植酸とフルボ酸だと、吉田さんは話します。

デンカ株式会社

今回お話を伺った吉田吉明(よしだ よしあき)さん

吉田さんは腐植酸の効果について、「国内外での研究から、腐植酸には、植物自体に影響する直接的効果と、土の物理性・化学性・生物性を改善し植物の生育に影響する間接的効果の2つに分かれると考えられます」と説明します。

<直接的効果>
(1)根の生育を促進する
=根の伸長や根毛形成、生理活性を促します。

(2)養分の吸収を高める
=キレート作用により苦土など陽イオンの吸収を促進します。

(3)植物体内の代謝を活性化する
=体内成分の合成や代謝における触媒効果があるとされています。

<間接的効果>
(1)団粒構造の土をつくる
=腐植酸は粘土とともに粒子の基をつくり、土壌の粒子が小さな塊(ミクロ団粒)になるのを促し、さらに大型の団粒に発達させます。この作用によって、保水性・排水性・通気性に優れた、作物にとって程良い土ができます。

(2)保肥力を高める
=マイナス荷電を持つため、石灰、苦土、アンモニアなど陽イオンである肥料成分と結合し保持する役割があり、pHの緩衝能力も高めます。

(3)鉄、アルミなどとキレートを形成する
=リン酸の固定を防止することで、作物がリン酸を吸収しやすくします。また、毒性の強い重金属を吸着し作物への害を軽減する働きもあります。

(4)微生物のエサとして利用されます
=微生物の活動が活発になり、土壌の物理性・化学性・生物性を改善します。

(5)地温を上げる
=黒色のため、太陽熱を吸収し、地温を上げます。

腐植酸はこうした直接的・間接的効果をもたらし、土壌が元気な農作物をたくさん育てられるように、いわば体質改善していくのです。

消耗されていく腐植酸

多くの効果が期待できる腐植酸は、栽培過程で消耗されていくため、土壌中で不足しがちになるのが現状です。

腐植酸を補う方法の一つとして堆肥が挙げられます。

しかし、これに対して吉田さんは、「堆肥とは、微生物が活動しやすい条件を作り、わらなどの作物残渣や木質廃棄物の分解を促進・腐植化させたものです。しかし、その腐植化は初期段階でとどまってしまうことが大半で、その腐植酸含有量は約1.8%と、多くありません」と話します。

腐植酸を堆肥によって補おうとすると、膨大な量と腐熟期間が必要になるため、コストも手間もかかってしまいます。もちろん堆肥にもいろいろな効果がありますが、効率よく腐植酸を施用するには、どうしたら良いのでしょうか。

腐植酸を豊富に含んだデンカ独自の製品

デンカ株式会社

左が固形タイプの『アヅミン』、右が液肥タイプの『アヅ・リキッド』

そこで、腐植酸をより手軽に施用できる資材としてデンカが提供するのが、『アヅミン』です。『アヅミン』は、1963年1月に『3.0腐植酸苦土肥料(アヅミン1号)』として製造・販売を開始。販売開始の2年前から、全農と共同で国の研究所を含む76カ所の全国の公的機関で試験されました。苦土の効果、土壌改良効果だけでなく、根の生育促進など幅広い効果が認められています。

その後、『アヅミン』の製法を利用して土壌に浸透しやすい液体の『アヅ・リキッド』が開発され、2017年から全国で販売しています。

『アヅミン』は腐植酸の原料となる有機炭素を多量に含む亜炭を原料とし、そこに硝酸を作用させて腐植酸とフルボ酸を生成させます。

『アヅミン』は、土壌の腐植酸より水に溶けやすく、生物性や化学性の改善効果が高い腐植酸を約50%も含有します。そのため、10aに30〜40kgの施用で堆肥1t分に相当する腐植酸が補給できます。

「硝酸でしっかり酸化反応させるところがキモです。このような腐植酸資材をつくる技術・設備・ノウハウはデンカ独自のものであることから、国内外を問わず同業他社の追随はほぼ不可能でしょう」と吉田さんは話します。

デンカ株式会社

施用は育苗段階から。追肥も効果的

「『アヅミン』が一番力を発揮するのは、低温あるいは高温、乾燥、長雨など、天候不順の時です。そのため、収量の落ち込みや、作物の障害発生といったリスク回避のために使う方が多いです」と話す吉田さん。

問題が発生する前に『アヅミン』を施用していれば、腐植酸の地力を高める効果により不良環境の時にこそ作物を安定的に生産できるのだそうです。北海道でタマネギの生産者が、低温のリスクを回避するために長年『アヅミン』を用いているのが典型的な例です。

デンカ株式会社

『アヅミン』『アヅ・リキッド』を効果的に使うコツとして、吉田さんは苗づくりでの施用を挙げます。

トマトやピーマンなどの果菜類では、育苗段階の根の太さや根数が収量に影響を及ぼすとされています。しかし、育苗時に『アヅミン』『アヅ・リキッド』を施用することで、移植後の活着に優れ、初期生育が活発な苗を期待できます。

「育苗箱にそのまま施用する方法や移植時に植穴施用を行うのがおすすめです」と吉田さん。

『アヅ・リキッド』は果菜類への追肥においても生育促進、なり疲れ防止の効果が確認されています。果菜類の根は土中深くまで伸びているため、根圏に行き届くように潅水することが大切です。さらに、果樹においても樹勢回復に効果を発揮した事例も報告されています。

バイオスティミュラント:持続可能な社会に貢献する技術

このデンカの腐植酸資材が今、「バイオスティミュラント」として注目されています。バイオスティミュラントとは、「植物やその周辺環境が本来持つ自然な力を活用することにより、植物の健全さ、ストレスへの耐性、収量と品質などに良好な影響を与える資材」を指します。

地球温暖化の影響による農産物被害の深刻化や、人口増加による農産物需給のひっ迫などの問題を解決する手段の一つとして期待されており、欧米をはじめ世界市場での急速な拡大も見込まれています。

バイオスティミュラントは日本ではまだ馴染みが薄いのですが、デンカは既に2019年2月にバイオスティミュラント市場に本格参入を決定しています。国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)の解決につながる事業と捉え、国内外に積極的に製品・技術の提供を行っていくとしています。

「日本でも水稲や露地野菜において、地力の低下が心配されています。環境に左右されず、安定的に良質な作物を生産するために『アヅミン』『アヅ・リキッド』を施用することは有効だと思います」と吉田さん。

国内外において大きな期待が寄せられている『アヅミン』『アヅ・リキッド』から、今後も目が離せません。
 
 

デンカ株式会社 インフラ・ソーシャルソリューション部門 アグリプロダクツ部

〒103-8338
東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号(日本橋三井タワー)
TEL:03-5290-5555
FAX:03-5290-5079

日本バイオスティミュラント協議会

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