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いずみ野の野菜を守る!20代農業家【ファーマーズファイル:横山勝太】(2/3)

連載企画:ファーマーズファイル

いずみ野の野菜を守る!20代農業家【ファーマーズファイル:横山勝太】

農業従事者の高齢化が年々加速していますが、一方で未来の農業を担う若い世代も着実に育ってきています。神奈川県横浜市いずみ野で、祖父の代から続く畑を受け継ぎ専業農家を営む横山勝太(よこやましょうた)さんは、27歳。20代ですが、農家としてのキャリアは7年になります。地元にこだわったいずみ野の野菜を守りたいという、若き農業の担い手に話をうかがいました。

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農業地としての横浜の魅力

20代農業家

「野菜の主な卸先は、近所のレストランやスーパー、マルシェなどです。ベーカリーに納入して、加工パンの材料としても活用してもらっています。契約しているレストランのシェフが畑に顔を出して、野菜を直接仕入れていくこともあります。スーパーやマルシェには、朝収穫した野菜を、午前中のうちに配達しています。実際に消費者や、野菜を料理する方たちの顔を見て話ができることは、消費地である都会と生産地が近接している横浜の大きな魅力です。

私が畑を継いだあとは、卸先を少しずつ増やしてきました。卸先はいずれも車で10分以内の距離にあります。足りない野菜を再配達したり、直接料理人から欲しい野菜のオーダーを聞いたりと、きめ細やかな対応が喜ばれています。濃密なコミュニケーションで、スピーディーに野菜作りに反映できることは、大きな強みです。

横浜市は都会のイメージが強いと思いますが、僕が住むいずみ野には、まだ畑もたくさん残っていますし、牛や豚、鶏だっている。遠くの生産地からわざわざ取り寄せなくても、新鮮な野菜、肉、卵、乳製品などの食材が1km圏内で揃うんです。農業地、生産地としての横浜を、もっと多くの方に知ってもらいたいと思っています」。

力を入れているカラフルなトマトの栽培

20代農業家

「今、もっとも力を入れて育てているのはトマトです。こだわりのポイントは「色」で、赤のほかに、黄色やオレンジ、紫、白などカラフルなトマトを選んで20品種ほどを栽培しています。トマトは、祖父の世代から作っていましたが、専門学校時代に赤以外のトマトを実習で栽培して、その魅力にはまりました。

品種としては、フルティカ、バイオレット、イエローキャロル、ホワイトパールなど。色はもちろん、酸味や甘みのバランスも品種ごとに違い、奥が深いですね。レストランや、ベーカリーに卸すときにも、カラフルさを喜んでもらえることが多いです。「こんな色のトマトがあるの?」って驚く顔を見るとうれしいですね。珍しい品種の栽培を始めるときは、カタログを見ながら種を選ぶのですが、新しい品種を育てる苦労より、楽しさの方が大きいです。

トマト以外でも、キャベツやじゃがいも、白菜も、珍しい色の品種を増やしていきたいですね。新鮮、おいしいは当然で、食べるときの楽しさや驚きも伝えられる農家になれたらな、と思っています」。

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