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オーガニック製品のクオリティーを見極める有機認証制度とは(2/3)

オーガニック製品のクオリティーを見極める有機認証制度とは

有機・オーガニックの農産物や畜産物、加工品を生産するときに、農家が必ず知っておかなければならないのが、有機認証制度です。日本国内における有機、オーガニックの表示に必須となる有機JAS認証をはじめ、海外への輸出で必要となる認証制度などについて紹介します。

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「有機・オーガニック」と表示するために必須の「有機JAS認定」

オーガニック
日本国内で有機農産物や有機農産物加工食品に「有機○○」「オーガニック○○」と表示するために必要となるのが「有機JAS認定」です。もし有機JAS認定を受けていない事業者(作り手)が、有機JASマークを生産物のパッケージに貼付した、「有機」「オーガニック」と表示した場合は、JAS法に基づいて罰則の対象となります。

有機JAS認定の対象者や品目は次の通りです。

・生産行程管理者(農業生産者)
有機農産物、有機飼料を生産する個人農家、農業組合法人など
商品例:有機米、有機野菜、有機果物など

・生産行程管理者(製造加工者)
有機加工食品、有機加工飼料を製造する工場
商品例:有機しょうゆ、有機うどん、有機緑茶、有機牛乳など

・生産行程管理者(畜産農家)
有機飼料を与えられ、有機認定取得畜舎で生産した畜産物
商品例:有機卵、有機鶏肉、有機豚肉、有機牛肉

・小分け業者
有機農産物や有機加工食品などを小分けする工場、小売店など
商品例:有機JASマーク付きの有機食品全般

・輸入業者
JAS制度と同等の格付制度を有する国と、農林水産省が認めたEU、オーストラリア、アメリカなどから、輸入食品を輸入する業者
商品例:有機パスタ、有機オリーブオイル、有機大豆など

水産物・酒類などに利用される「JONA認証」

水産物、微細藻類、酒類、はちみつなどの食品やコスメ製品は、有機JAS規格では定められていません。そこで、これらの製品を生産、製造、取り扱う事業者のために設けられた民間の有機認証が「JONA認証」です。

JONAは、特定非営利活動法人 日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会のことで、同協会が独自に行っている認証制度です。有機水産物は、国際的な基準を参考にしたJONA独自の基準が設けられ、酒類については国税庁の「酒類における有機等の表示基準」に基づいて有機認証が行われています。

外国へ有機食品を輸出する際必要となる認証

オーガニック
日本で作られた有機JAS食品を外国へ輸出する場合、輸出先の国や地域の有機表示制度を満たす必要があります。

・USDAオーガニック(アメリカ)
アメリカの農務省が定めるオーガニック食品の認証が「USDAオーガニック」です。日本とアメリカは、互いに有機制度の同等性を認めています。

・EU認証(EU)
日本とEUは、互いに有機制度の同等性を認めています。

・スイス認証
日本とスイスは、互いに有機制度の同等性を認めています。

・カナダ認証
カナダの有機制度が「Canadian Organic Regime(COR)」です。カナダはアメリカや台湾などと有機制度の同等性を結んでいるので、COR認証を取得すると、アメリカや台湾などへの輸出も可能になります。

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