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猟友会はどうやって入会するの? かかる費用や活動内容は?

連載企画:狩猟入門

猟友会はどうやって入会するの? かかる費用や活動内容は?

これから狩猟をはじめる人は、猟友会への入会を検討しますよね。でも、どうすればいいのか分からない、何となく恐そう……と思う人も多いのでは? ここでは、入会方法、会費、実際の活動内容などを説明します。加入のメリット・デメリットや懇親会の有無など、気になるアレコレについても触れますので、ぜひチェックしてください。
※ ここで紹介する入会方法などは一例にすぎません。猟友会の支部によって状況が異なりますので、詳細は都道府県猟友会や支部にご確認ください。

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猟友会ってどんな組織?

組織体制

多くのハンターが加入している猟友会とは、一体どんな組織なのでしょうか?

猟友会

猟友会は、トップの大日本猟友会のもとに各都道府県猟友会があり、都道府県猟友会のもとに支部があります。ハンター会員はいずれかの支部に所属します。

どの支部に入会すればいい?

基本的には住所地の支部に入会するのが良いようです。住所地以外の支部に入会したい場合は、希望する支部の支部長に相談してください。

農業被害対策などで有害鳥獣駆除を希望する人は、できれば有害鳥獣駆除班(または有害鳥獣駆除隊など、地域によって名称は異なります)のある支部に入会しましょう。

猟友会支部は所属ハンターが自ら運営する任意の団体(一部法人)で、支部によってかなり状況が違います。どこも高齢化が進んでいるのが実状ですが、中には、若手が中心となって活動する青年部や女性部のある支部も。先輩ハンターや銃砲店から情報収集できるチャンスがあれば、ぜひ支部の評判を聞いてみては。

猟友会に入会するワケ

猟友会

会員になる最大のメリットは、都道府県への手続きを代行してくれることです。狩猟をするためには、毎年、狩猟者登録(※)の申請手続きが必要です。手続きは個人でもできますが、代行してもらえれば手間が省けます。

※ 狩猟者登録とは:狩猟免許を持っているだけでは狩猟はできません。狩猟をしたい都道府県に申請書などを提出し、狩猟税・登録手数料を納めて狩猟者登録をしなければなりません。有効期間は10月15日(北海道は9月15日)から翌年の4月15日まで。

入会方法、費用、活動内容

入会方法

入会希望の支部が決まったら、支部長とコンタクトをとります。支部長の連絡先は、都道府県猟友会に電話で問い合わせるほか、銃砲店や狩猟免許試験場などで連絡先一覧表がもらえる場合も。大日本猟友会のホームページにあるFAX用紙でも申し込めます。

支部長の電話番号がわかったら、直接電話を掛けるのが最も近道。勇気を出して掛けてみましょう! 入会の手順などを教えてくれるはずです。その後、支部長の自宅など、場所を指定されて会うことになると思います。最初はコワモテのベテラン猟師に緊張するかもしれませんが、頑張って! 礼儀正しく接していれば大丈夫です。

電話を掛けるタイミングは狩猟免許の取得前がおすすめ。免許がとれたら入会したい旨を伝えておくと話がスムーズです。連絡が免許取得後になっても、入会には問題ありません。

かかる費用

猟友会費用

会費は所属する支部によって金額が変わります。新規入会金は2000~5000円が多いようです。新規入会金がない支部もあります。

下記は2019年度、兵庫県猟友会のある支部での一例です。合計すると年会費は15000円程度です。

■兵庫県猟友会 年会費
・第一種銃猟:9300円
・第二種銃猟:7800円
・わな猟:6800円
・網猟:6800円
(1人で2種類を申請する場合は、高い方に1500円を加算)
■協力金:200円
■支部 年会費:5000円

支部の活動内容

狩猟者登録の手続きを代行するほか、支部は次のような会合を開催しています。

総会(事業・決算報告など)、射撃練習会、共猟会(支部の所属ハンターが集まりグループ猟を行う)、懇親会など。

新規入会者は、なるべく総会には参加した方が良いでしょう。それ以外の懇親会などは、欠席しても大抵は問題ありませんが、支部の方針にもよります。また、まったく会合を行わない支部もあります。

加入のメリット・デメリット

猟友会活動内容

所属する支部によっても変わりますが、猟友会に加入するメリット・デメリットを上げてみました。

4つのメリット

・狩猟者登録の手続き代行
・ハンター保険に入れる
・火薬類の無許可譲受証の発行
・地域のハンターと知り合える

その他、有害鳥獣駆除班や巻き狩りのグループ(猟隊)に入れる可能性がある、といったメリットもあります。また、入会するとオレンジ色の帽子とベストは無償で配布されます。

2つのデメリット

・費用がかかる
・高齢化で若手が少ない

その他、指導してくれる人に出会えなかった、猟法が合わなかった、などの悩みを持つ人もいるようです。その場合、転属先の許可を得れば、支部を変えることも可能です。

猟友会は支部によって千差万別です。運営の仕方、考え方、会員数など、すべてが違います。これから入会する人は、まずは情報収集からはじめてみてはいかがでしょうか? 

参考文献:
「狩猟読本」(大日本猟友会)
「これからはじめる狩猟入門」(ナツメ社)

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