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「高病原性鳥インフルエンザ」から農場を守るためにできること(2/3)

「高病原性鳥インフルエンザ」から農場を守るためにできること

香川県で2018年1月11日に今シーズン初の感染が確認されたことが発表される(※1)など、近年、高病原性鳥インフルエンザが全国で確認されています。深刻なダメージを与える高病原性鳥インフルエンザに対し、家きんを飼養する農場(養鶏場)はどのような対策をすると良いのでしょうか。農林水産省動物衛生課の、木下祐一(きしたゆういち)さんに、鳥インフルエンザの感染経路とその対策について、話をうかがいました。

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出入りする人間の消毒と、家きんの健康観察も大切

画像提供:農研機構動物衛生研究部門

鳥インフルエンザウイルスは、家きん舎に出入りする人が、ウイルスを手指や衣服、または靴底などに付着させたまま舎内に持ち込んでしまうことで、拡大する可能性もあるといいます。

「そのため、家きん舎に出入りする人は、従業員も含めて、手指や衣服、長靴の消毒を徹底して行ってください」と木下さん。車両も、農場の出入り口で入念に消毒を行います。消毒は毎回必ず行い、習慣づけることが重要だそうです。

また、鳥インフルエンザウイルスは複数の型に分かれており、型によって症状や被害規模も変わるといいます。

家畜の伝染病の発生と、その蔓延の防止を定めた「家畜伝染病予防法」では、鳥インフルエンザは家きんに対する病原性やウイルスの型によって、「高病原性鳥インフルエンザウイルス」「低病原性鳥インフルエンザウイルス」などに区別されています。

鶏が高病原性鳥インフルエンザウイルスに感染すると、その多くが数日以内に死んでしまいます。一方、低病原性鳥インフルエンザウイルスに感染すると、症状が出ない場合もあれば、咳や荒い呼吸など軽い呼吸器症状が出たり、産卵率が下がったりする場合もあります。

「飼養家きんの健康観察を念入りに毎日行うことは、早期発見に繋がります。例えば、産卵率の低下や、元気がなくなったなど、家きんに異常を見つけた場合には、直ちに最寄りの家畜保健衛生所に連絡をしてください」。

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