
SNSやメディアで話題沸騰! 最新のイチゴ狩り園は
エネルギーでも未来と向き合う

面積600坪の広々としたハウスの天井から、赤い実をつけたイチゴが降りてくる。目にも新鮮な『空飛ぶいちご東京』は、「電車で行ける」がキャッチフレーズの「府中いちご狩り園」がプロデュースする新業態のイチゴ園。2024年1月に府中市の住宅街の真ん中にオープンした。「イチゴはもちろんおいしいけれど、売っているのはこの空間でゆっくり過ごす時間と体験です」とオーナーの関喜良さんが言うように、ハウス内にはレジャーシートやテーブルの無料レンタル、子ども向け遊具、ドリンクバー、キッチンカーまでを完備。イチゴは食べ放題ではなく、摘み取った分量を購入する方式だ。オープン時にSNSで情報を発信すると瞬く間にフォロワー数が増え、2月時点でゴールデンウィークまで予約が埋まるほどの人気ぶりだ。

見上げて圧巻、東京初の空飛ぶイチゴ園
関さんは、5年前にトマトの施設栽培からイチゴ観光農園に転換。270坪のハウス1棟で始めた「府中いちご狩り園」は、220坪と160坪のハウスを増設して現在3棟。同園のイチゴを使った直営のカフェは通年営業で賑わい、都内の駅近の立地を生かした農業ビジネスのモデルケースともいえる。来園客へのおもてなしと同様に、関さんが重視しているのが、近隣や環境への配慮だ。

食味のよいイチゴを安定的に供給するには温度管理が重要なポイントとなり、ハウス暖房機が欠かせない。関さんが、当初からダイキンのハウス栽培専用ヒートポンプを選んだのは、都市型農業ならではの理由がある。「重油ボイラーは運転音が大きいため、近隣への配慮からヒートポンプの一択でした」と関さん。また、重油ボイラーはタンクの設置スペースを確保する必要があり、燃料はタンクローリーで配達してもらうため、住宅密集地では駐車スペース確保の課題もある。一方でヒートポンプは電気を使うので、燃料切れの心配がないこともメリットとして大きいという。

温度管理やメンテナンスも省力化
来園者のハウス滞在時の快適性も向上
ヒートポンプはハウスの温度もリモコンで簡単に設定できる。「府中いちご狩り園」では、11月から3月までの越冬期に、ハウスの室内温度を10度に加温する設定。イチゴは寒さにあたると休眠して生育がストップするが、ヒートポンプが安定的に稼働するのでその心配もない。ボイラー使用で発生する煤掃除などのメンテナンスの手間も省かれ、限られた時間とスペースを農園の経営に割くことができるのは、関さんのような園主にはありがたい。「ヒートポンプは騒音も小さい上に油の臭いもしないので、ハウス内で長い時間を過ごしてもらう観光農園では絶対におすすめ」と言うとおり、ハウス内の空気は清浄でイチゴの甘い香りで満たされている。ハウスの扉を開けた瞬間のイチゴの香りは来園者の気持ちを盛り上げ、体験価値を高める重要な要素だと関さんは語る。

イチゴを仰ぐ非日常体験をクリーンで静かなハウスが実現
そんな、ボイラーに比べてさまざまなメリットがあるヒートポンプは、一般的にイニシャルコストが高い点が気になるが、関さんは10年程度で投資回収できると見ている。「最近は原油価格の高騰がありましたが、電気代は原油に比べると安定していると思います。施設園芸は動力・エネルギーと向き合っていくものなので、環境負荷にも配慮しながら長い目で見ていきたい」と関さん。新園と別の収穫用ハウスを含めて約1500坪のイチゴ園は、計14台のヒートポンプで効率的に暖められている。必要に応じて冷房への切り替えができる機能も、いずれ役立つかもしれない。次の展開として夏イチゴや育苗などへの事業拡大を考えているという。エネルギーと向き合い、未来を見据えた持続的な農業経営をヒートポンプが静かに支えていくだろう。

【商品名】
ダイキン工業製ハウス栽培専用ヒートポンプエアコン
【取材協力】
府中いちご狩り園
東京都府中市美好町3-16-2
導入事例
ヒートポンプの他にも、さまざまな農家様のお悩みを解決したダイキン工業製品の導入事例をチェック!(マイナビ農業のwebサイトへリンクします)
【お問い合わせ】
ダイキン工業株式会社 低温事業本部 営業部 冷設システムグループ
(本社)〒530-0001 大阪市北区梅田1-13-1 大阪梅田ツインタワーズ・サウス
TEL: 06-6147-9547
(東京支社)〒104-0028 東京都中央区八重洲2-2-1 東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー
TEL: 03-3520-3061