家庭菜園こそ注意! 連作障害の予防と対策【畑は小さな大自然vol.17】

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家庭菜園こそ注意! 連作障害の予防と対策【畑は小さな大自然vol.17】

連載企画:畑は小さな大自然

家庭菜園こそ注意! 連作障害の予防と対策【畑は小さな大自然vol.17】

最終更新日:2018年11月16日

こんにちは、暮らしの畑屋そーやんです。今日は「連作障害」について。野菜によっては毎年同じ場所で作り続けていると、年々収量が落ちたり、病気になりやすくなったりと生育に障害が出てきます。特に家庭菜園の場合、場所も狭く、同じ科の野菜を集中的に植えがちなため、いつの間にか連作障害になりやすいもの。今回は、そもそもなぜ連作障害が起こるのか、そして連作障害が起こりにくくするにはどうすればよいかについてご紹介していきます。

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連作障害とは? どんな障害がでるの?

連作障害とは同じ科の仲間を同じ場所で続けて植えていると生育障害が起こるというものです。例えば、トマト・ピーマン・ジャガイモ・ナスなどはすべて同じナス科です。
具体的な障害の種類には主に以下の3つが挙げられます。

1)土壌病害

病原となる細菌やカビ、ウイルスが土の中での割合が増えすぎてしまった畑で野菜を育てると、病気になりやすくなってしまうというものです。

【代表的な病害】

①青枯れ病
葉が緑色のまましおれて枯れてしまう病気。トマト・ジャガイモなどの野菜がかかりやすい。

②根こぶ病
根にたくさんのコブができて水分や栄養を吸えなくなり、しおれやすくなる病気。アブラナ科の野菜に起きやすい。

2)生理障害

野菜の生育に必要な栄養素はいろいろありますが、それらの栄養素がそれぞれ少なすぎても多すぎても生育に障害が出てきます。

【代表的な症状】

①葉は青々と茂り、花は咲くが実がつかない。葉が萎縮する ▶︎ 窒素過剰

②トマトの尻腐れ ▶︎ カルシウム欠乏

③葉の葉脈以外の部分が黄色くなる ▶︎ マグネシウム欠乏

3)土壌虫害

土壌にいる特定の虫が増えすぎることによって起きる障害で、センチュウがその代表例になります。センチュウは土の中にいる小さくて透明な目に見えない虫です。もともと土の中に無数にいるのですが、中には数が増えすぎることによって野菜に害を及ぼすものがいます。特に根にコブを作ったり、根腐れを起こさせて生育を阻害するネコブセンチュウや根腐れセンチュウなどが有名です。

なぜ連作障害がおこる?

連作障害は、同じ科の野菜を植えることで、土の中の栄養素・土壌生物のバランスが崩れることによって起こります。同じ科の野菜の場合、土から吸収する栄養素やその野菜に住み着く生物がほとんど同じになるので、そればかりを植えていると、だんだんとバランスが崩れていくのです。

逆に言うと連作自体が原因でなくても、成分の強い肥料を入れすぎたり、常に作物を作りすぎていたりなど土の栄養素や土壌生物のバランスを崩すような野菜の作り方をしていると同じような症状が出てきますので、注意が必要です。

どの野菜で連作障害が起こりやすい?

連作障害はなりやすい野菜となりにくい野菜があります。なりやすい野菜に関しては、それぞれ目安となる輪作年限がありますので、その期間は同じ科目の野菜を植えないようにします。この輪作年限は土の状態によっても異なりますので、あくまでも目安にしてください。

科目 野菜例 輪作年限
ナス科 トマト・ナス・ピーマン・ジャガイモなど 3〜4年
ウリ科 キュウリ・ゴーヤ・ズッキーニ・カボチャなど 2〜3年
マメ科 ラッカセイ、インゲン、ソラマメなど 2〜3年
アブラナ科 キャベツ・カブ・ダイコン・ハクサイなど 1〜2年
サトイモ科 サトイモ 3〜4年
連作障害が出にくい野菜 サツマイモ・コマツナ、ネギ、ニンジン、ニンニクなど なし

連作障害の対策・予防

以下の4つの方法をメインに連作障害にならないような畑作りを心がけましょう。もし連作障害のような症状が出てきた場合、農家であれば薬剤で消毒などを行いますが、家庭菜園ではおすすめしません。時間をかけてでも以下の4つを行いながら根本的に直していきましょう。

①輪作を行う

同じ場所に同じ科目の野菜を続けて植えないように、計画的に植える場所を変えていくことを輪作と言います。畑を4〜5つほどにゾーン分けし、毎年違う科目の野菜を植えるようにしていくことで、連作を避けていきます。

②多様な野菜(植物)を植える・コンパニオンプランツを利用する

同じ場所に複数の種類の野菜や花などの植物を植えることで、バランスが崩れるのを防いでいきます。野菜の生育に邪魔にならない程度であれば、雑草もあえて畑に残すことで多様性が保つこともできます。

野菜の組み合わせはなんでも良いというわけではなく、お互いに良い影響を与え合うコンパニオンプランツを利用しましょう。特にセンチュウにはキク科植物、トマトの萎ちょう病やキュウリのつる割れ病対策としてネギ科の植物がよく使われます。
コンパニオンプランツに関しての詳細は「種まきは計画的に!コンパニオンプランツ始動」 の記事をご覧ください。

③バランスのとれた土づくり

もともとの土づくりの段階で、栄養素や土壌生物のバランスが取れるようにしておくことで、連作障害になりにくい畑にしていくことが可能です。特にミネラルのバランスが整いやすく、野菜と共生する微生物が増えやすい雑草堆肥をベースに土づくりすることをおすすめしています。
参考:初心者でも簡単!雑草堆肥で土づくり【畑は小さな大自然vol.8】

④畑を休ませる(雑草や緑肥を生やす)

自然が生態系のバランスを取り戻そうとする力を利用して、野菜づくりを休む期間を作ることで、連作障害を緩和します。また土の再生に役立つマメ科のクローバーやイネ科のソルゴーといった緑肥作物を植えることもオススメです。

日頃の予防策が大切

連作障害は人間でいう生活習慣病のようなもので、一度なってしまうと治療には時間がかかりますし、分かりやすい解決方法があるわけでもありません。連作障害になってしまう前に、今回ご紹介した4つの対策方法を行ってください。もしすでになってしまった場合は、焦らずに少しずつ畑のバランスを取り戻していきましょう。

次回は冬シーズン突入!ということで、冬ならではの畑仕事の注意点やポイントをお伝えします。お楽しみに!

過去の記事はコチラ!【畑は小さな大自然】シリーズ

そーやんがアドバイスする【枯れ専かーちゃんのベランダ菜園】シリーズ一覧はコチラ!

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