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新規就農で水耕栽培、多額の投資を決断できた「稼げる農業」への作戦

吉田 忠則

ライター:

連載企画:農業経営のヒント

新規就農で水耕栽培、多額の投資を決断できた「稼げる農業」への作戦

これまで大勢の新規就農者を取材してきたが、多くは露地で野菜を育てていた。理由はさまざまにあるが、元手が少なくてすむというのもその1つ。だが中には多額の投資を覚悟して、ハウスで水耕栽培に挑む人もいる。神奈川県相模原市で就農した中島眞治(なかじま・しんじ)さんに取材した。

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露地で経験を積んでから水耕用のハウスを建設

中島さんは現在40歳。ハウスは面積が450平方メートル。2023年7月に完成し、10月に独立就農した。水耕で育てているのはグリーンリーフやフリルレタス、小松菜、ケールなど。新規就農者の応援に力を入れている野菜卸のコロット(埼玉県所沢市)や地元の農協が運営するスーパーのAコープなどに販売している。

横浜市で生まれ、東京で育った。小さい頃から環境問題に関心を持ち、専門学校で植物学を学んだ。このときトマトを土耕と水耕で育ててみて、水耕の生産性の高さを実感したことが、現在の営農につながっている。

農業の世界に進む前は、食品の販売会社で営業の仕事をしていた。だが「植物が大好き」という思いが募り、就農を決意して35歳で脱サラ。都内で就農を目指す人の窓口になっている東京都農業会議を訪ねた。

このとき対応したのが、数多くの就農者を後押ししてきた松沢龍人(まつざわ・りゅうと)さんだ。「農業を選んだことで不幸になるなよ」。中島さんに対し、松沢さんはそう念を押した。中島さんは当時、結婚したばかり。きちんと生計を立てられる農業をしてほしいとのアドバイスだった。

中島さんの栽培ハウス

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