野菜なのにジャムが美味 酸味が魅力のルバーブとは

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野菜なのにジャムが美味 酸味が魅力のルバーブとは

連載企画:育てるならレア野菜

野菜なのにジャムが美味 酸味が魅力のルバーブとは
最終更新日:2020年10月08日

最近店頭やネット販売で「ルバーブのジャム」を見かけることが多くなったように思います。しかし、ルバーブを栽培している人は意外と少なく、お店でフレッシュなものをあまり見かけることもありません。実は多年草で一度植えたら4~5年は収穫ができ栽培も簡単です。ジャムは皮をむく必要もなく、超簡単に作れますので、ぜひ栽培に挑戦してみてください!

西洋野菜をはじめ珍しい野菜を年間約140種類、19年間で350種類以上栽培し、それらを直接レストランへ販売しているタケイファーム代表、武井敏信(たけい・としのぶ)が、レア野菜の魅力や育て方のコツを余すところなく紹介します。

ルバーブとは?

ルバーブはシベリア南部原産のタデ科の多年草の野菜です。見た目はまるでフキのようで茎を食べます。日本ではあまり見かけることはありませんが、ヨーロッパやアメリカでは身近な食材として人気があります。最大の特徴は強烈な酸味で、その酸味を生かしてジャムやパイ、お菓子などに利用されます。加熱するとすぐに溶けてしまうのもジャムやお菓子によく使われる理由です。同じタデ科でオゼイユというフランス料理によく使われる野菜がありますが、こちらも強烈な酸味を持っています。

赤いルバーブと緑のルバーブとの違い

ルバーブには、赤茎種と緑茎種があります。ジャムなどの加工品にした際に赤い色が美しいことから、赤茎の色濃いものが求められているのが現状です。

鮮やかな赤いジャムとなる赤茎種ですが、緑茎種に比べ香りが弱く、硬くなりやすいという特徴があります。一方、緑茎種はジャムにすると緑色のジャムとなります。香りは強く、赤色に比べて柔らかく溶けやすいので、ジャム作りに向いています。

ルバーブといえば、真っ赤なものにスポットが当たりがちですが、決して緑色がNGというわけではなく、それぞれに良さがあります。緑色のほうが酸味は強く、しっかりした味のジャムに仕上がるので「味の緑」と呼ぶシェフもいます。

緑色のルバーブ

緑色のルバーブ

注意してもらいたいのですが、赤茎種の種を購入しても全て赤茎種が入っているわけではなく、緑茎種の種も混ざっている場合があります。【新規就農者必見!「西洋野菜の少量多品目栽培」で失敗しない方法】でも説明しましたが、これは、西洋野菜の栽培においては普通のことなのです。

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ルバーブの食べ方

最初に重要なことを説明します。
「葉は毒性を持っていて食べられませんので注意してください」

栽培したルバーブを簡単に食べるには、ジャムが一番です。

ルバーブジャムの作り方

【材料】
・ルバーブ…300g
・グラニュー糖…150g

使うルバーブの量に対して半分の量のグラニュー糖を使うのがおすすめ。一般的なレシピでは30~50%のグラニュー糖を使うようです。砂糖を多めにした方がルバーブの強い酸味を和らげることができ、さらに日持ちがよくなります。

【作り方】

  1. ルバーブを洗い、水気をふき、皮はむかずに1.5~2センチに切る
  2. 切ったルバーブとグラニュー糖を鍋に入れ、弱火で鍋底をへらでかき回しながらこげないように煮詰める
  3. 15分ほどでルバーブが崩れてくるのでお好みのとろみになったら完成
煮込む前のジャム

煮込む前のジャム

15分煮込んだルバーブのジャム2

15分煮込んで完成したジャム

ルバーブドレッシングの作り方

ルバーブの酸味がきいたドレッシングは野菜サラダに合います。しかも、野菜を選びませんのでぜひ試してみてください。

【材料】
・ルバーブ…100g
・グラニュー糖…50g
・オリーブオイル…大さじ4

【作り方】

  1. ルバーブを洗い、水気をふき、皮はむかずに1センチに切る
  2. 切ったルバーブとグラニュー糖をボウルに入れ、冷蔵庫に入れ1日おく
  3. 漬けておいたルバーブをみじん切りにする
  4. 1日おいて出てきた水分と3のルバーブとオリーブオイルを合わせ完成
 ルバーブから出た水分

ルバーブから出た水分

ルバーブの育て方

ルバーブの種や苗はオンラインショップで入手できます。

栽培の流れ

種まき
3月中旬~4月下旬。9センチの育苗ポットに4~5粒まいて1本に間引きます。

植え付け
5月初旬~6月下旬。株間80センチ、畝幅120センチ。

収穫
2年目の5月中旬~9月下旬。1年目は株の育成に専念し収穫はしません。

植え付けたルバーブの苗

植え付けたルバーブ

成功するための3つのひけつ

1. 植え付ける場所は熟慮!
4~5年収穫ができるので、じゃまにならないように植え付ける場所をよく考えること。
4年を過ぎたら、次の対策として株分けも可能です。春に株を掘り上げ、一株に芽を1つ以上つけて切り分けます。

2. トウ立ちしてきたら早めに摘除
7月頃、トウ立ちして白い花が咲きます。そのまま放任しておくと草勢が衰えるので、早めに花を切り取ります。ここは非常に大事です。

3. 萌芽前の追肥と盛り土
冬には地上部が枯れてしまいます。春の萌芽前までに(私は2月頃)、追肥と盛り土をすると赤色の発色のよいルバーブが出やすくなります。

生産者としての売り方

ジャムなどの加工品を作って販売している人にとって、本当におすすめのルバーブ。ジャムの作り方も簡単なため、マルシェなどの対面販売でも手短に作り方の説明ができることもメリットです。過去に野菜セットを販売していた時、ジャムの作り方を書いた説明書を付けてルバーブもセットに入れていました。ルバーブが入っている野菜セットもなかなかオシャレなものでした。

私の販売先はレストランなので、1キロ1500円ほどで販売していますが、シェフいわく、ジャムにするだけでなく、使い方次第では、前菜からデザートまでフルコースを作ることができるとのことでした。

タケイファームのルバーブのデザート1

タケイファームのルバーブを使ったデザート

タケイファームのルバーブを使ったコンフィチュールビーソース1

ルバーブのソースを使ったフォアグラのソテー

まとめ

ルバーブのジャムは、パンに塗ったり、ヨーグルトに入れたりする他、サラダや肉料理にも合います。作り方も簡単で時間もかかりません。5~9月と収穫期間も長く、それが4~5年も楽しめるのです。栽培に関してもそれほど手間もかからず、葉っぱは虫に食べられますが、利用する茎はほぼ食べられてしまうことはありません。そんなルバーブ、ぜひ栽培してみてください。

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