メロンの収穫は朝6時から
前回までに芽かきや摘花をしたメロン「肥後グリーン」が、いよいよ収穫の時期になりました。
今回は収穫作業と聞いて張り切る言ですが、何と作業開始は朝6時。それでも眠い目をこすりながら、いつものようにロリータ服に身を包んでやってきました。
代表の宮崎修太(みやざき・しゅうた)さんはすでに準備万端。すぐにでも作業開始できますが、まずは今日のロリータ服を撮影。ミヤザキファームのSNSで発信するコンテンツにしています。
少しずつ知られるようになったロリータ農業、思わぬところから反響があるようです。ミヤザキファームのSNSだけでなく、集落の人たちにも認知されるようになりました。言が作業をしていると、近隣の農家さんが軽トラを止めて声をかけてくれることも増えています。
宮崎さん
言
宮崎さんの母・優子(ゆうこ)さんのレクチャーを受けるとすぐに、メロンの収穫が始まりました。ハサミを持ち、根元から切り落とします。T字のツルを残して収穫する方法もありますが、ミヤザキファームでは根元ギリギリのところでカットします。
大きい物では2キロ以上にもなる肥後グリーン。持った左手には、ずっしりとした重みを感じます。
収穫したメロンは台車に積み込み、倒さないよう慎重に運び出します。
ミニトマトを道の駅へ納品
朝6時から2時間ほど作業し、8時にはこの日に予定していた分の収穫作業をすべて終えました。
優子さん手作りのおにぎりで、朝食の時間です。
涼しい時間から作業を開始したとはいえ、8時にはすでに気温が上がってきています。知らず知らず汗ばんだ体に、梅干しのおにぎりのおいしさが染みわたります。
休憩後には宮崎さんがミニトマトの納品に行くと聞き、言も一緒に向かうことにしました。
これまで発送作業をすることはあっても、お店への納品は初めての言。ミニトマトを積み込んだカゴを抱え、氷川町内にある「道の駅 竜北」へ向かいました。
販売用のラベルを貼ったミニトマトは、野菜売り場にひとつひとつ生産者自らが陳列します。
昨日収穫したミニトマトは新鮮そのもの。おいしさが伝わるよう、きれいに見えるよう工夫しながら、ラベルの向きを正面にそろえて丁寧に並べていきます。
ハウスで作ったトマトは、こうしてお客さまの手に渡っていくのだな、と実感しました。
収穫したメロンの仕分け
午後は、早朝に収穫したメロンの仕分け作業を行います。
朝は作業に夢中で気づかなかったものの、メロンの葉にあたった腕が、赤くかぶれてしまった言。
宮崎さんの祖母つや子さんが、お湯に浸して絞ったタオルを手渡してくれました。葉先でかぶれるのは、メロン農家あるあるなのだそう。
作業場には、おびただしい数のメロンが並んでいます。
言
優子さん
言
重さをひとつひとつ量り、200グラム単位で細かく分けていきます。
メロンの計量は宮崎さんの父、修(おさむ)さんの仕事。大切なメロンを傷つけないよう丁寧に、かつ素早く量ります。その数字を基に、優子さんと言はメロンを区分けして並べていきます。
贈答用には大きいメロンが喜ばれる一方で、少人数の家庭などを中心に食べ切りやすい小さいサイズが良いというニーズもあります。
それぞれのメロンが喜んでくれる人の手元に届き、食べた人が笑顔になってくれたらいいなと思う言でありました。
編集後記
芽かきや摘花から世話をしてきたメロン「肥後グリーン」の収穫を終え、そのずっしりとした重みに達成感ひとしおだった言。
また、道の駅の野菜売り場にミニトマトを陳列して、食べてくれる人を身近に感じる経験ができました。
手探りだった農業に、かすかに、しかし確かに感じ始めた手応え。
おいしいものを作りたい、食べた人に喜んでもらいたい。そんな作り手の思いが、少しだけ分かるようになりました。