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農業支援者から地元のリーダーへ
農家の嫁が体現する 「人生を楽しむ農業」

テーマ:結婚して就農

Profile

小林 二伊奈(こばやし・にいな)さん

石川県能登町出身。専業農家に嫁ぎ、家族経営のメンバーとしてトラクター作業にも挑戦する農家の嫁。2019年2月には農業女子グループ「金沢農女-ノマジョ金沢」を設立し会長に就任。“集まった後、もっと農業が楽しくなる!”をテーマに活動中です。

作っているもの水稲、もち加工、スイカ、ブロッコリー、花卉など
働いている場所小林農園

Q1.農業を始めたきっかけは何ですか?

金沢市の農業センターに勤めていた時に、研修生として参加した夫との出会いがきっかけです。
専業農家に嫁いだことで就農したのですが、私自身、農業高校・農業短期大学を卒業し、仕事でも地元の農家さんに向けて施設管理のサポートをしていたので、「農家の嫁になったけれど、手伝うべきか……」など迷うこともなく、ごく普通に農業しています。
そう言えば、お付き合いしていた頃から夫の自宅に遊びに行っては農作業をしていましたね。あまりに忙しそうだったので、つい……(笑)。農業が好きなんだと思います。

小林農園

Q2.作物はどうやって決めましたか?

先代から作っているものを受け継ぎつつ、好きが高じて米粉の加工や花卉栽培を始めました。
短大時代に花卉専攻だったので、石川県オリジナル品種の「エアリーフローラ」を作り始めました。水稲のビニールハウスを活用して苗箱で球根を育てるという作型で、農閑期の冬から春先に収穫ができるので、収入の足しにもなります。

小林農園

Q3.土地はどうやって決めましたか?

先代の土地をそのまま使っています。畑は5ha、水稲は就農してここ20年でかなり広がって45haあります。

Q4.師匠は誰ですか?どうやって修業しましたか?

家族全員です。それぞれやり方が違うので、見て覚えつつ、一番良い方法を習得しています(笑)。

Q5.助けになっている存在は?

地域の農家仲間です。農業法人化して人を雇用していたり、農福連携を導入しようとしている方の課題や悩みを聞くと、家族経営のやり方とは違う視点で農業を見ることができます。特に、私たち夫婦は今年1月に経営譲渡されたので、今まで義父母に任せきりだった農業経営について知らないことが多く、先輩たちに質問することも多いですね。
今後は、金沢農女グループがそういった情報共有の場になればいいと思っています。

Q6.農業をやっていて良かったことは?逆に良くなかったこととは?

目の前で日々違うことが起きるので、新鮮な気持ちで過ごせます。「来年はああしよう」など向上心を持って過ごせるのも良いですね。
家族経営ならではかもしれませんが、家族だからこそ変に気を遣ってしまったり、各々の栽培に対するこだわりを頑として譲らない(笑)など融通が効かない点がよくない所でしょうか。

Q7.「農業女子あるある」といえることは?

旅行に行った時につい畑を見てしまうところ。雑草が上手く枯れていれば、「何の農薬使っているのかなあ?」と思ったり、直売所に寄って売れている野菜を見てはポップの書き方を参考にしたり……。「私も農業者になったなあ」と感じますね!

1日のスケジュール
1日のスケジュール

Q8.おすすめアイテムを教えてください。

軽バンが重宝しています。出荷する際にはたくさん荷物を積めますし、お昼寝や昼食もとることが出来ます。寒い時には関係者と一緒に乗ってちょっとした話もします。あのスペースは何でも出来ます!

チャート
就農前と後の、満足度の変化
【学びについて】
就農して20年が経過したためさすがに健康面は低くなりましたが、学びは尽きることがなく、やればやるだけ知識も経験もつきます!

これから農業を始める人へのメッセージ

私にとって農業は、仕事というより「人生を楽しむための1つのアイテム」だと思っています。花の栽培や加工など新しい広がりを持てますし、農業女子グループのリーダーも楽しむためのチャレンジです。楽しみたいという気持ちで農業に興味を持ってもらえたら嬉しいですね。
小林二伊奈さん

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