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留守中の水やり対策、おすすめグッズは?【枯れ専かーちゃんのベランダ菜園】

連載企画:枯れ専かーちゃんのベランダ菜園

留守中の水やり対策、おすすめグッズは?【枯れ専かーちゃんのベランダ菜園】

野菜を自分で育ててみたいけれど、畑を借りるのは少しハードルが高い。それならプランターで手間をかけずにプチ自給を叶えてみようと始めたベランダ菜園。植えて早々のキュウリがうどん粉病にかかって梅雨とともに去った一方、最初に植えたミニトマトは度々、食卓に彩りを加えてくれました。そして迎えた夏本番。レジャーの予定も控えて、留守中の水やり問題が気になり始めました。

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留守中のプランター、必要な対策は?

猛暑に水不足が心配になる

7月上旬。病気のキュウリを見送ってからというもの、菜園作業に精を出すこともなくぼんやり過ごしておりました。一抹の寂しさと、闘病から開放された安心感のない交ぜで、まるで子育てを終えた親が陥るという“空の巣症候群”のよう。

その間に関東地方は猛烈な暑さに見舞われ始めました。朝にミニトマトにたっぷりの水をやっても、昼ごろにはもう土の表面が乾いている状態。一日水やりを忘れると、夕方には葉がぐったりしているのが目に見えて分かります。

そこで急に心配になってきたのが、留守中の水やり問題です。7月中旬には2泊3日でキャンプに出かける予定が控えていました。この暑さの中、3日間も放っておいたらダメになってしまうのではないか。せっかく残ったミニトマトなのに。慌てて、“そーやん師匠”こと橋口創也さんに訊ねます。

きくち

夏休みに旅行で留守するときなどには、プランターに何か対策をしておいたほうがいいのでしょうか?
そうですね、一番の心配は水でしょうね。対策としては、そもそもプランターを作るときに、数日は水やりしなくてもいいように作ることができますよ。普通は軽石などを底に入れて水はけをよくするのですが、あえて水が溜まるような土を入れるんですね。

そーやん

きくち

そんなやり方があるのですね!でも、うちのプランターは普通に鉢底石を入れて植えています・・・
あとは、自動で水やりをしてくれるグッズもいろいろありますよ。

そーやん

きくち

なんと便利なものが!早速、探してみます!

水やりグッズをアレコレ試してみる

100円ショップの「とんがりキャップ」

留守中に水やりをしてくれる道具がいろいろあると知って、インターネットで調べてみると、たくさんのアイテムがヒットしました。

まず、一番試しやすいのは、100円ショップで購入できる「とんがりキャップ」という名前の商品。

ペットボトルに水を入れて、蓋の代わりにこのキャップを装着。上下逆さまにして土に刺すと、器具についた2カ所の小さな穴から給水される仕組みです。

実際に試してみると、500ミリリットルが6〜7時間で空になりました。これでは何日も家を空けるときには使えません。注意書きを見ると「給水量が多い場合は2カ所ある穴のうち一カ所をふさいでください」とあって、一応は量の調節ができる様子。

ただし、それほど精密にはできていないようで、ボトルの傾け方を変えるだけでも給水量に差ができそう。使った人の中には、個体差があるという感想も。在宅時にどのくらい給水されるか試してから使ったほうがよさそうです。

棒状の綿でできた「水やり楽だぞぅ」

「水やり楽だぞぅ」は、簡単な仕組みながら思わず唸ってしまったアイデア商品。棒状の綿の一方をペットボトルなどに入れた水に、もう片方を土に差し込んでおくと、「毛細管現象」といって植物が根から水や養分を吸い上げるのと同じような原理で水を吸い上げ、土を湿らせてくれる仕組みだそう。

4本入りで1000円弱とお手頃で、大きなバケツなどに水を張って使えば、何鉢も同時に給水できそう。実際に使ってみたときの給水量は、1日1リットルくらい。綿100%なので、使わなくなったときに廃棄しやすいのも利点です。

カラフルなカエルの「フロッギー」

最も目を惹かれたのは、ドイツのメーカーが出している「フロッギー」。カラフルなカエルが口を開けているたたずまいが、なんとも愛らしい。口の部分に水を入れることができて、素焼きのピックから水がしみ出す仕組みです。

ただし、貯められる水は140ミリリットルまで。実際に使ってみたところ、2日強で水が空になりました。ということは、1日の給水量は60〜70ミリリットル。草花の小さな鉢ならいざ知らず、大きな野菜のプランターには全然足りません。

同じ商品で、470ミリリットル入れられて4日間もつ大型タイプもあるようですが、この量でも暑い時期には心配です。

同じグッズで起きた成功と失敗例

「水やり当番」に留守を頼んだ!

キャンプ時に採用したのは「水やり当番(Lサイズ)」という商品。これは「フロッギー」と「水やり楽だぞぅ」を合わせたようなもので、毛細管現象で細い管が水を吸い上げて、素焼きの容器から水がしみ出す仕組みです。

給水量は1日400〜500ミリリットルです。当日の朝、2リットルのペットボトルに水を入れて鉢にセット。どうにかミニトマトが生き抜いてくれますように、と祈りながら家を出ました。

そして3日目の夕方。帰宅後に確認すると、ペットボトルの水はすっかり空になっています。プランターの土を触ってみると、表面近くまでしっとりしている感じ。葉もしおれることなく、まあまあ元気そう。どうやらうまく機能した様子です。

別の日に再び試してみるも・・・

また8月上旬のある日。今度は帰省も兼ねた旅行で、5日ほど留守にする予定でした。5日間なら2リットルでは足りないだろうと、バケツにたっぷり6リットルの水を入れてセットします。この水が一体どれだけ減るのかしらん。一度は成功しているので、余裕しゃくしゃくの実験気分です。

ところが、帰宅してベランダの様子を確認するなり思わず叫んでしまいました。

「ええー!! なんでー!?」

バケツに水がたっぷり残ったままなのです。と、ということは、ほとんど水やりがされていないのではないでしょうか。一体、なぜ・・・?

この間はうまくいったのに。だから余裕かましていたのに。えっと、ミニトマトは無事なのかしら。その先を確認するのが怖い。できれば見なかったことにしてしまいたい。えーい、次回に続く!
◆一難去ってまた一難。枯らすのにも才能がいるとかいらないとか。そして次回、水やりグッズの自作にも挑戦してみる!?
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