公式SNS

マイナビ農業TOP > 農業ニュース > 黒腐病が発生しやすい圃場で力を発揮!加工でも評価される理由とは?キャベツ「ふうりん」

タイアップ

黒腐病が発生しやすい圃場で力を発揮!加工でも評価される理由とは?キャベツ「ふうりん」

黒腐病が発生しやすい圃場で力を発揮!加工でも評価される理由とは?キャベツ「ふうりん」

黒腐病が出やすい、病害が年々きつくなっている──。
近年のキャベツ栽培では、管理だけでは解決しきれない課題を抱える生産者が増えています。特に高冷地や平たん地では、収穫時期によって影響を強く受けやすい傾向があります。
そうした中で、「黒腐病の発生しやすい圃場ほど違いが分かる」と静かに評価を広げているのが、キャベツ新品種「ふうりん」です。多様な環境でキャベツを栽培する生産者の実例をもとに、今の時代に求められる品種選びのヒントを探ります。

twitter twitter twitter twitter
URLをコピー

病害が出やすい圃場で、なぜ差が出るのか

キャベツ栽培において、近年特に増えているのが病害に関する悩みです。黒腐病やベト病などは、一度発生すると品質や出荷ロスに直結するため、多くの生産者が対策に頭を悩ませています。薬剤防除や管理を徹底しても、以前のように安定した結果が得られなくなったと感じている方も多いのではないでしょうか。
とくに黒腐病が出やすい圃場では、湿度や風通しなどの影響を受けやすく、病害が出やすい傾向があります。「これまでと同じことをしているのに結果が違う」という違和感は、圃場条件と品種特性のミスマッチから生じているケースも少なくありません。
こうした背景から近年重要性を増しているのが、圃場条件を前提にした品種選びです。管理で補いきれない部分を、品種の特性でどこまで支えられるか。その差が、栽培の安定性を左右するようになっています。

日陰条件でも色が濃く、仕上がりのばらつきが少ない点が評価された

「そろい」と「作業性」が、現場をどう変えたか

品種の評価軸は、病害に強いことだけではありません。収穫時期がそろいやすく、作業の段取りが組みやすいことは、現場の負担を軽減します。
秋冬キャベツ5ha・春キャベツ4.5haに加え、白菜やロメインレタスも栽培する遠藤青果さんは、収穫時期のそろいやすさが現場の段取りに与える影響を挙げています。
収穫の山が読みやすくなることで、人員の手配や作業スケジュールを立てやすく、他品目との兼ね合いも調整しやすいということです。

収穫の見通しが立つことで、人手や作業段取りに余裕が生まれます。複数品目を抱える生産者ほど、収穫が一時期に集中すると全体が崩れやすくなります。収穫時期がそろいやすく、程よい在圃性と耐病性を併せ持つことは、現場の作業効率を高める要素になり得ます。

左:(株)せきなが 店長 山田さん 右:(株)遠藤青果 社長 遠藤さん 収穫時期のそろいやすさと作業性のよさが、現場判断を助ける

圃場条件の違いの中で見えた「ふうりん」の実力

こうした課題意識の中で、遠藤青果さんが10月出荷の主力として位置づけているのがキャベツ新品種「ふうりん」です。評価されているのは、栽培条件に左右されにくい仕上がりの安定感です。

「黒腐病がほとんど出ませんし、山の中の小さな圃場でもしっかり育ちます。日陰になりやすい場所でも色が濃く、きれいに仕上がります」

遠藤青果さんが「ふうりん」を選んだ背景には、ここ数年の栽培環境の変化がありました。

「以前は同じ管理をしていれば、ある程度結果が読めたのですが、ここ数年は病害の出方が年によって大きく違います。とくに黒腐病は、出る年と出ない年の差が極端で、圃場条件に左右されやすくなったと感じています」

圃場ごとに日照や風通し、湿度条件が微妙に異なる中で、極端な当たり外れが少ないこと、仕上がりのばらつきが抑えられたことが印象に残ったそうです。

「特別によかったというより、困らなかったという感覚に近いですね。どの圃場でも最低限の品質は確保できる。その積み重ねが信頼につながりました」

遠藤青果さんは、黒腐病がほとんど出ないことに手応えを感じたといいます。加えて、ベト病にも強い印象があり、チップバーン(石灰欠乏症)にも強い性質があるため、問題が出やすい圃場ほどよさが分かりやすいという実感につながっています。

遠藤青果さんの栽培の具体例

栽培の具体例


栽植と作型
・株間:36cm
・条間:60cm
・播種:7月1〜2日
・定植:8月7日(200穴×8缶)
活着促進
・雨前後にタンク灌水を実施
病害対策
・黒腐病:Zボルドー、アグリマイシン、スターナ など
・軟腐病(ピシウム):ソタール、フォリオゴールド など
・根こぶ病(土壌対策):生石灰を2年に1回ローテーション、土壌改良剤との交互投入を実施

一方で、近年は害虫の状況が厳しく、シロイチモンジヨトウやオオタバコガによる内部食害が課題になっているといいます。病害と同様、虫害も管理だけで解決しきれない場面が増えているからこそ、品種選びの意味合いが大きくなっています。
ここまで見てきたように、「ふうりん」は栽培面での安定感が評価されています。

加工用途で評価された「色」と「歩留まり」

加えて近年は出荷形態が多様化し、栽培だけでなく加工工程に入ったときに品質がどう見えるかも重要な判断材料になっています。そこで今回は、倉敷青果株式会社に依頼し、加工用途を想定した適性確認も行いました。

カット後も緑が残りやすく、加工時の見た目が安定

【試験の概要】
・カット形状:千切り1mm、千切り3mm、角切り40mm×40mm
・確認項目:色の見え方、歩留まり、角切り時のほぐれ、温度帯別の変色
【加工時の所見】
・色味は緑が濃く、加工後に白く見えにくい
・太い葉脈(芯扱い)が少なく、廃棄量を抑えられる可能性
・歩留まり:6玉76%、8玉77%
【角切り40×40の評価】
・6玉では内部がやや詰まり、ほぐれにくい部分が一部見られましたが、手で容易に分解でき、作業効率上は問題ないと評価されています
・8玉では大きな問題は見られませんでした
【変色確認(温度帯別)】
・千切り1mmは15℃帯で変色が進む傾向が見られましたが、茶褐色化、とろけ、異臭はなく、変色の進行は大きくありませんでした
・10℃以下での保管が前提であれば問題は小さいという評価です

このように「ふうりん」は、栽培面の安定性に加え、加工工程でも扱いやすさや外観の安定が期待できる素材として評価が進みつつあります。

【変色評価】千切り1mm(8玉) 保管6日後  変色の進行が小さい

まとめ:「圃場に任せられる品種」を一つ持つという考え方

気候や病害リスクが不安定になる中、すべてを管理でカバーし続けることには限界があります。だからこそ、自圃場の条件を前提に選べる品種の存在が、これまで以上に重要になっています。
キャベツ「ふうりん」は、条件のよい圃場で最大収量を狙うための品種ではありません。一方で、黒腐病が出やすい圃場でも品質と作業性を安定させるという点では、明確な強みを持っています。新品種であるため評価は今後も積み上げが必要ですが、試作の現場では「まずは一部の圃場で試す価値がある」という位置づけで導入が進んでいます。

■「ふうりん」をおすすめしたい生産者は?

・黒腐病が出やすい圃場を抱えている方
・収穫作業が一時期に集中しやすく、作業負荷に悩んでいる方
・複数品目を作付けし、作業分散を重視している方

■ 導入を検討する際のステップ

・まずは条件が厳しい圃場の一部作型で試験的に導入します
・黒腐病の出方や収穫のそろいを、既存品種と比較して確認します
・収穫作業や段取りへの影響を含めて評価します
・自圃場に合うと判断できれば、主力作型への拡大を検討します

この記事で挙げた課題に思い当たる点があれば、まずは条件の厳しい圃場の一部で試してみてはいかがでしょうか。キャベツ「ふうりん」は、黒腐病が出やすい条件下でも栽培の安定性を支えられる品種です。これまでの品種と比較しながら、自圃場での適性を確かめてみてください。

「ふうりん」の詳しい情報はこちら

お問い合わせ
株式会社サカタのタネ 野菜統括部
〒224-0041
神奈川県横浜市都筑区仲町台2-7-1
TEL 045-945-8802

関連記事

新着記事

タイアップ企画