家庭菜園初心者にオススメ! 6月に植える野菜5選【畑は小さな大自然vol.80】

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家庭菜園初心者にオススメ! 6月に植える野菜5選【畑は小さな大自然vol.80】

連載企画:畑は小さな大自然

家庭菜園初心者にオススメ! 6月に植える野菜5選【畑は小さな大自然vol.80】
最終更新日:2020年05月28日

こんにちは、暮らしの畑屋そーやんです。5月はさまざまな夏野菜を植えるのに忙しい時期でしたが、6月になって梅雨に入ると雨が多くなり、畑仕事のペースもゆっくりになります。梅雨明け以降は一気に日差しが強くなり、気温もかなり高くなりますので、この6月の間に植え付けできる野菜の種類は限られてきます。そんな中でも高温多湿に強く、家庭菜園初心者にも栽培が簡単な野菜を5つ選んでみました。選択肢は限られているとはいえ、植えているとあとあと野菜の少ない時期に収穫できて重宝するものが多いので、ぜひ試してみましょう。

サツマイモ


サツマイモは痩せ地を好んで育ち、手間もあまりかからないため家庭菜園にオススメの野菜です。ただ寒さには弱いので、十分に暖かくなってから植え付けましょう。

苗の植え付け時期:5月中旬〜6月中旬ごろ
収穫時期:10〜11月中旬ごろ

土づくりのポイント

サツマイモは水はけの良い乾いた土壌でよく育ちます。畑の中でも日当たりがよく、水はけの良い場所を選んで育てましょう。水はけの悪い畑では畝は高めに作ります。また土の中の肥料分が多いと葉や茎だけが大きく育つだけで、実が太らなかったり、味が落ちるため、基本的には無肥料で育てます。連作も可能なので、毎年同じ場所で育てましょう。

十分に暖かくなってから植え付け

サツマイモの生育適温は20〜30度と言われており、寒さには弱いので、十分に暖かくなってから植え付けましょう。サツマイモの苗はツルの部分が切られた状態で売られています。苗を買ったらバケツなどに入れた水につけておき、吸水させます。植え付けは株間30センチでツルを斜め45度にして、地面に苗の3〜4節ほどを埋めていきます。

マルチングとツル返しが大事

サツマイモのツルは横にどんどん伸びて広がっていきます。この時に周囲に草が生えていると、ツルと絡まって、草刈りがとても大変になります。サツマイモの苗の周囲はビニールフィルムまたは稲わら、雑草などで土を覆っておきます。ツルが伸びると、その先でまた根を張ろうとしますが、これを放っておくとその根からも芋をつけようとして、栄養が分散してしまうので、ツルを上に持ち上げて土に根付かないようにする「ツル返し」という作業を行います。ツルが1メートル以上伸びたら、その先は切ってしまっても構いません。

追熟させてから食べよう

10月以降に試し掘りをしてみて、十分に太っていれば収穫していきます。あまり長期間畑に置いておくと鳥獣害にあいやすくなるので注意します。晴れた日の午前中に収穫し、半日ほど日に当てて乾燥させます。収穫後はすぐ食べてもおいしくないので注意が必要です。2〜4週間ほどは新聞紙で包み、ダンボールに入れて冷暗所で保存しておくとデンプンが糖に変化しておいしくなります。10度以下だと低温障害を起こすので冷蔵庫での保存はやめましょう。

プランター栽培のポイント

プランターで栽培する場合は、伸びてきたツルにしっかりと日が当たるようにします。ベランダなどで日当たりがあまりよくない場合などは、ツルを持ち上げて日の当たるところに伸ばしても良いでしょう。

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青ジソ


青ジソは料理の時に少しあるととても重宝しますよね。栽培も簡単で、こぼれ種で毎年発芽もしやすい野菜ですのでぜひ植えてみましょう。

種まき時期:5月ごろ
苗の植え付け時期:4〜6月ごろ
収穫時期:6〜9月ごろ

土づくりのポイント

青ジソは比較的痩せた土でも育ちます。初めは少なめの堆肥(たいひ)で育て、生育が悪ければ追肥する形で良いと思います。日当たりのよい場所を好む植物ではありますが、日当たりが強すぎると葉が厚く硬くなってしまうのと、やや湿った土壌を好むので半日陰くらいの場所がオススメです。

一晩水につけてからまく。覆土は薄めに

青ジソの栽培で最も難しいのは発芽です。特に重要なポイントは3つあります。まずは発芽温度で、20度以上必要ですので、十分に気温が上がってから種まきしましょう。2つ目は水分で、シソの種は殻が硬く発芽までに水分が十分に維持できないと発芽しません。そのため一晩水につけてからまくと発芽しやすくなります。3つ目は光で、シソは好光性種子といって発芽に光を必要とする性質があります。覆土が厚すぎると発芽しないことがありますので、うっすらと種が隠れる程度にしておき、しっかりと手で土を押さえましょう。プランターや苗箱、畑の一部に1〜2センチ間隔でバラまきして、ある程度大きくなってから広い場所に移し替えると管理が楽でオススメです。
ちなみに苗からの栽培ももちろん可能で、こちらの方が簡単ですので、少数でよい場合は苗から育ててみましょう。

背丈30センチくらいで摘心

葉が重ならない程度に適宜間引きながら育て、30センチほどの大きさになったら、先端を10センチほど摘んでおきましょう。こうすると脇芽が成長し、収穫の総量も増えます。

プランター栽培のポイント

青ジソはプランターでの栽培も容易です。湿った土を好むので、土が乾燥しすぎないように適宜水やりをします。半日陰でも大丈夫ですが、ベランダなどでの栽培は日当たりが悪くなりがちですので、日当たりが悪すぎてヒョロヒョロにならないように注意しましょう。

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大豆(エダマメ)


大豆は比較的痩せた土地を好むので、土づくりがまだ出来上がっていない畑でも作りやすい野菜です。実がなるために多くの水分を必要とするので、特に元田んぼだったような場所や粘土質な畑では栽培しやすいです。

種まき時期:6〜7月上旬ごろ
収穫時期:10〜12月ごろ(エダマメとしては9月ごろ)

土づくりのポイント

大豆などのマメ科は根に共生している根粒菌の働きで、空気中からも窒素を取り込むため、痩せた土地でもよく育ちます。逆に土の中の窒素分が多すぎると、過剰に吸収して、茎葉は大きくなるものの実がならないといった木ボケの症状が出やすくなります。まずは無肥料で栽培してみましょう。

種まきのポイント

ちょうど良い種まきのタイミングに関しては品種や地域によって少しずつ異なるため、できれば地元の農家さんや園芸店の人に聞いてみるのをお勧めします。3粒ずつ20センチ間隔で、深さ2センチほどを目安にまいていきます。豆類は種まき直後に鳥などにタネを食べられてしまうことがあるので、テグスや不織布などで対策しましょう。発芽してきたら生育の良い2本を残し、2本立ちで育てていきます。

花が咲いたらたくさんの水分が必要

大豆は花が咲いて実が太る時期にたくさんの水分を必要とします。そのため昔の人は田んぼの畦など常に水分が摂取できる場所での栽培を行っていました。この開花期以降に10日ほど雨が降らない場合は夕方ごろにたっぷりと水やりをしましょう。

エダマメとしても食べられる!

大豆とエダマメは同じ植物ですので、大豆として栽培した一部を9月ごろに収穫すれば、エダマメとしても食べられます。多めに植えてどちらも楽しめるようにしておくと良いです。

完全に枯れてから収穫

大豆の収穫は完全に枯れて、振るとカラカラと音がするようになったら収穫します。1〜2週間ほど風通しの良い日陰で干して、しっかりと乾燥させてから中のマメを取り出します。

プランター栽培のコツ

大豆はプランターでも栽培しやすいですが、実際に料理などで使用するときはまとまった量が必要となることが多いと思いますし、収穫まで長期間場所をとるので、エダマメとして栽培する方が個人的にはお勧めです。

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クウシンサイ(エンサイ)


クウシンサイはエンサイ、またはエンツァイなどと呼ばれることもある野菜で、あまり知名度がないようですが、日本の高温多湿環境でも栽培しやすく、葉物があまり収穫できない夏場にはとても重宝します。味もおいしいのでぜひ試してみてほしい野菜です。

種まき時期:5〜6月ごろ
収穫時期:7〜10月ごろ

土づくりのポイント

クウシンサイはサツマイモと同じヒルガオ科ですが、芋を作るわけではなく茎葉を太らせて収穫しますので、ある程度土が肥えていた方が収穫量は増えます。ただ肥料を入れ過ぎるとアブラムシが発生することがあるため注意しましょう。種まきの2週間ほど前には堆肥を入れ、あらかじめ土づくりをしておきます。

植え付けのポイント

クウシンサイの種は硬いので種まきから行う場合は一晩水につけてからまきます。1〜2センチ間隔ですじまきし、1センチほど覆土していき、しっかりと手で土を押さえます。苗からの植え付けも可能です。本葉が4〜5枚になった頃には10〜15センチ間隔になるように間引いていきます。

マルチングで保湿しよう

もともと水辺で自生していた植物ですので、湿った土壌を好みます。ビニールフィルムや稲わら、草などを畝に敷き詰め、土が乾燥しないようにしましょう。

摘心して脇芽を増やす

背丈が30センチほどになった時に1回目の収穫を兼ねて摘心していきます。先端から15センチほどを切って収穫します。それから2週間ほどすると脇芽がどんどん伸びてきますので、必要な分だけ収穫していきます。収穫の時に手でぽきっと折れる硬さのところまでは食べられますので、硬さを確認しながら手で収穫するのをオススメします。

プランター栽培のポイント

プランターでの栽培も容易です。土が乾燥しすぎないようにだけ注意しましょう。

モロヘイヤ


モロヘイヤもクウシンサイと同様に暑さに強く、夏場に重宝する葉物野菜の一つです。低木のように大きく育ち、一度植えると秋頃まで収穫できるので、畑に少しでも植えていると長期間楽しめます。

種まき時期:5〜6月中旬ごろ
収穫時期:7〜10月ごろ

種まき・植え付けのポイント

モロヘイヤは発芽適温が25度以上と高いため、気温が十分に高くなってから種まきします。育苗用ポットやセルトレイ、畑の一部を使って苗を作り、10センチほどの大きさになったらそれを移し替えます。株間が30〜40センチほどで植えていきましょう。

摘心して脇芽を増やす

クウシンサイと同じように摘心して脇芽を増やすことで収穫量を上げることができます。背丈が30センチほどになった段階で先端を10センチほどの長さで摘んでいきます。さらに50センチほどまで成長してきたら先端の10〜15センチほどを収穫します。こちらもクウシンサイと同じようにぽきっと手で折れる場所は食べられますので、手で硬さを確かめながらの収穫がオススメです。

サヤや種は毒があるので絶対に食べてはいけない


モロヘイヤは花が咲いた後にサヤができ、種をつけていきますが、このサヤの部分や種の部分には毒があり、人や家畜などが食べると中毒を起こすことがあると言われています。家庭菜園では野菜の種の姿が見られることは楽しみの一つでもありますが、間違って食べないように注意しましょう。

マルチングで雑草・乾燥・泥はね対策を


この時期に野菜を植える時に徹底しておきたいのがマルチングです。土を裸のままにしておくと梅雨時期は雨によって泥がはね、葉や茎に泥が付いて病気の原因になりますし、畝の土が雨によって流れてしまうこともあります。また気温が高くなって雑草が生えやすい時期であるにもかかわらず、雨だと草刈りの作業も遅れがちになるので、マルチングによって少しでも雑草を防いでおくと、野菜の生育にも大きく影響します。また梅雨明け以降は高温によって土はどんどん乾燥していきますので、マルチングをしておくと土の水分を保ちやすくなります。今回ご紹介した野菜を植える際には、ぜひマルチングも合わせて行うことをオススメします。

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