公式SNS

マイナビ農業TOP > 農業経営 > 養蜂と農園のコラボで驚きの成果「収量が増えた」「栽培を諦めずにすんだ」

養蜂と農園のコラボで驚きの成果「収量が増えた」「栽培を諦めずにすんだ」

吉田 忠則

ライター:

連載企画:農業経営のヒント

養蜂と農園のコラボで驚きの成果「収量が増えた」「栽培を諦めずにすんだ」

植物が実を結ぶ際、受粉を仲立ちしてくれるのがミツバチ。地方では大切さを意識することは少ないかもしれないが、緑の減った都市部ではミツバチが少ないことが栽培に影響することもある。農場とコラボして、東京都練馬区で養蜂を手がける鈴木美幸(すずき・みゆき)さんに話を聞いた。

twitter twitter twitter twitter
URLをコピー

病気の父親のために養蜂の世界へ

鈴木さんは練馬区のほか、実家のある千葉市で養蜂を手がけている。農場とのコラボに力を入れているのは練馬区で、4カ所ミツバチの巣箱を入れている。ブルーベリー園とミカン園、観光農園、体験農園だ。

ミツバチを飼うようになったのは、病気の父親に見せたいと思ったのがきっかけだ。父親は有機栽培で野菜を育て、所有する山林の管理に力を入れていた。自然を大切に思う父親にとって、ミツバチは欠かせない存在だった。

父親が亡くなるのには間に合わなかったが、自生するニホンミツバチを巣箱に呼び込むことには成功した。それを機に養蜂の世界に入り、練馬区でセイヨウミツバチで農場とのコラボを始めた。2024年のことだ。

鈴木美幸さん

練馬区は都内でも農業が盛んな地域で、受粉を仲立ちするミツバチのニーズは多いと思っていた。だが予想に反し、多くの農家は「要らない」という反応だった。刺されるのを心配したのかもしれない。

実際はミツバチは「自分の仕事」に集中し、人を刺すことはまずない。それでも「巣箱を置かせてほしい」という提案への反応は鈍く、なかなか設置場所は見つからなかった。ようやく見つかったのがいまの4軒だ。

結論からいえば、巣箱を入れた農場だけでなく、近隣の農家にもミツバチがいることの効果があった。収量が目に見えて増えたからだ。その結果、ミツバチが蜜源に困らないように、作物を増やしてくれる農家も現れた。

「鈴なりに実るようになった」

巣箱を入れた農園の声を紹介しよう。例えば最初に鈴木さんとコラボしたブルーベリー園は7月が中心だった収穫期間が延びて、8月いっぱいまで収穫ができるようになった。それだけたくさん実るようになったのだ。

この農園はもともと近所に養蜂をしている人がいて、受粉を手助けしてくれていた。養蜂は趣味のレベルだったようだが、それでも恩恵はあった。その人が養蜂をやめたことで収量が落ち、ミツバチの大切さを実感していた。

巣箱を入れた農園の近くの農家からも、感謝の声が届いた。それまでズッキーニやカボチャを人の手で受粉させていたが、作業が大変で、栽培をやめようと思っていた。ミツバチのおかげで、人手に頼らずにすむようになった。

ブルーベリー園のミツバチ

思わぬ成果は他にもある。巣箱を入れたミカン園は、敷地に生えている栗の木まで「鈴なりに実るようになった」。

関連キーワード

シェアする

  • twitter
  • facebook
  • LINE
  • Hatena
  • URLをコピー

関連記事

新着記事

タイアップ企画