新規導入のハードル「苗づくり」プロの助言で超えた実績
東京都北西部の羽村市、福生市、瑞穂町を管区とする「JAにしたま」では、露地ネギは少量多品目の都市型農業における主要作物の一つ。学校給食や直売所、地域のスーパーなどへ出荷され、地産地消の推進にも一役買っている。
同JA営農経済課の村山翔一さんは、「ネギは売り上げの見込みが立ちやすいため新たに導入する事例も多く、組合員の約9割が年間栽培計画に入れ、特に新規就農での取り組みが増えています」と話す。
生産者が増えると追いつかなくなるのが技術サポート。「特に育苗が課題で苗づくりは経験が必要ですが、管内は若い生産者が多く教え合ってもなかなか答えは出ません」と言葉を続ける。
好転のきっかけは十数年前、管内の生産者グループ十数人が、ネット上で「これを使えば間違いない」と評判の培土を求めて、埼玉県深谷市の株式会社小池勝次郎商店へ視察に訪れたことにさかのぼる。
その資材は、同社オリジナルの『こいけやねぎ培土』で、育苗期間の2カ月間、追肥がいらないことが特徴だ。現在、管内のネギ生産者は100軒を超え、そのほとんどがこの培土を使っているという。
情報感度の高い組合員のニーズに応え、最近ではLP４粒播き用の『葱師のこだわり培土』も同社から仕入れて取り扱いを開始した。
「それでも夏場の育苗は失敗しやすく、潅水などの設備も必要になるため、”こいけやさん”の育苗代行サービスを利用して冬の最需要期に備える組合員さんが多いですね」と村山さん。
「こいけや」とは小池勝次郎商店の屋号。十数年前の視察以来、ネギ栽培で問題が発生したら相談し、育苗の壁を超えるために同社が開く講習会に足繁く通う生産者も多いという。
小池勝次郎商店は、全国屈指のネギ産地である埼玉県深谷市で75年以上、肥料・種苗店として生産者と共に歩んできた。
ネギ栽培のあらゆる課題と向き合い、数々の成功にも立ち会ってきたことで得た知見が、同社の相談サービス『ネギ参謀』に詰まっている。課題解決に最適な資材を商品としてあわせ持つ同社は、JAや生産者にとって頼れる存在だ。
地域農業の担い手に必要なのは、学べる環境と畑の外のつながり
都市型農業ならではの課題もある。限られた農地を休ませるわけにはいかず、連作障害を起こしやすい。
そこで同社が提案するのが土づくり。物理的に土の性質を変えるために役立つのが微生物資材。『超微生物』スプーン1杯あたり50億の微生物で団粒化を促進する。
また、東京都が推進する環境保全型農業の一形態として有機栽培に取り組む生産者も増えてきたが、同社は有機JAS対応の資材を提案する。
卵殻石灰『ランド』は降雨や潅水で卵殻が溶けて、酸性に傾きやすい土壌を中性に戻す働きがある。
同じく有機JAS対応の『極肥料』は同社が北海道から九州まで広域でデータを取ってネギの太りのよさを検証済みだ。
「畑の中で一人で悩んでいても問題は解決しないし、地域で似たような問題を抱えている人に聞いても答えは出ません。先に進むにはプロの助言が必要」と村山さん。
組合員の自主参加だった『ネギ参謀』の講習会を共催し、栽培技術だけでなく経営面のアドバイスにも期待を寄せる。
「深谷で培ってきたノウハウとオンラインで全国千カ所以上とつながって集まった情報を、各地のネギ生産者さんに還元していきたい」と同社営業部長の小池智さん。生産者の学びと交流が、相談サービス『ネギ参謀』の本領だ。
CHECK!!
お問い合わせいただいた先着10団体様に、出張栽培技術・経営計画講習会を2時間無料で開催！ さらに講習会中の極肥料10袋の注文で1袋をサービス！
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ネギ栽培相談サービス『ネギ参謀』
価格：JAの方は基本無料で相談をお受けしております！お気軽にご相談ください。
取材協力
西多摩農業協同組合
問い合わせ先
株式会社小池勝次郎商店
https://k-koikeya.co.jp/
住所：埼玉県深谷市菅沼91-2
mail：info@k-koikeya.jp
電話：048-583-2017
