サンシャインレッドってどんなブドウ?
サンシャインレッドは山梨県山梨市にある山梨県果樹試験場で育成されたブドウで、2022年(令和4年)に品種登録されました。
皮の色は赤色で、甘味が強く酸味はありません。皮はシャインマスカットより薄く、種なしで皮ごと食べることができます。最大の特徴は花のようなフローラルな香りで、ブドウとは思えないような珍しい香りを持っています。山梨県のオリジナル品種で、2026年現在は山梨県内でしか作ることができません。
交配親はサニードルチェ×シャインマスカットで、正式名称は「甲斐ベリー7(なな)」といいますが、基本的には「サンシャインレッド」という商標名で流通します「サンシャインレッド」は山梨県の登録商標で、2023年8月に登録・発表されました。
名前が決まる前の2022年には、新品種「甲斐ベリー7」の名前でふるさと納税の返礼品として30口限定で出品されました。1房10万円と高額だったにもかかわらず、わずか3日で完売したという伝説を残しています。
サンシャインレッドの特徴
花のようなフローラルな香り
サンシャインレッドの最大の特徴は花のような香りです。栽培者によって香りの強さには差があるものの、腕のいい生産者が作ったサンシャインレッドは華やかな強い香りがあります。
一般的に、マスカットの香りは嗅いでも無臭で、果肉をかんで飲み込むときにふわっと鼻に抜けていくものですが、サンシャインレッドは違います。果肉をかんだ瞬間に強い香りがあたりを漂い、直接鼻から入ってきます。
まるで香りのカプセルのようなブドウで、これだけ心地よく、強い香りを持つ品種は珍しいです。反面、強い香りが苦手な人は「芳香剤のようだ」と感じる場合もあるようです。
皮ごと食べられる
シャインマスカットの子どもであるサンシャインレッドは、一般的に皮ごと食べることができます。シャインマスカットよりも皮が薄いため、シャインマスカットは皮ごと食べられないという人でも皮ごと食べやすいブドウだといえるでしょう。
いちいち皮を剥く手間が不要なため、手軽に味わえるブドウです。
種がない
サンシャインレッドは親のシャインマスカット同様、種がありません。これはジベレリンという植物ホルモンを使って、種が作られないようにしているからです。
ジベレリン処理は決まった時期に決まった濃度で行えば、ほとんど確実に種なしにできますが、天候に左右されやすいという欠点があります。そのため、シャインマスカットや巨峰、ピオーネなどの品種と同様に、ごくまれに種が入っている場合があります。
大粒で甘さが抜群
サンシャインレッドの糖度は19度程度。一粒食べると、香りの後に強い甘味が押し寄せてきます。
果粒は8~18グラム程度で、生産者によってバラつきはありますが、シャインマスカットとほぼ同じか少し小さいくらいと考えておけばいいでしょう。
強い甘味と香りがあり、粒の大きさもそれなりのため、数粒食べただけでも大きな満足感を得ることができるブドウです。
赤くなりにくい

色付きにむらのあるサンシャインレッド
一般的に赤ブドウは着色(色付き)がよくありませんが、サンシャインレッドも例外ではありません。
ブドウは昼夜の温度差が激しいほどよく着色するといわれていますが、主な産地の甲府盆地は暑く、夜温も下がりにくいので、着色においては不利な地域です。
サンシャインレッドは果実に直接日光が当たらないと着色が進まないという特性があるため、生産者は葉の面積を減らして棚を明るくしたり、地面に反射マルチシートを敷いて日光を反射させたりするなど、色付きをよくするための工夫をしています。
それでも、思ったように着色が進まないケースはよくあるため、サンシャインレッドは赤と緑が混ざったような色になってしまうことがあります。特に粒が大きくなると着色しづらい傾向にあるようです。
真っ赤にならなくても十分おいしい品種ですが、色付きが悪いと消費者の手が伸びづらくなるため、売り場では苦戦を強いられるケースもあるようです。
サンシャインレッドの旬の時期
サンシャインレッドは7月ごろから出回り始め、10月ごろまでが主なシーズンです。
早い時期に出回るサンシャインレッドは加温ハウス栽培のもので、値段もかなり高め。露地栽培ものが出回る8月末~9月ごろになると価格の安いパック入りのものも出てきます。新品種なので取扱量はあまり多くありませんが、スーパーに並ぶこともあるのでぜひチェックしてみてくださいね。
おすすめの入手先は山梨県内の道の駅や直売所、そして何といっても農園でのブドウ狩りです。新しい品種なのでまだ栽培農家も少ないですが、新鮮なサンシャインレッドを探しに山梨県に遊びに行ってはいかがでしょうか。
おいしいサンシャインレッドの選び方

軸がみずみずしいか
まずチェックしたいのが軸の色。新鮮なサンシャインレッドは、軸がみずみずしい緑色や、うっすら赤みのかかった緑色をしています。
一般的に収穫したてのブドウは軸が緑色をしているものですが、サンシャインレッドは軸までほんのり赤くなっているものもあります。これは品種の特性なので、軸が赤くなっていても問題ありません。
一方で、乾燥して茶色くなっている場合、収穫から時間が経っている可能性があります。
粒の色・張り・つや
果粒に張りとつやがあり、指で軽く触れて弾力があるものは新鮮な証拠です。逆にシワが寄っていたり、押して柔らかすぎたりするものは避けましょう。
サンシャインレッドは色がつきづらい赤ブドウ。粒の色がしっかり濃く、全体が均一に色づいている房はなかなかないと思いますが、着色管理がしっかりできている農家には腕がいい人が多いので、見つけたらぜひともゲットしましょう。
粒が大きくなるときれいな赤色になりにくいので、個人的には大粒のものよりも、小粒でも色がしっかりついているもののほうが好みです。粒が小さい方が熟すのも早いので、同じ時期で比べると大粒のものより甘味が強い場合が多いです。
果粒にブルーム(白い粉)がついているか
粒の表面に白っぽい粉がついていることがありますが、これはブルームと呼ばれるロウ状の天然成分。果実の水分蒸発を防ぐ役割があります。
このブルームは時間が経つと失われるほか、ぶつけたりこすったりすると簡単に取れてしまいます。ブルームがないからといって新鮮ではないというわけではありませんが、ブルームがしっかり乗っているサンシャインレッドはそれだけ畑や店頭で丁寧に扱われている証拠というわけです。
粒の大きさとバランスが良いか
サンシャインレッドは大粒のブドウですが、房の中で粒のサイズがそろっていて、ぎゅっと詰まっているもののほうが、見た目だけでなく、味もいいです。
ブドウはもともとたくさんの粒がついていますが、生産者が摘粒という粒を抜く作業をして形を整え、お店に並ぶブドウの形にしています。粒同士が押し合って変形しているようなものよりも、房の形がきれいで粒の大きさがそろっているもののほうがおすすめです。
房がきれいで粒の大きさがそろっているということは、それだけ腕のいい生産者が作っている証拠なので、味にも期待ができますよ。
まとめ
サンシャインレッドは、華やかな香りがあり、種なしで皮ごと食べられる赤ブドウです。皮が薄い代わりに着色が悪く、栽培には高度な技術が必要な品種です。
もし店頭で見かけたら、この記事でご紹介したポイントを参考に、ぜひおいしいサンシャインレッドを選んでみてください。そして、ブドウ狩りやブドウ農園の直売所など、サンシャインレッドがなっている現場を見てみるのもおすすめです。

















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