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福島県・県北地域でフルーツ栽培。果樹農家の魅力に迫る

福島県・県北地域でフルーツ栽培。果樹農家の魅力に迫る

福島県の県北地域は、吾妻・安達太良連峰や阿武隈山地、温泉などがある、豊かな自然と観光資源に恵まれたエリアです。また、肥えた土地と寒暖の差が激しい風土が、フルーツ栽培に適しており、全国でも有数の果樹王国として知られています。そんな県北地域の福島市飯坂町で果樹農家として活躍されているお二人から、仕事のやりがいや町の魅力などを伺いました。

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おいしいフルーツをたくさんの人へ届けたい。福島市飯坂町・菱沼健司さん

福島市飯坂町にある『菱沼農園』の専務・菱沼健司(ひしぬまたけし)さん。代表の菱沼健一(ひしぬまけんいち)さんに続く後継者として、会社の経営や栽培管理を担当しています。『菱沼農園』は、飯坂町内に数か所ある果樹畑で、サクランボをはじめモモやブドウ、リンゴを栽培。収穫期には、50人近くのスタッフを雇用し、日々作業に励んでいます。

自分で選んだ、果樹農家への道

飯坂町で生まれ育った菱沼さん。大学卒業後は、家業の農業ではなく、サラリーマンの道を選びます。「両親は、農家を継いでほしいという気持ちはあったと思いますが、親からそのことを強制的に言われたことはありませんでした。ただ、ちゃんとした理由はないのですが、私自身、いつかは農家になるだろうなとぼんやり感じていました」と、菱沼さんは振り返ります。

就農の決め手となったのは、仕事を最初から最後まで、自分で決断して進めることができることに魅力を感じたからだそうです。「サラリーマンは、安定した収入が得られるというメリットはありますが、自分一人ですべての業務を決められることってなかなかできないですよね。農家はそれができるので、プレッシャーはあるものの、その分、挑戦しがいのある仕事だと思います」と話します。

菱沼健司さん

農家の息子として育ち、親の仕事を近くで見てきたものの、就農してみると分からないことが多かったそうです。「実際に、手を動かしてやってみないと分からないことが多い職業です。見ているだけでは、何もできません。親子で同じ仕事をしていても、それぞれ作業がありますから、手取り足取り教えてくれる訳ではないので、基本は自分で経験を積んで、栽培方法を身に付けていきました」と菱沼さん。

6次産業化を目指し、新しい事業を検討

就農して12年目の菱沼さん。現在も、新しいことに日々チャレンジしています。今、力を入れているのは土壌作りです。新しい土壌改良剤を試験的に導入し、土作りを見直しています。「すぐに結果が出るものではないので、5年から10年という長いスパンで取り組んでいます。畑の体質改善をしている感じですね」と語ります。土作りをしっかりすることで、収穫が天候に左右されづらい木が育ち、さらに食味の良い果実を採れるようになるそうです。

また規格外のフルーツを有効活用するため、ジュースやゼリー、ジャムなどの加工品の開発にも力を入れて、事業を拡大しています。将来は、加工品を使ったスイーツを味わうことができるカフェを展開したいという夢を持っているという菱沼さん。
「果樹園が運営するカフェだと、リーズナブルで、おいしいフルーツのスイーツを楽しむことができます。福島には、カフェ併設の果樹園はまだ少ないです。観光客だけでなく、地元の人にも来てもらえるような場所を作ることができたら」と話してくれました。

ジュースやゼリー、ジャムを使った加工品

「飯坂町は、奥の細道の道中で、松尾芭蕉が立ち寄ったと言われる、歴史ある飯坂温泉がある町です。温泉街から車で10分程に果樹地帯がある場所は、あまりないと思います。フルーツ狩りを楽しんだ後に、温泉に浸かることができるので、心も体も癒されますよ」と、飯坂町の魅力を教えてくれました。

果樹農家の夢を叶えるため、新規就農。福島市飯坂町・大内徹也さん 美千代さん

新規就農者として、三重県から飯坂町に移住した大内徹也(おおうちてつや)さんと、奥様の美千代(みちよ)さん。2人で新たに農業に取り組み、現在では、モモやサクランボ、リンゴを栽培しています。最初は1.5haだった農園も、現在は4.3haまで拡大しました。どのようにして、農家としてのノウハウを身に付け、実践していったのでしょうか。

 

(左)大内徹也さん(右)美千代さん

就農地として、福島県・県北地域の魅力とは

大内さんが、農業に興味を持ったきっかけは、社会人になってから。和歌山県で生まれ育ち、大学で上京した大内さん。卒業後、入社した会社の赴任先が、三重県のスーパーマーケットでした。「店では、青果を担当していました。市場や畑に行って農家の人と繋がりを持つうちに、販売から生産の方に興味が移っていきました。農家になるなら、果樹栽培がいいなと考えていました」と、大内さんは話します。

美千代さんと結婚後、本格的に、農家になろう! と決意した大内さんは、各自治体が主催する就農地を巡るバスツアーに参加します。いくつか候補地があった中で福島県・県北地域に決めた理由は、栽培できるフルーツの多さと新規就農者でも安心して始めることができる制度が整っていたからだそうです。

飯坂町にある『福島県農業総合センター果樹研究所』という施設で、1年間講習生として、果樹栽培の勉強ができるという制度を利用していたという大内さん。「ゼロからのスタートだったので、安心でしたね。福島県の県北地域は、6月のサクランボから始まりモモやブドウ、12月のリンゴまで多種のフルーツが収穫できます。何らかの影響で、一つが駄目になっても、他に収穫できるフルーツがあればリスクを分散できるのも、経営していく上でメリットだなと感じました」。

独立後に分からないことがあった際は、講習生時代に培かった人脈を生かして、先輩の農家にアドバイスをもらうことも多かったそうです。また、JAが主催する勉強会にも頻繁に足を運び、新しく得た知識を実践しました。大内さんは、自分の采配で、仕事ができる農家の仕事に、強くやりがいを感じています。

「おいしい」の一言が原動力。飯坂町で農家として生きる

美千代さんは、福島のリンゴを初めて食べた時のことを鮮明に覚えています。「私もリンゴを作りたいと思う程のおいしさでした。蜜がたっぷり入っていて甘い。私たちの畑で初めてリンゴを収穫した時は、地元・三重県に住む友人に、食べさせてあげることができたらと思うと、すごくワクワクしました。私たちが作ったリンゴを友人に送ると、とてもおいしいと感じてくれたようで、翌年も送って欲しいという声が多かったですね」と振り返ります。

大内さんの果樹栽培の基本は、土作りだそうです。「1、2年でどうにかなるわけではないですが、新しい有機肥料などを試しながら土作りをしています。もちろん、天候によって味は大きく変わりますが、一定のクオリティの果実を収穫するためには必要なこと」と言い、大内さんは研修中に学んだ基礎をもとに、自分なりの工夫をプラスして励んでいます。

農家になり8年が経ち、新規就農には覚悟とやる気が必要だと大内さんは感じています。
「農業を一生の職業として取り組んでいくという覚悟が大事です。何かトラブルがあった時、最初は、勢いで乗り越えることができますが、数年経つと、それだけでは難しくなっていきます。もちろんやる気も必要です。体力的にきついこともあるので、それがないと、長く続けていくことはできません。ただ、いろいろな苦労があっても、お客様のおいしいの一言ですべてが報われますね」と力強く語ってくれました。

現在は、自身の経験を生かして、新規就農を考えている人にアドバイスする機会が多いという大内さん。福島県・県北地域で農業を始めてみたい人にとって、頼もしい存在になっています。


【問い合わせ先】
福島県県北農林事務所 農業振興普及部地域農業推進課
〒960-8681
福島県福島市杉妻町2-16
TEL:024-521-2608
FAX:024-521-2851
(福島県庁北庁舎5階)
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