ミミズの歴史

かつてミミズの最古の化石は、アメリカケンタッキー州の地層から発見されたオルドビス紀(5億〜4億3500万年前)ものとされてきました。しかし2017年、地質学者である東京大学の磯崎行雄(いそざき・ゆきお)教授らによって、中国雲南省のカンブリア紀(約5億年前)の地層からミミズのような生物の化石が発見されたことでミミズの起源が更新されました。
また、人類の文明との関わりも非常に古く、古代エジプトでは壁画に描かれることこそなかったものの、かの女王クレオパトラが農業への貢献を認め、国からの持ち出しを禁じたという有名なエピソードも残されています。
ミミズの有効性を生かした「ミミズ式コンポスト」とは

分解が遅い果物の皮やティーパックの袋などが残るシマミミズコンポスト。夏場、生ごみ投入から一週間程度経過した様子
ミミズコンポストとは、有機物の分解が得意なシマミミズ(ツリミミズ科、学名Eisenia fetida /Savigny,1826)に家庭の生ごみを肥料分を含む土(たい肥)を作ってもらい出来上がったコンポストです。
特筆すべきは、シマミミズの分泌物や腸内管の消化液を含む排せつ物が、生ごみの栄養素を野菜や園芸作物が効率よく吸収できるように整えてくれるという点です。
ミミズ式コンポストのメリット

主に釣り餌として利用されているシマミミズは、その体や分泌物に葉肥の養分である窒素を含んでいる、いわば全身肥料のような生き物です。
這い回りながら土に窒素成分を塗りたくっているともいえるミミズですが、分泌液にはまだまだ未知の可能性があるとされており、微生物の多様化や植物の病害虫への耐性などに大きく貢献してくれる可能性があるという期待の声も大きくなってきています。
複数の家庭菜園専門書などのなかでも、ミミズのフンを使った生育比較が公開されています。

フトミミズがつくる土壌の団粒構造
古くは、1946年に刊行された農業専門誌『農業朝日』のなかで、ミミズのフンを基肥とすることが「栽培にすこぶる有効」と紹介され、その後もさまざまな実験のなかでミミズのフンが栽培に効果的とわかっています。
シマミミズのフンや、それらが這い回った土には、分泌された体液で土壌の有害な菌が退治してくれていたり、タマネギ栽培における害虫であるタマネギバエの天敵を呼ぶ臭気が含まれるなどの有用性も発表されています。
殺菌効果の成分は腸内からも発見されているので、一度シマミミズを飼った土(たい肥)はとても優秀な土に育ちます。
ミミズがたい肥に付加するこの点こそ、発熱させて分解発酵を促す生ごみコンポストとの違いといえます。
シマミミズが作ったたい肥を家庭菜園の畑に混ぜ込むと、その後にフトミミズ類が集まりやすいという印象を経験則ながら持っています。
畑にフトミミズ類が集まると、どのようなメリットが得られるのか。フトミミズ類の基本情報を交えながら、次章で詳しく解説していきます。
フトミミズ類とシマミミズの違いと共通点

雨の後、道端で干上がっているフトミミズ類
フトミミズのフンとシマミミズのフンは見た目こそ違っていますが、体液や糞尿に窒素を含む点では共通しています。腸を通ると5倍〜11倍の窒素、リン、カリウムが植物吸収に適したかたちに変化すると言われており、天然の肥料供給生物として甲乙つけがたい魅力を有しています。
フトミミズ類には、土を食べてフンを地表に押し出し、掘り下げて作る縦の棲家を作って暮らすタイプである地中棲息型と、地表近くに棲みつくタイプである表層棲息性の2種類がいます。
対してシマミミズは、棲家を持たずに生活できるタイプのミミズです。
その性質を生かし、コンポストづくりにおいては分解中の生ごみの塊のなかにも棲みつくことができるシマミミズが採用されています。
野生のシマミミズはゴミ置き場や残渣置き場、牛や豚など家畜のフンなどから見つかります。真偽は定かではありませんが、一説によると、野生のシマミミズと市販される養殖のシマミミズとでは、生態がほとんど別物に近いのではないかとされています。
筆者は両方(残渣置き場や牛糞に集まる野生のシマミミズと市販された釣餌としてのシマミミズ)を育てた経験がありますが、野生のシマミミズはサイズが大きく、やや分解が速いという印象を持っています。ただ、生態は似ているという感覚なので、どちらで始めてもよいと思います。
シマミミズとフトミミズ類は、フンの形状のほか、土を肥やしていく段階的な役割も少し違っています。

シマミミズのフン
ミミズの腸は栄養吸収率が低く、食べた養分はほとんどフンとして排出しています。植物の根が吸収しやすい状態なので、ミミズのフン土は黄金の土と呼ばれるほどなのです。
完熟間近〜完熟後のシマミミズたい肥を土の上に積み上げておくと、シマミミズたい肥目当てに畑に生息するフトミミズの類が集まってきます。
フトミミズの力を借りて仕上げるとよりよい完熟たい肥になります。

表層生息性タイプのミミズがつくる団粒構造
コンポスト内で死んだシマミミズも有機肥料になってくれます。自身の消化液で腸管から分解されてカビやバクテリアの協力で最終的に土壌の養分になります。寿命が一年ほどのフトミミズ類の死骸もまた同じく土壌の養分になり、微生物の多様化に貢献する点で共通しています。
生ごみ成分やシマミミズ遺体を含むたい肥から漏れ出す養分と土をかき混ぜて植物が育ちやすい環境を作る役割をする種類のミミズ類も集まってきます。
コンポストからスタートしたミミズの恩恵はその後、二重にも三重にも重なっていくと言うわけです。

仕上がったシマミミズコンポストの土の上に炭素率高めの残渣類を乗せておくと、表層生息型のフトミミズ類が集まってきて団粒構造を作ってくれる。この土を栽培に使うと生育が抜群によい。例えばジャガイモの栽培など一部野菜の栽培で、筆者は小石が混ざったままの土を使っている
ミミズ式コンポストの種類
シマミミズをつかった生ごみ分解タイプのコンポストは、大きく分けると以下の2種類があります。
①大量のシマミミズに分解してもらうタイプの方法
分解してもらいたい生ごみの量が多い場合。生ごみ分解がメイン目的の場合に採用されやすい。
②微生物を含む基材とシマミミズの分解力の合わせ技で生ごみを分解していく方法
生ごみの分解を任せて、生ごみに含まれる栄養素の有効利用も考えつつ、ミミズの分泌物やたい肥内微生物の多様化が目的の場合、こちらのほうが管理しやすい。
初心者の場合、②の方法で始めるほうが失敗は少ないでしょう。
シマミミズが活発に活動できる適温は25℃(活動温度15℃~30℃以下)で、温度の管理なども初心者にはやや難しく感じられるかもしれません。
環境が合わず、シマミミズの大量死や脱走、分解の遅さによる腐敗などが挙げられます。そのほか、準備のハードルがやや高いことなども懸念点です。

養殖場で購入したシマミミズ100匹。①の場合はこの10倍の量のシマミミズでスタート
①の大量のシマミミズに生ごみ分解をしてもらうタイプのコンポストでは、1匹平均700mgの成虫のシマミミズ1000匹程度を用意する必要があります。
1000匹程度のミミズに対して、広さは新聞紙を広げた程度、高さは最低でも20〜30cmくらいの深さがあるサイズの容器が必要になります。
このサイズの容器に、細かく刻んだ紙、ピートモスなどの基材を目一杯敷き詰めておくことで、シマミミズが呼吸できるようになります。この乾燥しやすい基材を常に湿らせておくことも必須条件です。
例えば、底に穴をあけられる衣装ケースなどを用意でき、常に水分確認できる条件をお持ちでしたら①の方法を採用してもよいでしょう。
②の方法では、シマミミズの量はそれほど必要ではありません。釣具店などで100匹程度購入できれば開始できます。
基材によって、保水、保湿の管理がしやすいこと、基材によって気温が緩和される状況を作りやすいことなどもハードルを下げてくれます。
シマミミズにとって心地よい環境(pH、湿度、温度、好みの生ごみの供給など、いくつかの条件が必要ですが、育てながら様子をみて下さい)を整えるのに、協力的に管理しやすいのが基材です
このように②の方法は準備や管理が難しくないため、簡易ミミズ式コンポストと呼べそうです。初心者におすすめであると述べたのは、これが大きな理由です。
初心者におすすめ!簡易ミミズ式コンポストの始め方

プランター&洗濯ネット。生ごみの汁は液肥にもなるので有効利用。ただし、栽培中のプランターに乗せると、作物によっては根傷みの要因になるため注意が必要です。画像は筆者の実験。生ごみたい肥に混ざっていたスイカのタネが自然発芽
用意するもの
必ず用意する基材
以下の基材から最低でも一つは用意してください。いくつか複合的に混ぜてもよいです。
・腐葉土(市販、手作りどちらでも可能)
・パームピート
・たい肥(市販、自作どちらでもOK)
・枯れ葉
・残渣を混ぜた土(有機物を含む土)
容器
プランターか洗濯ネット。あるいは両方あると便利。

洗濯ネットタイプ。逃げ出し防止のフタが不要で扱いが簡単です。ミミズは夜行性で強い日差しと光線が苦手なので、日陰に置くか、新聞やダンボール、敷き藁、刈った雑草の地上部や残渣などで遮光しておくのがおすすめです

プランタータイプ。ハエが卵を産み付けやすい環境なので、着古しのTシャツやタオルなどで覆うか分厚く敷き藁や雑草を重ねて覆うとよいです。雨が降っても基本的には水はけすするので、あまりの大雨でない限りは、移動やビニールで覆って庇う必要もないでしょう

プランターのサイズはミミズの量によって自由に選択できます。画像は筆者のミミズプランターコンポスト
プランターの場合の注意点
シマミミズは分解が始まった生ごみなどの有機物がある場所(層)に集まります。
土中深くにだけある場合は深く潜っていることがあります。
土中深くに埋めず、表層近くにまぶしている場合はその場所に集まります。
基本的には浅瀬にいることが多いミミズと考えてください。
ただし、浅瀬にいるからよしと安易に判断するのは禁物。水分過剰による嫌気性状態など、容器の底が居心地の悪い環境になっている場合にも表面層に上がってきて、脱走をはかることがあります。
あまりに多くのミミズがフタにへばりついている場合には、一度底をひっくり返して状態を確認するようにしましょう。
ミミズは人間の血液の50倍程度、酸素と結びつきやすい性質の血液を体内に持っており、少しの酸欠には強いのですが、土中の水分量があまりに多いと酸素を求めて脱走をはかりますので、乾燥とあわせて酸欠の状態にも注意が必要です。
投入するもの
一般的にシマミミズの大好物とされる果実類のほか、分解(腐敗)が始まったキャベツ、レタスをとても好みます。溶けたタマネギに集まっているのもみます。
分解前の若いタマネギは投入しないようにします。ネギやニンニクは好みませんので気をつけましょう。
茶殻やコーヒーかすも好物です。

さまざまな茶殻、緑茶、ほうじ茶、ルイボスティー、紅茶などで実験。香りが苦手とされるハーブティーは避けるのがおすすめ。場合によっては好む種類もある可能性も。現段階では発見されていない模様

夏場、桃の残渣を投入。

一日半経過すると、このようになります。

特にこのくらい傷み始めたときに、微生物が集まりやすく、その微生物をシマミミズが食べるので活性しやすいです。ただし、臭気にハエが集まりやすくウジ虫の発生につながりますので、管理には細心の注意が必要です。洗濯ネットで管理する場合は開けっ放しに注意しましょう。

栽培後の残渣や雑草なども投入できます。
細かく刻むほど、分解が速まります。
ただし、松葉やカシの葉など酸性が強いものはシマミミズに悪影響を及ぼすこともあるため、入れないほうが無難でしょう。
ほかにも、ハーブ類やイネ科の根が苦手という報告もあります。
ミミズ式コンポストの注意点
乾電池を入れないよう注意
ミミズは成分を体に溜め込む性質があります。
重金属も溜め込んでしまうので、コンポストのなかに誤って乾電池などが入り込まないように注意しましょう。重金属を体に取り込んだミミズのフンにも重金属が含まれます。有害物質をどんどん溜め込み、最終的に死んでしまうまで、有害物質が抜けることはありません。
ミミズの死につながる食材(塩や砂糖など)は入れない
コンポストの中にミミズにとって毒となる食材を投入することも避けましょう。
代表的なのが塩です。1986年刊行の『みんなでしらべたミミズのふしぎ』(童心社)によると、塩が付着したシマミミズがすぐさま死んでしまった実験があるといいます。
砂糖や醤油、ソース、ケチャップ、梅干しなども、ミミズの体に付着すると死にいたるとされ、細かなデータとして本書で紹介されています。これらの食品が大量に入り込まないように注意してください。
余談ですが、山口英二著『ミミズの話』の中で紹介されていたある研究では、ミミズの消化液のなかには植物質を分解する成分、タンパク質を分解する成分、油脂分解を分解する成分などが含まれているとの報告あり、動物質の脂肪や砂糖類などを分解する実験もあるようですが、ミミズの皮膚=クチクラ膜を覆うほどの量を投入してしまうと呼吸ができなくなるので気をつけたいところです。
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カルシウム(石灰)を利用

定期的に、コンポスト内に卵の殻か石灰を投入して下さい。
ミミズコンポスト内に投入する生ごみなどの有機物は分解の際に有機酸(酢酸など)を発生させ、一時的にpHが酸性に傾きます。シマミミズは酸性の状態が苦手で、酸性に傾いていくと、ミミズの活動の勢いが低下します。
臭気があり、pHを下げる有機酸の発生についてもう少し詳しく説明すると、生ごみは炭素・水素・酸素・窒素・硫黄の結びつきでできているタンパク質である有機物です。
有機物=タンパク質が腐ると、窒素や硫黄を含む有機物や無機物がいくつもできるのですが、このすべてに臭気があります。タンパク質の量によって臭気は変わり、植物性のものが動物性のものと比べて臭気が少ない理由はタンパク質が少ないためです。
シマミミズはもともと動物のフンの分解に集まる習性を持っているため、「臭気」に対する敏感な感じやすさは持っていないような気がしますが、分解の際に発生する有機酸の影響を何かしらのかたちで受けるのかもしれません。筆者の経験則や観察を含めても、シマミミズは中性~アルカリ性を好む性質を持っているように感じます。
石灰か卵の殻の投入を勧めるのは、コンポスト内を中性~アルカリ性に傾ける作用があるためです。草木灰やもみ殻燻炭などの中性化資材の利用も、少量ならよいでしょう。
石灰、草木灰、もみ殻燻炭など、すべての資材の利用に関して、ミミズが湿った体で這いまわったときに付着することを想像しつつ、全身まぶされてしまわない量を投入しましょう。
ミミズが好む住まいづくりを心がける
ミミズは環境の変化に敏感です。
まずは逃げ出さないような環境づくりに注力しましょう。
シマミミズはシマミミズのフンが場にあると、そこに安定して住みつくと言われています。
最初の一週間程度はフンを回収せず、できるだけ残すようにするとよいです。ただ、最初の一週間弱は食事をとらない場合もあるので、あまり頻繁に覗き込まず、ゆったりと構えてください。
初期は特にコンポスト内の湿度管理が大切。乾燥しすぎた状態にならないよう、投入する少量の生ごみで調整するか、投入した紙類に水を含ませるか、基材に水を含ませるかして、ミミズの体が乾燥しないように管理してください。
生ごみや発酵促進資材などで発熱させない
米ぬかと甘い汁、米ぬかと油などを掛け合わせると一気に高熱が出ることがあります。
コンポスト内が発熱すると、微生物を死滅させてしまうので気をつけましょう。
特に、鶏ふんは酸性に傾きやすいほか、発熱しやすいので投入は控えましょう。
カビが発生したものは投入を避ける

ミミズが苦手な柑橘類は投入を避けるのがおすすめ。ほかにも、あらかじめカビが生えたもをミミズコンポストに投入するのは避けるのが無難
カビ(糸状菌)や細菌は、種類によってはシマミミズの餌になり有用なものもありますが、取り込むことで死んでしまう種類もあります。肉眼でどの種類のカビや細菌なのか判断はつかないので、ミミズコンポストへの投入は避けた方が良いでしょう。
とはいえ、最初のうちはミミズが死んでしまってもあまり気に病まず、実践していくとよいと思います(通常、越年生のシマミミズの寿命は3年~4年、なかには10年以上生きた記録もあります)。
雌雄同体(両性)のシマミミズの繁殖は一年中で、3mmほどのシマミミズのひとつの卵から3,4匹産まれます。
もっとも活発になる25℃の春〜初夏、水分切れを起こさず、酸性に傾かない環境が整った場合、どんどん繁殖するので観察してみて下さい。
たい肥(=ミミズのフン)の取り出し

上澄みに溜まってくるミミズのフンを丁寧に回収して、栽培用の土に混ぜます。
随時取り出さず、どんどん溜めておいて一括で基材ごと取り出す方法でもよいでしょう。
中身の入れ替えの際にはミミズを集めて引っ越しさせます。
おびき寄せのために筆者が使うのは、大き目の湿った石か、ミミズの好物である茶殻、果物です。
一箇所に集めてそのまま移動させます。

小さめの湿った石と果実の残渣でおびき寄せ、塊になったシマミミズをまとめて次の基材へ移動させます。

湿らせた大きめの石の下に集まったシマミミズたち。石をどかすとまとまっています。

湿らせたサランラップにも集まりやすいです。ラップを長期間入れておくとシマミミズが食べて分解を始めてしまうといけないので、一日、二日以内にミミズを集めてラップごと取り出しましょう
ミミズコンポストに関してよくある質問
Q.ウジのような大型の土壌動物が発生するのがイヤだ

果物はシマミミズの大好物ですが、同時にアメリカミズアブの幼虫の発生率が各段にあがります。分解者としては有能なのですが、シマミミズの活動に不都合があると報告されているので、アメリカミズアブの幼虫の大量発生には注意が必要です。
ミミズ式コンポストでは、さまざまな微生物や小型の土壌動物の多様化が必要ですが、ウジの大量発生はコンポスト内の環境を変えるので、フタを必ず閉めるように心がけ、ハエを寄せ付けないようにします。
Q.コンポストのミミズが栽培土のなかに入ってしまったら悪さをする?
筆者の経験では、プランターのなかに入り込んだシマミミズは混ぜ込んだたい肥の有機物分解を続けて生き延びていることが多い印象を持っています。
表面に出てきて干からびて死亡してもプランター内の有機肥料(窒素肥料)になります。
シマミミズは分解しかけた有機物だけを食べるので、畑に紛れ込んだ場合、たとえば敷きワラや雑草の積み上げ、残渣などの下に潜っていることがあります。
鋤き込みなどで、土のなかに有機物がたくさん含まれている場合には、土のなかに潜っていることもあります。
生きている植物を食べないので、基本的には悪さをすることはありません。
昔はジャガイモにつく小さな穴がミミズのせいとされたこともあったようですが、これはセンチュウの仕業であり、ミミズにとっては濡れ衣です。
死にかけた野菜の分解に励むことはありますが、まったく健康な状態の野菜を食害することはありません。
ミミズの害について強いて挙げるとすれば、稲作における苗作りなどに悪影響を及ぼすことがあります。畑の場合はそれほど悪影響を及ぼすことはないですが、フトミミズの捕食を目当てに、モグラが寄り付くようになることがあるため、注意が必要です。
Q.シマミミズが大きくならない
理由は明確になってはいませんが、生ごみが多すぎると全体的に小柄になると言われています。

成虫か幼虫かを見分けるには、環帯のあるなしが指標になります。幼虫にはこの環帯がありません。小柄でも環帯があれば成虫です。

環帯がないミミズの幼虫。帯のような環帯があるのが特徴。環帯には分泌物を出す細胞が集まっています
まとめ
栽培セオリーでは説明のつかない不思議な育ちのよさが、ミミズが関与した家庭菜園のプランターに起こることがあります。
100%ミミズの貢献と言い切れるわけではないとはいえ、ミミズ以外の影響を受けた形跡もないという状態があります。
学者や畑を耕す観察者たちが見出して知識化した部分以外はすべて「経験則」に過ぎないとはいえ、専門家の解明がまだ追いつかないほどに謎めいているミミズの生態なので、新たな発見を目指してミミズ式コンポストを気軽に始めてみるのもよいのはないでしょうか。
園芸愛好家の庭やプランターに新発見のネジバナが生えたりする、そんな楽しい奇跡もあるのが家庭菜園の醍醐味のひとつです。
















