家庭菜園初心者にオススメ! 7月に植える野菜5選【畑は小さな大自然vol.83】

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家庭菜園初心者にオススメ! 7月に植える野菜5選【畑は小さな大自然vol.83】

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家庭菜園初心者にオススメ! 7月に植える野菜5選【畑は小さな大自然vol.83】
最終更新日:2020年06月23日

こんにちは、暮らしの畑屋そーやんです。7月は梅雨もあけて気温がかなり高くなるため、種まきできる野菜はかなり限られてきます。今回はそんな中でも種まきや苗の植え付けができる野菜を5つ選んできました。いずれもプランターでの栽培も可能な野菜ですので、今回ご紹介するポイントに注意しながら、ぜひチャレンジしてみてください。

長ネギ(根深ネギ・白ネギ)

ネギは大きく分けて2種類あり、主に白い茎の部分を食べる長ネギ(根深ネギ・白ネギとも言います)と、より細くて緑色の葉の部分も食べられる葉ネギに分かれます。長ネギは7月ごろに苗を植え、そのあと数回に分けて土寄せをしていくことで、白い茎の部分を長く育てていきます。種から育てるのは時間がかかり大変なので、初心者は夏の時期に苗を植えるところから始めるのがオススメです。

苗の植え付け時期:7月ごろ
収穫時期:11〜2月ごろ

土づくりのポイント

長ネギは酸性の土壌を嫌い、pH6.0〜6.5の弱酸性を好みます。酸度計や試験紙などでpHを測り、酸性の場合は有機石灰などを用いて弱酸性にします。ただ実際にはpHが変化するのに時間がかかりますので、一発で調整しようとはせずに半年ごとにpHをチェックしながら、少しずつ調整を行います。

長ネギは水はけの良い場所を好みます。粘土質の土や水はけの悪い場所では畝を高めにし、堆肥(たいひ)やもみ殻くん炭などを入れることで、土の排水性を良くしましょう。

肥えた土を好むので、植え付けの1カ月ほど前に完熟堆肥をしっかりと施します。ただしこれもやりすぎると害虫の発生を招きますし、後から追肥して補うこともできるので、やりすぎには注意しましょう。

植え付けのポイント

長ネギは栽培期間が長いので、苗で買ってきて植え付けるのがオススメです。買った苗は植えるまでは水につけておきましょう。上の写真のように溝を掘って、片面に立てかけるように10〜15センチほどの間隔で苗を並べていきます。このとき隣同士と大きさがあまりにも違うと、小さい方は大きいものに負けてしまって育たないので、できるだけ大きさが近いものが隣に並ぶように植えていきましょう。根が隠れる程度に浅めに土を被せ、しっかりと土を押さえて固定していきます。さらに根本にワラや枯れ草などを敷き詰め、土が乾燥しすぎないようにします。

土寄せして白い部分を増やす

そのあとは月に1回くらいのペースで追肥をしながら、土寄せを行います。土が被っている部分は白く柔らかい状態になるので、これを繰り返して白い部分を増やしていきます。雑草に埋もれると負けてしまいやすいので、周囲の雑草は早めに刈り取りましょう。

霜に当たると甘くなる

3回ほど土寄せが終わり、白い部分が増えてきたらいつでも収穫できます。ただし本当においしくなるのは霜に当たって甘さが増してからです。大きく育ったものから、根ごと引き抜いて順次収穫していきましょう。

プランター栽培のポイント

プランターでも栽培は容易ですが、白い部分を伸ばしたい場合は深めのプランターを選ぶ必要があります。過湿には弱いので、日当たりと風通しの良い場所に設置し、水のやりすぎには注意しましょう。

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つるありインゲン

インゲンはつるなし種とつるあり種がありますが、夏の時期に種まきする場合は、つるあり種がオススメです。ただし、インゲンは土壌害虫のセンチュウを増やすと言われているので、センチュウの被害が見られる畑では注意しましょう。

種まき時期(夏まきの場合):7月ごろ
収穫時期(夏まきの場合):9月下旬〜11月ごろ

土づくりのポイント

マメ科の中ではやや肥えた土を好むので、植え付けの1カ月前には完熟堆肥を入れておきましょう。インゲンは酸性土壌を嫌い、pH6.0〜6.5くらいを好みますので、酸性に偏っている場合は有機石灰などを用いて調整しましょう。

種まきのポイント

インゲンは種でも苗でも植え付け可能です。種の場合は株間30センチで3粒ずつまいていき、深さ1センチほどを目安に植えていきます。豆類は鳥が食べに来ることがあるので、ネットや不織布などでカバーしておきましょう。本葉が2〜3枚ほど出てきた頃に1本間引いて、2本立てで育てます。

支柱を立てて誘引

インゲンのつるあり種の場合は、支柱を立てて、ネットを張って誘引する必要があります。つるが混み合っていると、風通しが悪くなり、害虫の発生などにつながりますので、早めにネットにつるを広げてあげましょう。

サヤは早めに収穫しておこう

サヤが大きくなりすぎると、実が硬くなるだけでなく、そこに養分を使いすぎることで、株自体の寿命が短くなります。できるだけ若いサヤを収穫していくとそれだけ株の寿命が伸びて、長期間収穫を楽しむことができます。

プランター栽培のポイント

つるありインゲンもプランターなどで栽培可能です。ただしベランダなどでは、風通しが悪いところもあり、その場合病害虫の発生がしやすくなります。グリーンカーテンのようにしっかりとネットを張って、つるを広げ、日当たりと風通しを良くしましょう。

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ホームタマネギ

ホームタマネギは、通常のタマネギのように種や苗を植えて育てるのではなく、小さいタマネギを乾燥貯蔵しておいたものをそのまま植え付けしていきます。そのため苗や種から育てるよりも早く確実にタマネギを育てることができます。

苗の植え付け時期:7月中旬〜9月ごろ
収穫時期:11〜1月ごろ

土づくりのポイント

タマネギは水はけの良い土壌を好むため、粘土質の畑では畝を高めに作ります。ただし、土が乾燥しすぎていると養分をうまく吸収できないため、この点にも注意が必要です。夏時期は特に土が乾燥しやすく、晴れた昼間に土を耕したりすると、一気に土が乾燥していき、タマネギの根の活着も悪くなるので注意しましょう。タマネギは肥えた土を好みますので、完熟堆肥をしっかりと入れましょう。

植え付けのポイント

10〜15センチ間隔で植え付けを行い、頭が軽く隠れる程度の深さに埋めていき、たっぷりと水やりしましょう。乾燥しやすい時期の植え付けになりますので、できれば晴れた日の昼間の植え付けは避け、マルチングをして土が乾燥しないように注意します。

葉が枯れてきたら収穫

通常のタマネギと同じように葉が倒れて枯れたら収穫可能です。晴れた日に収穫すると貯蔵性が高まります。

プランター栽培のポイント

プランターでも栽培は容易です。夏時期のプランターは土が乾燥しやすいので、水切れには注意しましょう。

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スイスチャード(フダンソウ)

スイスチャードは日本ではフダンソウとも呼ばれます。夏の暑さに耐えられる葉物はあまりないのですが、スイスチャードは暑さに強く、夏場に種まきできる貴重な葉物野菜です。

種まき時期:4〜10月ごろ
収穫時期:7〜1月ごろ

土づくりのポイント

スイスチャードは酸性土壌を嫌い、pH6.0〜7.0を好みます。酸性に傾いている場合は有機石灰などを入れて中和しましょう。水はけの良い土壌を好みますので、水はけの悪い畑では畝を高めにしたり、完熟堆肥やもみ殻くん炭などを用いて土質改善をします。

種まきのポイント

スイスチャードは比較的栽培しやすい野菜ですが、失敗する要因として多いのが、発芽しないことです。種の殻が硬く中まで水が浸透しにくいため、一晩水につけてからまくと発芽しやすいです。深さ1センチほどで筋まきし、隣同士の葉っぱが軽く触れ合う程度の間隔で随時間引いていきましょう。最終的には15〜20センチほどの間隔まで間引いていきます。

大きいものから収穫していこう

葉が15〜20センチほどの大きさになったら、外葉を一枚一枚ハサミで切って収穫していきます。大きいものから収穫していくことで、時間が立つとまた内側の葉が大きく成長します。気温の高い時期は特に大きくしすぎると硬くなるので、早め早めに収穫していきましょう。

プランター栽培のポイント

プランターでの栽培も容易です。春から秋にかけて栽培できますので、少しずつ時期をずらして種まきすると長期間収穫を楽しめます。

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コマツナ

コマツナは基本的には秋や春に栽培する野菜ですが、暑さに強い品種を選べば夏にも栽培ができます。

種まき時期:3〜10月
収穫時期:5〜12月

土づくりのポイント

そこまで肥えていない畑でも成長しやすいです。堆肥を入れる場合は種まきの2〜3週間前には入れておくとよいです。

種まきのポイント

コマツナは1センチほどの深さの溝をほり、1センチ間隔で筋まきしていきます。夏時期は土が乾燥しやすいので、種まき後に寒冷紗(かんれいしゃ)などを被せておき、日差しを和らげるとよいです。本葉が2〜3枚出てきた段階から適時間引いていきます。隣同士と葉が重ならないようにしましょう。間引きが遅れると病害虫が発生しやすくなるので注意します。

早めに収穫しよう

気温の高い時期は葉が硬くなりやすいので、15〜20センチほどに成長した段階から、根元を刈り取って早めに収穫していくことをお勧めします。

プランター栽培のポイント

コマツナはプランターでの栽培も簡単にでき、年中種まきできます。夏場は風通しが悪くなるとアブラムシなどが発生しやすいので、間引きを早めに行って風通しを良くしましょう。

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土の乾燥に注意

7月中旬から下旬以降は梅雨があけて気温も高くなり、土が乾燥しやすい季節になります。土が乾燥すると野菜が生育するための水分が不足するだけでなく、栄養を土からうまく吸収できなくなり、土自体へのダメージも大きくなります。ワラや雑草、ビニールフィルムなどでマルチングを行い、土の乾燥を防ぎましょう。雨が降らない場合は水やりも必要になってきますが、気温の高い昼間などに中途半端にしてもすぐに蒸発してしまいますので、曇りの日や夕方にたっぷりとかけましょう。

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暮らしの畑屋そーやんが、自然の生態系の仕組みを利用しながら楽に野菜づくりができる方法などを伝授します。害虫や雑草などのお悩みも、このシリーズを読んでスッキリ!

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