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農薬も肥料も使わない 種取りが支える自然農法の価値とは

吉田 忠則

ライター:

連載企画:農業経営のヒント

農薬も肥料も使わない 種取りが支える自然農法の価値とは

国会で法改正が見送りになった種苗法に関連し、農家が作物から種を取り、翌年の栽培に使う自家増殖が注目を集めた。では農家はどうやって種取りをしているのか。種取りにはどんな意義があるのか。東京都西多摩郡瑞穂町で野菜を栽培している井垣貴洋(いがき・たかひろ)さんに聞いた。

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辛いシシトウ地獄をかけ合わせで変える

井垣さんは30歳のころに福祉関係の仕事をやめ、妻の美穂(みほ)さんと一緒に2009年に就農した。昔ながらの野菜を約50種類作り、約70人の顧客に宅配を使ったり、畑に取りに来てもらったりして販売している。
その後、2人に続く形で若者が続々と東京で就農し、「東京NEO-FARMERS!(ネオファーマーズ)」という生産者が緩やかに結びつくグループをつくった。このエピソードは以前この連載でも紹介した(就農希望者が増える東京。キーパーソンが語る人気の理由と課題)。2人もそのメンバーだ。今回自家増殖が話題になったとき、井垣さんに話を聞いてみたいと思ったのは、就農して間もないころに顧客からシシトウについて言われたという次の言葉を思い出したからだ。「辛い。まるでシシトウ地獄だよ」。ふつうの農家だったらこれを受け、辛くないシシトウの種を買ってきたかもしれない。

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