
消費者の安心と信頼を守るため、出荷者全員で農薬を学ぶ
食の安全・安心への関心が高まる一方で、温暖化による雑草の生育期間の延長や病害虫の発生、法規制の改訂を背景に、農薬の適正使用がこれまで以上に求められています。
クロップライフジャパンでは、「講師派遣事業」として農薬の専門家を全国に無料で派遣し、関連法規から安全な使用方法、ドリフト防止対策、マスク着用まで、要望に応じた内容でセミナーを実施。講座後の電話相談や資料提供といった継続的なサポートも行っています。

講師を担当した協友アグリ株式会社の池田芳治さん
会場となった「産直あぐり」は、株式会社として運営される地域密着型の直売所です。旧櫛引町は山形県内でも有数の果樹産地であり、約70品種のブドウをはじめ、サクランボ、ラ・フランスなど季節の果物が主力商品。野菜、コメ、加工品も取り扱っています。
生産者の会「ぐんぐん」には、2026年4月時点で96人が所属し、つくり手の顔が見える販売スタイルで、遠方からの来店客や通販の固定客も多く抱えています。

その信頼に応えるため、早くから「やまがた農作物安全・安心取組認証制度」に参加し、山形県版GAPに準じた栽培履歴の提出を義務付けるなど安全管理に力を注いできました。担当の石塚真子さんが講師派遣事業に申し込んだのも、こうした取り組みを更に発展させたいとの思いからです。
「これまでは県の研修会内容を私が伝えていましたが、生産者により深く理解してもらうには専門家から話を聞くことが必要だと感じていました」と石塚さん。RACコード(農薬の作用機構分類)の解説も盛り込むよう要望し、総会の日程に合わせて「農薬とマスクのセミナー」を実施。約70人が参加しました。

オリジナルパンフレットやスライド資料も無料配布
産地の持続可能な農業を、農薬セミナーの講師派遣で後押し
セミナー冒頭で講師の池田芳治さんは「農薬は品質のよい農作物を効率よく安定的に提供するために重要な資材です」と説明し、農薬を使用しなかった場合の収量や除草時間のデータを示したうえで、安全性や適正使用について、法規制や散布時の注意点、記帳の重要性を具体例とともに解説しました。
RACコードの説明では、薬剤抵抗性により新規ダニ剤が1年で効かなくなった例が紹介され、参加者の関心を集めました。マスクの再利用は不可など、実務に直結するポイントも整理されました。
果樹生産者で産直あぐり社長の澤川宏一さんは「改めて気を引き締める機会になった」と話します。水稲を主とする鈴木仁さんからは「ドリフトの注意点を確認できた。RACコードの確認はみんなで意識して取り組みたい」との声が上がりました。果樹生産者で「ぐんぐん」会長の鈴木正衛さんは「残留農薬は消費者との信頼関係に直結するため、全員が目線を合わせる機会になった」と話しました。

セミナーでは参加者からの質疑応答タイムも
石塚さんは「生産者の安全も確保したい。マスク啓発の巡回も今回の講義でカバーできました」と手応えを語ります。講師の池田さんは「RACコードを意識した防除やIPM(総合的病害虫・雑草管理)の実践が、農薬を長く有効に使うことにつながる」と話します。

セミナー開催の発起人となった産直あぐりの石塚真子さん
農薬を「正しく知って、正しく使う」ことは、消費者との信頼関係を築き、持続可能な農業を支える基盤です。産地全体や管内の生産者への啓発・研修の機会づくりに、クロップライフジャパンの講師派遣事業は心強い選択肢です。まずは気軽に問い合わせてみてはいかがでしょう。
依頼の窓口は、緑の安全推進協会ホームページまたは電話(03-5209-2512)まで。
サービス情報
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