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イチゴ(苺)の育て方を畑・プランター別で紹介! ランナーを株分けする方法も

鮫島 理央

ライター:

連載企画:農家が教える栽培方法

イチゴ(苺)の育て方を畑・プランター別で紹介! ランナーを株分けする方法も

家庭菜園で挑戦してみたいフルーツの代表格であるイチゴ。見た目も可愛いらしく、人気の高い作物ですが、赤くて甘いイチゴを作るためには、しっかり抑えなくてはいけないポイントもあります。本記事ではイチゴの栽培方法や、ランナーを株分けする方法なども詳しく解説していきます。

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イチゴとはどのような植物? 特徴や由来など

 

植物名 科名 原産地 草丈 耐寒性 耐暑性 花色 開花時期 栽培期間 生育適温 土壌酸度
イチゴ バラ科 オランダ 20~30cm 3月下旬~4月 10月~5月 18~25℃ 5.5~6.5pH

イチゴは紀元前からヨーロッパやアジアなどで食べられていた痕跡が残っており、長い歴史を持ったフルーツの一つです。現在一般的に食べられているイチゴは18世紀のオランダで、品種改良によって生み出されました。日本では明治期から少量が栽培されるようになりましたが、イチゴ栽培が大きな産業となったのは1960年代に入ってからで、国内では比較的新しい作物といえるでしょう。

ところで、イチゴは赤い実が果実だと思われがちですが、じつは赤い可食部は花托(かたく)と呼ばれる花の一部。表面の粒のようなものが果実で、つぶつぶがしっかりしていてツヤがあるものがおいしいイチゴの特徴です。旬を迎えたイチゴにはビタミンCや食物繊維はもちろん、キシリトールといった珍しい栄養素も含まれています。

イチゴの旬は冬? 春?

クリスマスケーキなど、冬のスイーツに使われるイメージのあるイチゴ。スーパーでは11月頃から流通が始まり、5月頃まで店頭に並びます。冬と春の2シーズンに渡って流通しているイチゴの旬は、果たして冬なのでしょうか、春なのでしょうか。

結論から言うと、本来イチゴが実をつけるのは4月~6月の春です。したがってイチゴの旬も本当であれば春ということになります。

冬の寒い時期でもおいしいイチゴが食べられるのは、イチゴにおいてはハウス栽培が主流であることや、品種改良によって日本の需要に適したものが生み出されていったという、生産者の努力のおかげなのです。

イチゴに含まれている主な栄養と効能

イチゴには次のような栄養素が含まれています。
それぞれどのような効能があるのか抑えておきましょう。

ビタミンC

ビタミンCは抗酸化作用があり、動脈硬化や皮膚のシミやシワを防いでくれる効果があります。粘膜の働きを助ける作用もあり、冬にはありがたい栄養素です。

葉酸

葉酸はビタミンBの仲間で、赤血球を作る働きをしています。貧血の予防や新陳代謝の向上、疲労回復などさまざまな効果が期待できます。

ペクチン

ペクチンは食物繊維の仲間で、腸内環境に作用します。善玉菌を増殖させ、お通じを良くしてくれる効果のほか、コレステロール値を抑える働きもします。

ポリフェノール

ポリフェノールは強い抗酸化作用があり、美肌効果や動脈硬化の予防に最適です。悪玉コレステロールを抑える働きもあります。

キシリトール

キシリトールは糖アルコールの仲間で、同量の砂糖と比べてカロリーが低いという特徴があります。唾液の分泌を促すので、虫歯予防に効果が期待できます。

カリウム

カリウムはナトリウムの排出を促し、血圧を下げる効果があります。また、体内の細胞や神経、筋肉や臓器などさまざまな器官の働きに関係する物質であり、非常に大切な栄養素です。

イチゴの育て方のポイント三つ! 成功させるために要チェック

イチゴを育てるときは、下の三つのポイントを抑えておきましょう!

・初心者は「一季なり」がおすすめ
・夏イチゴ(四季なり)は栽培難易度が高め
・ランナーを伸ばせば株分けして増やせる

それぞれ詳しく解説していきます。

初心者は「一季なり」がおすすめ

イチゴは収穫時期によって、一季なりのイチゴと、四季なりのイチゴに分類されています。
一季なりは1年に一度、旬の春(5月頃)を迎えた頃に収穫ができるというイチゴです。
対して四季なりは冬以外であればシーズンを問わず収穫できるというイチゴです。
一季なりのイチゴの方が、四季なりのものよりも食味がよく、栽培しやすく管理しやすいという特徴があるので、初心者は、一季なりのイチゴから栽培を始めるのが良いでしょう。

夏イチゴ(四季なり)は栽培難易度が高め

上でも述べましたが、四季なりは冬以外であればシーズンを問わず収穫できるという栽培期間の広さが特徴のイチゴです。年間の大半を通してイチゴを楽しめますが、一季なりよりも味が劣り、また追肥など栽培管理が大変というデメリットもあるため、熟練者向けといえます。

また近頃は真夏の気温が高くなってきていて、四季なりイチゴの生育適温上限である30℃を超える日も少なくありません。暑い日が続くと実がつかなくなってしまったり、生育不良が出たりしてしまうので、管理が更に大変になってしまいます。こういった面から、四季なりイチゴは栽培難易度が高めといえるでしょう。

ランナーを伸ばせば株分けして増やせる

ランナーとは「ほふく茎」とも呼ばれ、イチゴの親株から垂れているツルのような茎のことをいいます。イチゴはこうした茎を親株から伸ばし、地面についたところで子株をつけることで増えていきます。

この仕組みを利用することで、イチゴ苗を人工的に増やすことも可能です。イチゴのランナーを伸ばしておいて、ついた子株を育苗ポットなどに植え付けし、ある程度成長した後に親株から切り離すことで、株分けを行うことができます。詳しいやり方については、本記事の最後に解説していきます。

イチゴが甘くならない? 失敗の原因と対処法

イチゴは真っ赤に熟すことで甘くなります。ただ、さまざまな要素が原因で思ったように甘くならないこともしばしばあります。特にありがちな原因とその対処法について説明していきます。

日当たりが悪い

イチゴにとって日当たりの良い場所というのは、とても大切な環境の一つです。
日照時間が長く、日当たりの良い場所で育てたイチゴは、良く育って実も甘くなります。
プランター栽培の場合、春先に暖かくなってきたら、日当たりの良い、暖かいところに置いておくとよいでしょう。

残っている葉が少ない

イチゴ栽培では古くなった葉を取る葉かきという作業があります。この時の葉の取り方については、葉は1本の木で少なくとも8枚ぐらいは残すようにしましょう。木の勢いが強い時はもっと葉を残しておかないと、実がなるツルが途中で引っかかれる葉がなくなり、結果としてツルが折れてしまって味がしないイチゴになってしまうことがあります。

追肥の量が少ない

生長中に不足した栄養素を補う追肥の量が少ないことも、考えられる原因の一つです。
基本的に肥料は市販のボカシ肥料やイチゴ専用配合肥料などを用いて構いません。
もし、より手をかけて栽培したいという場合は、肥料を自作することも可能です。

肥料を自作する場合は、有機酸、糖、アミノ酸を用います。
有機酸はお酢や、クエン酸を水で1000倍程度に薄めて使います。糖は糖蜜(モラレス、黒糖でもOK)を、同様に水で1000倍程度に薄めて使います。アミノ酸は、ホームセンターなどで売っているアミノ酸入り肥料を水で1000倍程度に薄めて使います。
約970ミリリットルの水に、希釈したお酢、糖蜜、アミノ酸を1ミリリットルずつ溶かして、ジョウロで散布しますが、もっと薄くても大丈夫です。濃すぎる場合は、イチゴの苗にかかると萎れてしまう場合があるので注意してください。

わき芽を取っていない

甘いイチゴを収穫するためには、わき芽かきを行いましょう。
芽かきというは、イチゴの木の根元から出てくるわき芽をかく(とる)ことです。芽かきをする時期はつぼみが出てくる頃から行います。余分な芽をとることで、養分の無駄使いを減らし、実に養分が集中するようになります。苗の根元を確認して、わき芽を見つけたら、つまんで引っ張るようにして根元から抜きます。

イチゴを畑(地植え)で育てる方法

イチゴを畑(地植え)で育てる方法やポイントは次の通りです。

・土作り、畝立て
・準備した苗を定植
・寒さ、雪対策
・マルチングについて
・追肥は様子を見ながら
・開花、受粉開始
・病害虫や鳥害対策
・芽かき、葉かき
・実が真っ赤になったら収穫
・翌年も栽培するなら子株を作る

以上のポイントについてそれぞれ詳しく解説していきます。

土作り・畝立て

植え付け2週間前までに、1平方メートルあたり100グラムの有機石灰をまき、よく耕しておきます。苦土石灰でも構いませんが、有機石灰の方が粒が粗く、ゆっくり土に溶けるのでおすすめです。次に、植え付け1週間前までに1平方メートルあたり、完熟堆肥(たいひ)を3キロ・肥料を100グラムほど散布し、すき込みます。

土作りが済んだら、畝を立てます。
畝は一条植えであれば、畝幅60センチ、株間30センチ、高さ15センチほどで良いでしょう。二条植えの場合は畝幅を倍程度にしますが、初めて栽培するなら一条の方が管理しやすくおすすめです。
畝を立てることができたら、表面をなるべく水平になるように木の棒や支柱などでならしておきます。

準備した苗を定植

畝の準備ができたら、植え穴をつくり苗を植えていきます。初心者におススメな一季なりのイチゴを育てる場合、10~11月半ばに植え付けを行って、5~6月の収穫を目指します。

苗を植え付けるときは、クラウン(葉の付け根にある茎の根元部分)が地面に埋まってしまわないよう、深すぎず浅すぎず、ちょうどよい深さで植えるのがポイントです。
また、イチゴの実はランナーがついている部分とは逆の方向につきます。植える際は、実が付く方向を畝の外側に向けて植え付けましょう。植え付けが済んだら、たっぷりと水をやります。

寒さ・雪対策

根元にわらなどを敷いておくと寒さ対策になり、また、土の乾燥対策にもなります。
品種によっても違いますが、イチゴは一般的に寒さに強く、特にホームセンターで売っているような一季なりのものはマイナス5~6℃くらいまでなら特別な措置は必要ありません。寒さを体験することで、春には花がよく咲くので、必要以上に苗を温めるのは避けます。ただし、雪には要注意! 雪に埋もれると、苗が傷んでしまいます。防雪を兼ねて、ホットキャップなどのカバーをするのも一つの手です。

マルチングについて

イチゴ栽培の場合、最初からマルチングをする必要はありません。イチゴは冬の寒さに当たると一度休眠状態に入り、春になって活性することで一気に成長が進みます。そのため2月中旬頃、追肥をしたタイミングでマルチを張って地温を上げることで、効率的にイチゴの花芽の成長を促すことが出来ます。地温確保のほか、雨や泥の跳ね返りを抑えたり、雑草対策にもなったりするのでマルチングは忘れずに行いましょう。

追肥は様子を見ながら

イチゴ栽培では、頻繁な追肥は必要ありません。特に1月の寒い時期には肥料の養分が使われない可能性が高いためです。追肥をする場合は、2月中旬頃に行います。市販のイチゴ肥料や化成肥料など(30~50グラムほど)を株元から少し離したところに施肥します。

開花・受粉開始

3月になり花が咲きだしたら人工授粉をしてあげましょう。
開花初期はまだ気温が低く、昆虫による自然受粉が弱いため、毛先の柔らかい筆などで雄しべを揺らして雌しべに花粉をつけて人工授粉しておきます。受粉がうまくいかないと、奇形果になってしまったり、肥大しないのでおいしいイチゴになりません。

病害虫や鳥害対策

イチゴは、地をはうようにして大きくなるので、雨の跳ね返りの影響を受けやすくうどんこ病などにかかりやすいです。マルチングをした時に、株の周りに敷きわらを敷いてあげるだけでかなり違います。他にもハダニが発生しやすいので風通しを良くし、必要に応じて農薬で防除を行いましょう。

またイチゴは鳥に狙われやすく、果実が熟れてくるとすぐに食べられてしまいます。事前に防鳥ネットをかけるなどして対策をしておきましょう。

芽かき・葉かき

葉が混んできたと感じたら、葉かきをします。
花の下の古い葉を中心に取り除きましょう。取りすぎると良くないので、一株につき8枚は残します。

また木の根元から芽が出てきたら芽かきもします。芽を取り除くことで甘いイチゴの実になるので、忘れず行います。

実が真っ赤になったら収穫

開花から30~45日程度で真っ赤に熟してきます。
イチゴのヘタあたりまで赤く染まり、ヘタも反り返ってきたら甘くなっているサイン。鳥に食べられてしまう前に収穫しましょう。ハサミなどで株から伸びているランナーを切って収穫します。

翌年も栽培するなら子株を作る

翌年もイチゴを栽培したいなら、来シーズン用の苗を自作してみましょう。
健康な親株からランナーを伸ばし、子株を作ることで新たな苗を作ることができます。詳しいやり方については、記事の最後で説明します。

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イチゴをプランターで育てる方法

イチゴをプランターで育てる方法やポイントは次の通りです。

・プランター(ストロベリーポット)を準備
・鉢底石、鉢底ネットを敷く
・培養土を入れる
・苗を準備し植え付け
・水やり、追肥
・人工受粉
・病害虫や鳥害対策
・芽かき、葉かき
・収穫

以上のポイントについて、それぞれ詳しく解説していきます。

プランター(ストロベリーポット)を準備

プランターについては、深さ20センチほどあれば十分でしょう。幅が65センチもあれば3株ほど育てられます。また、ストロベリーポットと呼ばれるイチゴ栽培専用のプランターを使っても良いでしょう。デザイン性も高く、観賞用としてもピッタリです。

鉢底石・鉢底ネットを敷く

プランターを準備したら、鉢底石と鉢底ネットを敷きます。
鉢底石はプランター内の土の水はけや通気性を高めるために用います。
鉢底ネットは雨や水やりの際に、プランター底から土が流れ出てしまうことを防いでくれます。また、害虫が穴から入ってくることを防ぐ役割もありますので、忘れずに敷きましょう。

培養土を入れる

培養土は市販の野菜培養土やイチゴ専用の培養土を使いましょう。これらの培養土にはイチゴの成長に必要な養分があらかじめ含まれているので、特別元肥(もとごえ)などを自分で入れる必要はありません。

培養土はプランターの縁から2センチほどまで入れて、プランター全体をたたくようにして土をしっかり落ち着かせましょう。

なお、畑や庭の土をプランターに入れることはおすすめできません。病害虫や雑草発生の原因になるので、必ず市販の清潔な土を使いましょう。

苗を準備し植え付け

土の準備ができたら、いよいよ苗を植え付けていきます。
基本的には地植えの植え付けと同じやり方で構いません。クラウンを埋めすぎないように注意することも、ランナーの向きに注意することも同じく大切です。

2株以上植える際は、株間20センチは取るようにしましょう。植え付け後に敷きわらを敷き、乾燥で株が乾かないよう注意してください。

水やり・追肥

プランター栽培では土が乾燥しやすいので水やりが非常に大切です。
水やりの頻度は、プランターの表面が乾いたタイミングです。プランターの底から水が染み出してくるくらいたっぷりとあげましょう。

地植えと異なり、プランターは定期的な追肥が必要です。イチゴの生長が始まる2月、最初の花が咲く3月にそれぞれ1回ずつ追肥しましょう。固形肥料の代わりに液肥を薄めて使ってもよいでしょう。液肥の規定倍率を守って希釈して与えてください。

人工受粉

プランター栽培では、アパートやマンションのベランダなど、昆虫や風による自然受粉が難しい場所もあるでしょう。そういった場合はもちろんですが、イチゴは基本的には人工受粉を行います。雌しべをたたいて雄しべに花粉をしっかりと付けてあげましょう。

病害虫や鳥害対策

主な病害虫はうどんこ病やナメクジ、ハダニなどが挙げられます。
常に風通しを良くし、枯れた葉や、病気が出てしまった葉はすぐに取り除くようにしましょう。鳥害対策として、防鳥ネットを使うことも大切です。

芽かき・葉かき

芽かきと葉かきは地植え栽培同様、プランター栽培でも行います。
詳しいやり方については、地植え栽培の所で解説しています。

収穫

実がヘタのところまで真っ赤になり、ヘタが反ってきたら収穫です。
清潔なハサミなどでランナーからイチゴを切り取って収穫しましょう。
熟した状態で放置していると、すぐに鳥に食べられてしまうので早め早めの収穫が大切です。

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ランナーを切ってイチゴを増やす方法

親株から伸びるランナーを使って、イチゴの株を増やすことができます。次の手順で挑戦してみましょう。

・収穫を終えた親株のランナーを伸ばす
・子株ができたらポットの上に置く
・ピンでランナーを止める
・孫、ひ孫と株を増やす
・各ランナーを切り離し秋まで管理する
・10月~11月頃に植え付ける

以上の手順について、詳しく解説していきます。

収穫を終えた親株のランナーを伸ばす

収穫が終わった健康な株を親株とし、そこからランナーを伸ばしていきます。親株に残す株の見分け方としては、一番収穫量が多く病気にかからなかったものを選ぶようにします。1本のランナーから2株作るので、作りたい子株の数に応じてランナーを伸ばしましょう。それ以上は必要ないので、切ってしまいます。

子株ができたらポットの上に置く

ランナーを伸ばしていると、ランナーの先に子株の葉が付き始めます。やがて子株といえるサイズにまで成長するので、子株ができたら育苗ポットの上にランナーを誘引してあげましょう。土に触れているとそこから根が出てくるので、水をやっていればやがて活着します。

ピンでランナーを止める

子株の根がしっかりと活着し、ランナーを切って株分けをするまでは、U字ピンなどでランナーを固定しましょう。子株が斜めに寝た状態で根が出てしまうと、正常な苗にならなくなってしまいます。ピンで子株が土と密着するよう固定してあげてください。

孫・ひ孫と株を増やす

親株からランナーを通じて子株、孫株、ひ孫株とどんどん増えていきますが、全てをイチゴ苗として使えるわけではありません。

苗として使えるのは葉が3~4枚ついた孫株、ひ孫株くらいです。最初に出来た子株は親株の病気や良くない所も受け継いでいるため、苗としては不適格です。子株は、あくまで孫株、ひ孫株を作るために作るものだと思ってください。

孫株、ひ孫株も子株と同じように伸びてきたランナーを育苗ポットに誘引して作っていきます。親株から一本のランナーで子、孫、ひ孫とつながっていくイメージです。

各ランナーを切り離し秋まで管理

植え付け用の孫株、ひ孫株が十分に育ったらランナーを切り離して株分けを行います。ランナーを切る位置は、切り分けたい株から見て親株側のランナーを長めに残し、子株側のランナーは短めに切ります。こうすることで、苗として植えた時、実つきの方向をそろえることが出来ます。

出来上がった苗は植え付け時期である10月~11月が来るまで保管します。イチゴは夏の暑さが苦手なので、涼しい室内で保管しましょう。屋外で保管する際は、直射日光を避け、風通しの良い場所に置きましょう。また夏は朝夕の2度、水やりを行ってください。

10月〜11月ころに植え付け

苗を10月まで育てることができれば、後は植え付けです。イチゴは連作を苦手とする作物なので、地植えの場合は同じ場所を避け、プランターの場合は同じ土を使い回さず、新しい土を使って栽培してください。

甘くておいしいイチゴを作ってみよう

イチゴ栽培では、土作りはもちろん、日々の管理が大切になってきます。地面にはうようにして大きくなっていくイチゴは、放っておくとすぐに泥や雨水をかぶってしまい病気にかかってしまいます。そうならないようにしっかりと敷きわらやマルチなどで管理をしてあげましょう。

イチゴは栄養状態をよく保ち、病害虫の防除をしっかりと行えば、ランナーから子株を作って来年も栽培を楽しむことができます。イチゴの健康状態をこまめにチェックして、トラブルが起きても早め早めに対処できるようにしましょう。

イチゴは家庭菜園の中でも栽培難易度が高い作物です。慣れてくるまでは難しいかもしれませんが、本記事を参考に是非挑戦してみてください。

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