薬膳の世界から見たクワイ
薬膳の世界でクワイは、五気は涼、五味は甘と苦に分類される食べ物です。漢名は「慈姑(ジコ)」といい、クワイは大きく二つに分けることができます。
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おせち料理などに欠かせない日本で使われるクワイはオモダカ科の植物で、中華料理に使用されるクロクワイはカヤツリグサ科に属します。つまりクワイとクロクワイとでは、薬膳の効果が異なってきます。
中国では「百毒と悪瘡丹毒(あくそうたんどく)を解き、毒ヘビに噛まれた傷を直す」と呼ばれるほどに、薬膳効果が高いとされる食べ物です。まるで毒下しのような言い方ですが、実際はニキビやできもの、はれもの、吹き出物、暑気あたり、尿路結石などに効果があるとされています。
クワイの主成分は糖質ですが、リンとカリウムなどを含みます。実は中国ではクワイは「浮気封じの薬」とも呼ばれていて、その理由は、クワイを食べすぎると性欲が減ってしまうからなのだとか。普通に食べる分には問題ないのでご安心を。
クワイの薬効が実だけではなく、花にも含まれています。炎症を鎮める効果があり、痔瘻や腫れ物にも効果的だと言われているんです。